本能寺の変と中国大返しの間
2014年 07月 16日
「軍師官兵衛」、とても面白くて期間中もきちんと視聴。
今回は戦国時代の大事件「本能寺の変」ということで、江口信長の最期と官兵衛と秀吉のやり取りを存分に楽しませてもらいました。
大河ドラマの中の本能寺の変って、もう大イベントなんですよね。
あえて言うなら祭(まつり)。
祭がどう演出されるのか、それが毎度毎度の見どころで、で、祭が炎と共に終わってしまえば、後は淡々とスケジュール通りに物事(伊賀越えとか中国大返し)が運ばれる、となるのですが、今回は燃え尽きた後がメイン、しかも1年間を通してメイン中のメインということで、いやー、皆さん迫真の演技でした。
官兵衛と秀吉のやり取りが面白すぎる。
岡田准一も竹中直人も気合入ってたというか、役者さんって凄いなーと感心しちゃった。
驚く演技って難しそうだけど、楽しそうだー。
「上様、嫌じゃ嫌じゃ」と喚く秀吉が良かったなー。
信長のカリスマに心酔していたが故のショックがよくわかった。
しかも悲嘆にくれてるのに「ご運が開けた」と言われてしまって、「なんか変な言葉が耳に入ってきた」「よく知る人間が宇宙語をしゃべった」といった顔を素で見せるところがいい。
秀吉、人間らしくて良いわ。
官兵衛は密書を読んでからの心情の流れが秀逸。
衝撃と動揺を落ち着かせる間もなく頭をフル回転させねばならなかったところとか、内心の修羅場がこちらによくわかるように上手く演じてたと思います。
岡田君、素晴らしい。
ジャニーズなのに悪い笑顔が似合ってるね!
ちなみに江口信長は、姿形は良かったと思います。
しゃべりはあんまりかな。
声がちょっと軽いのかもしれませんね。
タッパはあるし、酷薄そうな目もできるけど、重々しさがあと一歩。
濃姫は結構良かった。
殺伐とした織田家の中でストーリー的にも画面的にもオアシスだった。
かなりの使い手だったのには驚いたけど。
なんか強かったねえ……。
家康は腹に一物も二物もある感じ。
本能寺の変の黒幕でもいいくらい。
「切腹する」とか言ってたけど、そんなこと絶対思ってないだろーと言いたくなるくらい心のこもってないセリフだった。
あれは腹に三物はあるかな。
本能寺の変ってインパクト大きかったんだなあと、今更ながら感じられたのが新鮮で、そういった意味でも面白い回でした。
これからまだまだ面白くなりそう。
いいところで終わってるので来週も楽しみ。
思えば4年前は岡田以蔵が捕まったところでW杯が始まって、その後もいろいろ忙しくて、録画はしてたけど結局見ないままだったんですよね。
拷問シーンだと思ったら見る気も失せてしまって、結局そのまま。
その点「軍師官兵衛」は出世街道まっしぐら、ハッピーな未来が確約されているということで、しかも今こそノリノリのアゲアゲということで、見る気にも自然となるというもの。
視聴率ってタイミングや巡り合わせみたいなものもありますよねえ。
内容も大事だけど、それだけじゃないなあと思う今日この頃です。