「コールガール」(1971)
2010年 06月 01日
ジェーン・フォンダがとにかくうまい。アカデミー主演女優賞受賞も納得。私にとってこの人は女優ではあるけど社会活動家のイメージの方が強かったんですが、やっぱり女優でした。本当にうまかった。
40年も昔の作品だからテンポはのろんだけど、言いたい事はよくわかる映画です。ちょっと説明過多な部分もあるけど、丁寧に作られてると言えばいいんでしょう。
カメラワークがおもしろくて、上と下が見えないもどかしさとか、暗くて見えないもどかしさとか、そんなところが都会の孤独、屈折がテーマのこの映画にピッタリでした。
ちょっと胸がヒリヒリするお話。男も女も孤独だな。まあコールガールなんて職業、寂しい人間が関わる職業だもんね。
この映画は原題「Klute」を考えれば警官の男の方に軸足を置いた見方をするのが正しいのかもしれないけど、邦題を「コールガール」にした思いはよくわかります。
出てきたコールガール、皆可哀想でした。
古い映画だけど、テーマは今でも十分通用します。