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「54 フィフティ・フォー」(1998)

ディスコ「スタジオ54」に憧れ、その華やかな世界に飛び込んでいった一人の青年の物語。

70年代~80年代、有名人・セレブも多く集まる54は世界の音楽とアートの発信地。容姿で客を選ぶそこは当然綺麗なだけの世界じゃないけど、店に居る事自体がステータスという当時の最先端の場所。

主人公の青年は54を遠くから見てるだけの存在から運よく客になり、働けるようになり、店のアイドル的存在になり、いわゆる「出世」をしていくのだけれど、セレブと会話できるまでの地位を得たとしても悲しいかな、彼らとつきあえるだけの中身がない。

無知をさらしちゃう場面は結構つらくて、ああ、あんた顔と体しかないんだからそれを自覚しなくちゃいけないよって、スクリーンのこっちから声かけてあげたくなってしまうくらいでした。

この青年、ライアン・フィリップが演じてるんですが、本当に顔と金髪と肉体美だけが取得の、頭カラッポの男の子にしか見えないんですよ。胸の大きい金髪女は頭が悪いなんて偏見が一昔前までありましたが(まさか今でもあるのか?)、そういう目で女を見ていた人間はこんな感じだったのかなと思ったものでした。
ようするにとても侮辱的な目で私も彼を見ていたということなんですが、でもそういう風に演出してたよね、あれは。

ライアン・フィリップ本人に中身がないと思ったわけじゃないのですが、あまりにこの主人公がハマっていたので、イメージがこびりついちゃったのは確かでした。
だから「父親たちの星条旗」を観た時は一安心(笑)。ちゃんとしっかりした青年を演じていたので、妙にその成長が嬉しかったのでした。

共演者は結構豪華。54のオーナー役のマイク・マイヤーズがハマッてます。

音楽も文句なしです。
「54」はサントラが2枚出ていて、両方とも当時の曲が満載。CDを聞くだけでも楽しいし、きらびやかな時代の仇花を一端だけでも感じられます。
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by teri-kan | 2009-03-13 10:43 | アメリカ映画 | Comments(0)

本や映画、もろもろについて思った事。ネタバレ有。


by teri-kan
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