思えば「あまちゃん」は現代劇だけど絶妙だった
2015年 04月 21日
主人公夫婦には困難もたくさんあって、しかもそれらはリアルなものばかりだったのですが、なんていいますか、普遍的な困難はイヤミにならないとでもいいますか、物語として美しかったですね。
成功物語だから下手すれば作り物臭の強い作品になりかねなかったと思うのですが、実在の夫婦がモデルという確固たるリアルが中心にあったからこそ、悪人が登場しない美しすぎる話でいいバランスになっていたのかもしれません。
実在の人物をモデルにした朝ドラは成功したものが多い印象があるけど、現実と虚構の組み合わせがやりやすいのかな?
嘘にならない作り物を上手く作れてるような気がします。
こういう「マッサン」を見た後に「まれ」を見ると、「まれ」は現実が強すぎて結構辛かったりします。
今日も腹黒い嫁と孫の同居話で、こういうのってちょっとしんどい。我儘な移住者もいるし。
根性の悪い登場人物って、そういえば「マッサン」だけじゃなく最近の朝ドラにはほとんど出て来なかったよなあ……。
「おひさま」みたいに上品なだけじゃ、これまた「ウソくさい~」ってなるんだけど、でも楽しく品の良いしらじらしくない作り物を望むものとしては、今の「まれ」は辛いかな。
そういう意味で「あまちゃん」はその辺のバランスが現代モノとしては絶妙だったなあと、振り返ってみて思います。
東日本大震災という現実が底に流れていたからこそだろうと思いますが、にしても現実とコメディの組み合わが上手くはまって、とてもいい物語になっていました。
描かれているのはやっぱり普遍的なことなんですよね。
こういうのは歴史に残っていくのだと思います。
あ、別の意味で「純と愛」はファンタジーだったかもしれない。
極悪ファンタジーだけど。
リアルのない物語を展開だけで見せていこうとしたドラマでしたよね。
あれはあれでああいうのが存在したというのがすごいことなのかもしれません。
まあとにかく、「まれ」には明るく頑張ってもらいたいものです。
明るくといっても明るさの押し付けにならない程度に、品良く。
今ちょっと微妙なんで頑張ってほしい。