「古事記講義」

三浦佑之著、文春文庫。

古事記編纂1300年ブーム、絶賛継続中。
今回購読したこれはとても面白かった。

かなりオススメです。
古事記のお話はとりあえず知ってるけど詳しくは……といった方にオススメ。
神様のあの行動にはなんの意味があったんだろうとか、物語の背景を知りたいなとか、そういう興味を持ってる方にはとても良い本だと思います。

「古事記」はもともと日本で語り継がれてきた「語り」を記したもの、というのは、誰でも納得できるものだと思います。あれが机の上で一からひねり出したお話なんてことありえないし。
で、その語られてきた内容の変遷というか過程というか、もともとこういう話だったものがこういう都合でこういう変更がなされてこういった記述になったのではないか、などという説明が「へーなるほどー」で、特にアマテラスとスサノオのくだりは本書を読んで初めて納得できたかも。
あの姉弟が口から神様を生み出して争う場面はシュールすぎて理解不能でしたもんね。

権力から遠いところで成立した歴史書というのも「なるほどー」。
その結論にいたるまでの出雲神話の解説も面白かったです。
言われてみれば出雲神話が古事記にあって日本書紀にない理由、それしかないような気がします。まあ他にも諸説あるのかもしれないけど、少なくとも本書の説には素直に納得できるかなと。
となると「序」が権威付けのために後に加えられたかもしれないという説もアリかな。
まあ、古事記を記した人物が権力から遠いところの人といっても果たしてどれほどの遠さなのか、近いのに遠いスタンスで書いてるってこともあるんじゃないかとか、いろいろ考えることはありますが。



どちらにしろ面白いです。
現在著者の他作品も読んでるところで、今は文字で書き表される前の、語り継がれてきた古代のお話に興味津々です。




[PR]
by teri-kan | 2012-07-12 15:23 | | Comments(0)
名前
URL
画像認証
削除用パスワード
<< タイトルは「平安末期の難しさ」 永遠に不滅です! >>