カラーでよみがえる東京

昨日のNHKスペシャルは「カラーでよみがえる東京 ~不死鳥都市の100年~」でした。
今までモノクロでしか見たことのなかった映像がカラーになってて、いろいろと気付くことの多い番組でした。

色がつくと人の表情や動きが俄然イキイキするんですね。
単なる記録映像としか捉えていなかったものが、私達に繋がる親や祖父母世代の生きた時代の映像として、一気に血の通ったものになる。
現実に生きて生活していた感じがすごく伝わってきて、こういう営みの積み重ねの上に今があるんだなあと、時間の重さも感じることができました。

日本人はしなやかですね。
未来への備えができないなどと言われますが、その分今を生きることにしなやかだ。
多分、結局、負け続けてるからなんだろうな。
別に震災や戦争で負けたってだけじゃなくて、この番組見てたら、最初から負けてるんだな日本、って感じ。
維新が起こってそれまでの価値観を捨てて、西洋風の建築で街を埋め尽くしてる時点で既にそうなんだけど、実はそれ以前から負けてるような気がする。
別にアメリカに負けたとか、中国に負けたとか、そういうんじゃなくて、人間の営みって素晴らしいけど、ある意味業(ごう)の積み重ねですからね。
どれだけ、どういった風に、人が傷ついて死んでいったか、つまるところはこれ。
歴史は大切だけど、こういう風に映像でクリアに残されると、いろいろ考えてしまいますね。

といったことを思ってしまうくらいに、この番組はなんだかとても深刻で悲劇的でした。
歴史なんてどの時代を切り取っても悲惨だけど、「不死鳥都市」と銘打っておきながら、全然前向きじゃありませんでした。
モノクロ映像に色がついて、それだけで凄味とインパクトが大幅アップなのに、更に音楽でも煽って、ちょっと内容が押し付けがましかったかな。
同時代に生きた人物の言葉は重みがあったし、広瀬中佐の歌も映像と合わさって雰囲気抜群でしたが、全体的な編集というか、番組の意図はちょっとなあって感じですね。

彩色された東京の街をもっとシンプルに楽しみたかったです。
最後に紹介された最も古い映像なんて、あれこそしっかり見せてほしかった。
ああいうのを楽しみにしていたのに。

浅草の賑やかさ、銀座のネオンの華やかさは良かった。
モガは超オシャレ。ご婦人の着物も粋で綺麗。
宝塚は昔から宝塚。
今見ても素敵な舞台なんだ。当時の人にはどれだけ夢の世界だったろう。

有名な学徒出陣の映像は、彩色をしてもほとんど変わらないという色のなさがかえって印象的。
紅白幕がやけに目についた。
アメリカ占領下の映像は辛い。戦争で死ぬのはイヤだけど、他国の支配下に置かれるのもイヤだと痛感。

東京のこの100年は壮絶でしたね。
カラー化でより実感しました。
でもプライベートフィルムに救われた。
あの映像には愛がありました。
撮ってる目に愛を感じられて、なんだかそれにとてもホッとしました。
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by teri-kan | 2014-10-20 17:16 | 事件・出来事 | Comments(0)
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