ダルタニアンと正義

原作で主人公のダルタニアンは、ドラマ「マスケティアーズ」では四人の中の一人といった扱いでした。
が、成長物語は成長物語でした。
スクスクと伸びましたねえ。
素直な良い若者でした。
一貫して正義の人でありました。
彼が辿りついたところは納得の位置ですね。






とにかくしょっぱなから「父親を理不尽に殺された息子」ですから、愛と正義を背にしょっての登場です。
でもその正義は最初は父子関係からくる狭いもの。
必死すぎて周りも見えない。

ひょんなことから三銃士に関わり、いつの間にやら銃士見習いになり、見習いのくせに銃士並の仕事をなぜか任され、一体この子は何やってるんだろうと思うこともありましたが、見習いというのは技術修得のみでなく、心構えや責任も学ぶ期間なのでしょう。
銃士隊が何を正義として何を守ろうとしているのか、そんなことも学習する時期だったのだと思います。

でもダルタニアンの正義は銃士隊とは別にコンスタンスにもあって、このコンスタンス愛が何より絶対正義になっちゃったのがミソ。
四角四面な正義感の持ち主じゃないんですね。
愛と正義のバランスが銃士の四人はホントに四人それぞれなんだけど、ダルタニアンは相手の女性がコンスタンスなだけあって、なんていうか、地に足ついてる。

シーズン3でダルタニアンは市民の敵・マルショーと確執を深めていきますが、マルショーと対立してたのってそもそもコンスタンス。
コンスタンスが弱者に優しい正義の人なんですね。
ダルタニアンが完全に彼女に落ちたのって、意に沿わない結婚をさせられそうになった女の子を救ったことでしたが、彼の愛と正義が広く市民や弱者に向いていくのは、コンスタンスと共にいたからというのがあります。
最終回でコンスタンスを「銃士」と言ってるのは、銃士の使命は弱者のために戦うことと思い至っているから。
銃士とは何かというところでたどり着いた答えなのだと思います。

対スペイン戦争の経験も大きいですね。
育ちが関係してるのだろうけど、傷ついている相手が市民だろうが兵士だろうが目線が一緒で、共感する力が強い。
四年間の戦争体験が与えた影響って大きくて、経験してないアラミスと三人の違いもだけど、経験した三人でさえそれぞれ違ってそうなのが興味深かったです。
より弱者に目が向いたダルタニアンと、前線で戦うことの意義を強くしたポルトス。
共に戦った戦友としての絆を持ちつつも、進むのはそれぞれの道でした。

弱者に目が向くという意味では結構アラミスに近くて、でもドラマの中ではアラミスはやっぱり女性に偏ってて、ダルタニアンは戦争で傷ついた兵士が多かった。
S3E7でアラミスがジュリエットと理解しあい、ダルタニアンが元兵士と男同士の絆を結んだエピソードは特徴的でしたね。
一方アトスは情を無視した正論ぶちまけて、おばさんにブスッと返り討ちにされる。
正義の置き方はホントそれぞれでした。

正論で情を排除することができない、というか、任務より時に情を優先させるのがダルタニアンとアラミスなんですね。
従兄弟を救いたいとダルタニアンが掛け合って、アトスとポルトスから非難されるシーンがあるけど、例えばあの場にアラミスがいたら、ダルタニアンの気持ちは尤もだと擁護してくれたことでしょう。
この二人、そういったところホントに近くて、なので二人が絡むところは妙に分かり合っててほのぼのしてる。
任務に対する考え方でいけば、アラミスとダルタニアン、規則と命令は絶対のアトスとポルトス、こんな風に分れる四人でした。
国家的正義の前に個人的正義を犠牲にできるか、その差ってところかな。
「服従は嫌だ」と言い切るアラミスは、だから結構その辺振り切れてて、ダルタニアンはアラミスよりもうちょっときちんとしてる印象。
個人的にはダルタニアンが最もバランスがとれてると思うので、いい銃士隊長になれるのではないかなあ。



これからコンスタンスと一緒に隊を切り盛りしていくのだけど、この夫婦はホント似てるというか、同志なんだと思います。
シーズン2で「愛と冒険」を口にしたダルタニアンにはテレビの前で笑っちゃったけど、コンスタンスの性質を思えばあの口説き文句は正しかったとしか思えなくなってくるんですよね。
確かにボナシューの目を気にしてビクビクするコンスタンスは彼女らしくなくて、本来の彼女はシーズン3のような女性。
チャキチャキやってるのが似合ってるし、魅力的でした。
ダルタニアンとホント良いコンビ。

愛と冒険。
正義の力は弱者のために。
きっと良い銃士隊を二人で作ってくれると思います。
これからの彼らに幸あれ!



次はポルトス。



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by teri-kan | 2017-04-19 10:17 | 海外ドラマ | Comments(0)
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