「ルパンの告白」

良作ぞろいの短編集。

どれも「ほほう」と唸るようなトリックと謎解きのお話で、特に「赤い絹のスカーフ」は最高に面白い。ルパンの洞察力の鋭さと、やっぱこの人いい顔してても泥棒だという再確認と、警察側から見たらホント腹立つ人間だろうなールパンって、という感想を改めて持つことができる傑作です。

異色なのは「地獄の罠」で、いまいちルパンっぽくない展開を見せます。「え?ルパンってこんな人?ちょっとヤダ」と思われても仕方のないような嫌な泥棒です。ああいう目にあっても自業自得だろと言いたくなってしまうくらいの話なのですが、それが最後にねえ……うーん。
そりゃこんなところで死んだらシャレにならないから仕方ないんだけど、ああいうオチってどうでしょうか。
顔がいいってだけであの人助かったんですよ? で、本人しみじみ鏡を眺めながら「いい男だからなあ」とか言って感心してるんですよ?
ホントこの人どうにかしてー、ですよ(笑)。


どっちかというとブラックなルパンは短編で多く味わえるような気がします。短編のルパンは感情的じゃなく切れ味鋭すぎてちょっと怖い。
でも騎士道精神に溢れたお話ももちろんあります。「結婚指輪」なんかはとても素敵。


バラエティに富んでいるということで、この「ルパンの告白」はなかなか良いのではないかと思います。
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by teri-kan | 2009-04-24 10:38 | アルセーヌ・ルパン | Comments(0)
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