「The Musketeers」S3E5

シーズン3、第5話です。
タイトルは「To Play the King」。
内容を知ってからタイトルを考えると、ううーんな気持ち。






(簡単なあらすじ)
王太子の盛大な誕生日会当日の朝、大規模な牢獄破りが行われ、多数の囚人がパリ市街へ逃げ出し暴動を起こした。
銃士隊は鎮圧に追われるが、実はこの事件の目的は別のところに。
銃士は陰謀に気付き阻止に動くも、逃げ出した一人の囚人の行動が人々の運命を変えていく。



シーズン3って人間がたくさん出てくるんだけど、今回は本当にたくさんだった。
王宮が賑やかで華やかだったー。
共に過ごせる最後の誕生日会を記憶に残るものにしようという王の親心がなんとも言えん。
でもせめて王妃には事情を説明しようよね。

いろいろな思惑が絡み合う話で、これが一日の出来事なんだからカオスもいいところなんだけど、一応整理しておくなら、まずは悪者一派。
彼らの目的は何なのだろう。
目的はそれぞれみたいだけど、一致してるのは軍の創設と資金集め、これははっきりしてる。
第1話からとにかく彼らの悪事はこれに尽きる。お金お金お金。
これまで何度もえげつないって書いてきたけど、不当に金を奪うことばっかりしてるからえげつないんだよなー。

で、問題はその先の目的なんだけど、これがちょっと曖昧でよくわからない。
でもルパート・エヴェレットの存在感はすごくて、もはやシーズン3の主役。
彼のおかげで面白くなってると言ってもよい。
ていうか、彼以外も敵は皆毎回えげつないけど大活躍なんですよね。

今回物語の展開を大きく変えたのは、実は彼らではなく王の妄想入った元兵士の囚人で、とにかくすごい人でした。すごい顔だった。
そうか、ダルタニアンが伯爵を名乗るのは彼がきっかけなのか……って、違う。
でも「ダルタニアン伯爵」と言われると、史実を思い出してロマンを感じる。

戦争で精神が壊れた兵士の話は辛いのですが、この人は残念なことに全然同情できなくて、あまりの見事な殺しっぷりには引くしかないです。
でもダルタニアンは落ち込んでたなー、彼を野放しにしたことも、殺したことも。
シーズン3の四銃士は皆そういったどうにもならない矛盾で苦しんでますね。
苦しんでる中身はそれぞれだけど。
唯一動じてないのはポルトスだけか。

ポルトスは幼少時から矛盾の中で生きてきたから精神が強靭なんでしょうね。
矛盾を矛盾のまま受け入れる強さがある。
社会の不正義は許さないけど、理想主義だけで生きていけないことも骨身で知ってる。
己一人の力でここまでの地位を築いたからこそ社会の限界を知ってるって感じ。
彼がシルヴィの活動に何気に苦言を呈したのはちょっとわかるかなあ。

王はやはりアラミスのことを知ってたんですね。
どこで確信したかはわからないけど。
アトスとポルトスがアラミスと王妃を近付けないように気を配ってたのが泣けた。
なんだか泣けた。
それでも王妃を助けたのはアラミスだけど。

しーずまいん、しーずまいん、しーずまいん……。

アラミスからこれを引き出したイカレ男、ナイス。
ポルトスの心は「どさくさにまぎれて何言っとんじゃわれ」だろうけど。
非常時に出る叫びは本物だよね。
言葉自体は非常時の方便で言い訳できるけど、感情はそういうわけにはいかないです。

「彼女は王妃じゃない!」って叫んだのは、ああ言うしかなかったから最初は何とも思わなかったのですが、後から振り返って自分でもハッとしたんだけど、アラミス、「王妃が王妃でなければ」って考えたこと、ちょっとくらいはあるのかなあ。
この問いは全く意味がないし不敬ですらあるから、こっちも全然思いもしなかったんだけど、一瞬でも思ったことないのかなあ。
アトスは「ミレディが人殺しでなければ」って千回は思ったと思うけど。

多分これがスイッチってことでいいんでしょう。
アトスのことです。
シルヴィの元に走るアトスは乙女っぽくてとても良かった。
今この瞬間にも愛する人が殺されてしまう恐怖とか、愛する人のためなら形振り構わない必死さとか、そういう波動がアラミスから届いちゃったのだろうと想像しました。

シルヴィはずっと啓発活動を行っていて、それは銃士にとってリスクになるものなんだけど、でもアトスってこういうタイプの女性に惹かれてしまう人だから、それならシルヴィを選ぶのが一番いいような気がします。
こういうタイプの女性というのは、たとえばミレディだったり女伯爵のニノンだったりなのですが、シルヴィも含めて、彼女達は200年は生まれてくるのが早かったってタイプの女性なんですよね。
考え方とか思想とか、この社会で平穏に生きていくのに合ってない人達。
アトス自身もそういう人で、そういった「この世界で生きにくそうにしてる者同士の共感」が、アトスと彼に関わる女性達との間にはベースとして横たわってる。
で、その上で誰と一緒になるのがアトスにとって幸せなのかと考えたら、やはり真っ当な光を持ってるシルヴィかなと思うんですね。
アトスにとっての幸せは何かってことにもよるけど、生きにくさからの解放を含めるとなるとそうなるかなあと。

アトスとミレディの関係は面白くて好きなんだけど、はっきり言って不毛でしかないし、現行の社会に二人でどっぷり浸かりきってるし、ずぶずぶに浸かったまま「苦しい~」って言っても、もうどうにもならないよねとしか言いようがないところまできてる。
シルヴィを見てるとつくづく思うんだけど、ここまで人の死が見えない女性ってホント新鮮というか、ミレディは言ってはなんだが死臭にまみれすぎてました。
耐えず人の死がまとわりついてた。
これはこれでアトスには合ってたのですが、清冽な空気を知ってしまったらそれまで通りにはいかないというか、アトスにシルヴィの健全さは抗えないような気がする。
今ものすごく綺麗な空気を吸ってるところなんじゃないかなあ、アトス。

まあ、この先どう展開するのかはわからないけど。
アトスの恋愛模様はシーズン3の大きな見所ですね。



とにかく、仕込みはすんだといった第5話でした。
敵が誰だか明らかになり、これから物語は加速すると予想します。



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by teri-kan | 2017-03-13 09:59 | 海外ドラマ | Comments(0)
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