羽生激突事件の余波

フィギュアスケートグランプリシリーズ中国杯のその後について。








ずっと話題になっていたので、いろいろな意見を目にすることができたのですが、ホントにいろんな見方があるんですね。
織田の解説が冷静だったと絶賛されていたのには驚きました。
あの時の織田のコメントは的確で、確かに印象深いものでしたが、熱い佐野・松岡両氏と比べて織田が静かだったのは、ただ単に衝撃で言葉を失っていたからだと私は思ってたんですよねえ。

昨シーズンまで現役の競技者であった上に、解説者としてのキャリアは数か月。隣にはフィギュア界の大先輩。
その状況であのアクシデントを目の前にして自発的にペラペラしゃべれと言われても、どう考えても無理だったと思われるので、織田の無言には、「そりゃそんなもんだろう。しゃべれなくても仕方ないよ」と受け止めていました。
佐野氏はさすがにしゃべり慣れているので、実況に振られなくても語っていましたね。
内容はああいうものでしたが、あの場で「盛り上げよう」という意識が働いたらああいう感じにもなるかと、その辺は割り引いて聞いていました。
もともとちゃらけた感じの人だし。
だから織田も佐野もそれぞれの役割を全うしたという印象かな。それ以上でもそれ以下でもないという感じ。
あの場で空気読めないコメントをするのは、そういうキャラクターで売ってる人じゃないと難しかっただろうと思いますし。
野球の野村克也監督くらいの人だったら、ボソッと「俺はこんなの認めない」くらい言えたんでしょうけどね。

でも解説を佐野から織田に、という声は納得できるので、徐々にこれからシフトしていったらいいんじゃないかと思います。
織田の解説は選手に対して愛があって、誠実な感じがしていいですもんね。
まだほとんど現役みたいなものだし、指摘もわかりやすい。
今回の羽生への言葉もわずかでしたが、的確で彼への敬意を感じられるものでした。
もう少し慣れたらいい解説者になるんだろうなあと、今から期待しています。
まあ慣れたら慣れたで、偉いさんの機嫌をうかがう解説者になってしまう可能性もあるけど。

あ、羽生を見て号泣しない織田に驚いたという意見にも驚かされました。
織田がよく泣くのは知ってるけど、あんな場面でさえ号泣すると思われていたなんて、そんなに織田はバラエティでしょっちゅう泣いているのか?
全然バラエティ番組の織田を見てないので知らなかったんだけど、もしかして泣きすぎなんじゃなかろーか。
いや、別に泣くのは構わないんだけど、こんな風に誤解されるのも本人イヤだろうなと思って。



もう一つ気になったのが、羽生が強行出場したがっても周りの大人が止めるべきだった、という意見が多かったことです。
言いたいことはわかるんだけど、大人の反対語は子供なので、あまりに羽生を子供扱いしすぎてないか?と、「大人」という言葉が使われてることに違和感を覚えました。
子供の無謀な行為を大人が止めるべき、という風に聞こえてしまうんで、それはちょっと羽生に失礼じゃないかなと。
羽生は子供ではなく「血気にはやった若者」だと思うので、せめて年長者という言い方をするとか、なんか揚げ足とりみたいだけど、大人という言葉はちょっとなあと思ってしまいました。
多くのファンにとっては羽生は息子や弟みたいな感じだろうから、そういう言い方になってしまうのも仕方ないのかもしれませんが。

確かに危険な選択でしたが、羽生はれっきとしたプロで、コーチも、現地で診たアメリカチームのドクターも、当たり前ですが経験豊富なその道のプロなわけです。無謀な自殺行為を選ぶわけがない。
だから決断自体はとりあえず尊重すべきと思うのですね。
で、尊重してたら羽生を子供扱いはできないだろうと思うので、「大人が止めるべき」という言い方は、ちょっと合わないのではないかと思いました。

一応もう19歳ですからねえ。
日本では未成年ですが、世界で見れば大人だし、既に羽生は立派なフィギュアの選手。
棄権できる人間こそ大人と言われても、そうしたらスポーツ選手の大半は子供ってことになっちゃうし、選手に対して子供扱いは、やはりちょっと失礼ではなかったかと思います。



なんか重箱の隅をつつくみたいでスミマセン~。
でも世の中は「佐野・松岡より素晴らしかった織田」「大人が羽生を止めるべきだった」と思ってる人が圧倒的に多そうなので、こんな意見もあっていいのではなかろうかと、ちょろっと書いてみました。



そういえば、中国杯が終わってだいぶたってから思い出したんだけど、6分間練習やり直しから羽生の演技開始まで、ずっと私が思っていたのは、「出場するならテーピングを黒にしなきゃ!黒いのがなければ髪の毛と同じ色に染めなきゃ!」だったんですよね。
あんな「いかにもテーピングしてます!」って感じの頭で滑っても、頭に気をとられて見てる方も興が醒めるし、それはフィギュアスケーターとしていかがなものか、って感じだったんです。
今となっては鬼気迫る羽生の顔とぐるぐる巻きのテーピングが壮絶なハーモニーを奏でて、それはそれで見ごたえのある写真等にもなっていますが、あの時は「黒に塗らなきゃ。マジックないのか」とかマジで言ってました。
自分もテンパってたんだなあと思います。

なんていうか、いろんなことを考えさせられた羽生激突事件でありました。
良くも悪くも反響が大きく、世間の声が羽生の負担になっているだろうことを考えると気の毒極まりないですが、それならせめて6分間練習のあり方等、世間の声が今後の改善への流れを作ってくれればと願うばかりです。
金メダリストも関わった事故が、せめて良い方向に向かえば。
そうなれば選手のためにもなるし、今回の件でショックを受けたファンの心も、それなりに癒されるのではないかと思います。
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by teri-kan | 2014-11-17 15:06 | スポーツ | Comments(0)
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