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「エロイカより愛をこめて」その1

青池保子の代表作。
1976年に連載が開始された少女マンガで、一時長期中断をはさむも現在絶賛継続中。
大変有名な作品なので登場人物やあらすじは詳しくは書きませんが、おおざっぱにいってしまえば、NATO情報将校のエーベルバッハ少佐と国際的美術品泥棒エロイカ(伯爵)との、スパイアクション怪盗コメディ物語です。



大変長いマンガで、内容的には大体以下のように分けられるのではないかと思います。

1.初期の主人公・超能力3人組が登場する時期
2.伯爵の部下が大所帯だった時期。NATO情報部VSエロイカ窃盗団という構図がメイン
3.伯爵の部下が2人になり、NATO情報部の仕事をエロイカ3人組がかきまわすといった形の定着
4.冷戦後~現在



1.の時期は大変短く、後から登場した少佐に超能力3人組はあっというまに駆逐されてしまいました。
まあ仕方ないですね。彼らは3人揃ったとしても、少佐と伯爵とはスケールに違いがありすぎました。

この時期のストーリーは、多分初めて読む人は驚くと思います。
青池保子のこれまた傑作「イブの息子たち」を読んでる方には馴染みの展開ですが、現在の若者がこれを読んでどう思うかはちょっとわからない。70年代のポップカルチャーについていける人は大丈夫だと思うけど。
少佐が登場したら現在の「エロイカ」の雰囲気も出てくるのですが、本当に初回のストーリーは今とは全く別物なんですよ。読み進めるにあたっては、これを超えるのがもしかしたら一番のハードルかなあ。

ただ慣れたらこの時期のお話も面白いです。より楽しむためには「イブの息子たち」と「エル・アルコン」を読むべきではあるけれど。



初期の伯爵はキザがマント羽織っているような青年で、ただただ美麗の一言。
現在はかなり崩れてるけど、この頃は行動の一つ一つに美学がにじみ出てた。

いつ頃からあんなになっちゃったかなあ。
やっぱりジェイムズ君の進化(劣化?)に比例してるかな。
伯爵が華麗な美青年ならジェイムズ君も最初は美青年だったんですよねー。顎のスッキリした、痩せ型の黒髪美青年。
今ではすっかり地球外生命体になってしまったジェイムズ君ですが、最初はとりあえず(変とはいえ)普通の人間だったのでした。



続く
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by teri-kan | 2010-11-12 09:31 | 少女漫画 | Comments(0)

本や映画、もろもろについて思った事。ネタバレ有。


by teri-kan
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