「水晶の栓」

もしかしたら一般的にあまり知られてないルパンものかもしれませんが、傑作といってもいい作品。非常によく出来た冒険推理小説です。

部下の不始末から、いわば不本意な形で事件に巻き込まれてしまったルパンが、部下の命を助けるために文字通り奔走するという物語。
敵が大層な悪者で、全てのカードをそいつが握り、ルパンが何も持っていない状態から始まってるものだから、なんつーかもうコテンパンにやられちゃって、「ちょっとルパン頑張りなさいよ!」と激励をおくりたくなってしまうような、かなりルパンにとってハードなお話です。

非常に政治的な犯罪で、そういった点では物語の質がちょっと異色ではあるのですが、ある意味宝探しには違いなく、そこに近付いていくまでの闘いは非常に読み応えがあります。


さんざん敵にバカにされ続けたルパンが最後形勢が大逆転した時、ネジが10本飛んだような態度をとってしまうところは、人によっては大いに引いてしまうでしょうが、「この人はこういう人なんだ」と温かい目で見てやってほしいと切に願います(笑)。
感情の激しい人なんですよ。一見紳士でスマートだけど、決して性格的にはスマートな人じゃないんだと、こういうところ読んでたらすごくわかりますね。
決してヘコたれないルパンの原動力って、結局ここらへんにあるんだなと思います。




ところで、昨日新たにルパン本を発注しました。あったはずの「カリオストロの復讐」が見当たらないからです。暮れに本の整理をした時ルパンものは全て一つの箱にまとめたんだけど、実はその時から行方不明。
もったいないけど仕方ありません。内容すっかり忘れてるから是非読みたいし。

ついでなので「ルパン最後の冒険」とか、持っていなかった作品もいい機会だから注文しました。
なんといっても「戯曲アルセーヌ・ルパン」!
こんな良いものが出ていたなんて、最近まで知らなかったですよ。

届くのが楽しみです。これでまたしばらくルパンで遊べます。
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by teri-kan | 2009-04-16 11:28 | アルセーヌ・ルパン | Comments(0)
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