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遷都を夢見る

大河ドラマ「平清盛」、頭を丸めて田舎に隠居、かと思いきや、壮大な遷都計画ここにあり、な話でした。

福原京ですよ、福原京。
実現できていたら今頃どうなってたんでしょうねえ。



桓武天皇が都を京都に移してから今の清盛まで約380年。
そんなにも長い間都だったのに、よくまあ「移す」という発想が出てきたものです。
もちろん794年までの日本は遷都だらけで、歴史的に全然珍しくないことなんだけど、さすがに当時の人間にしてみれば380年も都が京だったのならこれから先もずっと都だという意識、当たり前のようにこびりついていたことでしょう。

例えば2012年の今から380年前っていったら1632年。
2代将軍秀忠が亡くなったのがちょうどその年だけど、現代人からしたらありえないくらい昔です。
そんな昔の秀忠死去からなでしこジャパンがオリンピックで銀メダルとるまでの期間、ずっと同じ都で天皇を頂点とした社会で、ずっと歌詠みながらお公家政治やってきたんだから、本当に気が遠くなりそうな年月ですよ。そんな時間感覚の中で生きていたら永遠にこのままなんだろうなーと思って当然だし、だから清盛の遷都計画はホントよく思いついたなあって感じです。

遷都って政治的になかなか良い方法で、旧勢力との決別を図るにはすごく有効。
古代は遷都だらけだけど、結局遷都も権力があればこそで、武士がそれを行えば幕府。
という風に過去を振り返ってみると、日本の歴史って政治の場所を変えて旧勢力の一掃の繰り返しなんですが、それでいくと今の東京は明治から数えてそろそろ耐用年数というか、権力構造としての消費期限が近付いてる雰囲気なんですよね。途中敗戦があったとはいえ権力の構図ってあんま変わってないし、マジでどうにかしないといけないのだと思います。

今のままで上手くいくならそれに越したことはないんだけど、既得権益ガチガチの閉塞感はハンパないし、東京は地震や津波のせいでいつまで首都でいられるかって問題もあるし、首都機能分散も含めて臨機応変に都のあり方を考えるっていうのは、日本の場合は必要なのかもしれないと思います。
今ある姿が唯一絶対だと思うのはさすがにマズくて、そこら辺はいろいろと清盛の発想に学ぶ必要があるのかもしれませんね。



といった感じの今週の「平清盛」でした。
ちなみにドラマの感想としては、弟はツライよ。
頼盛はいろいろと難儀な人生ですね。
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by teri-kan | 2012-09-10 16:48 | 大河ドラマ | Comments(0)

本や映画、もろもろについて思った事。ネタバレ有。


by teri-kan
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