リベラルとか保守とか右とか左とか

選挙戦が始まりました。
ここ数週間怒涛の展開でしたが、いやー、いろいろありますねえ。







最近注目されてる「リベラル」という言葉。
希望の党に拾ってもらえなかった元民進党議員が何かと口にされるので、ネットでもさかんに「リベラルとはなにか」みたいな感じで解説が出てますけど、そもそも日本ではリベラルとか革新とか保守とかいった言葉の使い方が捻じれに捻じれている、という現状があります。

私は政治は全然詳しくないんですけど、リベラルと聞いて真っ先に思い浮かぶのはアメリカの民主党で、でもあれと立憲民主党は全然違いますよね。
でもリベラルという言葉がいいイメージで使われてるというのはあって、立憲民主党はそのイメージにすがりたいのかな?という気はします。
イメージのいいキーワードを口にすればリベラルっぽくなるというか。
人権とか平和とか平等とか。
まあ、アメリカの民主党が平和的かと言われると全然違うけど。

護憲派とリベラルが同一視されるのに違和感を感じるのはそういうところで、それを言うなら、政権をとったら天皇制を変えるつもりの共産党がなんで「憲法を守れ」って言ってるのかもよくわからなくて(天皇を日本の象徴じゃなくするためには憲法を変えなきゃダメでしょう)、言葉の使い方がホントにわからない。
総理についても「保守だ」「極右だ」「ヒトラーだ」と、いろいろ言われるけど、「総理がやってることはリベラルだ」の声もあるし、もうなにがなんやら。

とまあ、そんな感じでリベラルとか保守とかぐちゃぐちゃだなあと思ってたところに、その辺をかなりスッキリさせてくれる文章に出会いました。
昨日発売の「文藝春秋」最新号。
橘玲の『「安倍は保守」とは言ってはいけない』が、日本の保守とリベラルの捻じれ方を上手く整理してくれてます。

紹介されてる統計が「へええええー」だったのですが、若い子にとっては共産党は「保守」「右」なんだそうですよ。
驚きですよねー。むしろ左のはしっこなのに。
その共産党に対する評価なんだけど、保守とリベラルが逆転するのが世代的に今の40代あたり。
50代以上は「共産党はリベラル」の認識で、40代から下の世代が「共産党は保守」なのだそうです。

では共産党に対する認識を変えた今の40代が、政党のイメージを固めると言われる20代の時期、世の中は何が起こったか。
もう、冷戦終結ですね。あとバブル崩壊。
湾岸戦争が起こって、とうとう日本も金を出すだけでは許されなくなったという時期です。
「変わらなければ生き残れない」という事実を20代につきつけられた人達と、それ以降の若者が、ようするに共産党を保守的だと見ている。
変わらないことを標榜している共産党(社民党も)を混迷の時代の若者が支持しなくなるというのは、まあ、当然の成り行きなのだそうです。

この解説、自分はまさしくその年代なので「そうそう」って感じでした。
でも、最初は「変わらなければ生きていけない」というより、もっとポジティブだった気がします。
実際冷戦終結はポジティブな変化でした。
東欧の抑圧されてた人達が次々に自由を得て、世界はこれから明るくなるばかり!な感じだったですよね。
まだ日本もバブル真っ最中だったし、若者にはバラ色な未来しか見えてなかった気がします。
共産主義者にはお通夜だったかもしれないけど。

確かにあの頃は政治や社会への見方がそれまでとは変わった時期でした。
変化が来たなと一番最初に思ったのは、多分昭和天皇の崩御だったと思うのだけど、あの時期はホントに歴史の教科書に載るようなことがいっぱい起こって、そういえば中国では天安門事件もありました。ベルリンの壁の崩壊もあったし、うーん、共産主義への幻想を持ち得ようもない世代になった最初の若者達と言われたら、確かに今の40代はそうかもしれません。
で、決定打がバブル崩壊です。

というわけで、この世代を境に、上と下では全く社会観や政治観が違う、ということになるのだそうです。
それを踏まえて、なぜ今の20代が安倍政権を支持するのか、この橘氏の文章はそういったところに分け入った内容になっております。

私は今の20代ではないので、彼らの心はよくわからないけど、でもやっぱり、いつの時代もそうなんだろうけど、若者はリベラルを支持するんでしょうね。
アメリカもそうだし、イギリスでEUに残りたいと言ってたのも若者でした。
安倍政権は保守だから20代に支持されるのではなく、リベラルだから支持されるのだ、と考えた方が案外真実ってことになるのかもしれません。

その辺私もテキトーなので聞き流してもらいたいけど、もしそうなら現在リベラルだと自称してる野党の人達には耐えられないだろうし、なぜ安倍政権が続くのかという理由も多くはそこに求められることになるので、やっぱりリベラルだと自称してる人には耐えられないことになりそう。
場合によってはそのうちリベラルという言葉を使わなくなるかも。
いや、「どっちがリベラルという言葉にふさわしいか」といった不毛な議論が起こるかも。

やっぱり保守とかリベラルといった言葉の定義、何が右で何が左かとかは、きちんとするべきではないかと思います……。



といった、そんなこんなの「保守だのリベラルだの右だの左だの」の話でした。




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by teri-kan | 2017-10-11 15:56 | 事件・出来事 | Comments(2)
Commented by stefanlily at 2017-10-11 18:15
こんにちはー
ブレイディみかこ氏の「いまモリッシーを聴くということ」を読んでみて下さいませ、
私も拙い書評、書いてる途中ですが。
ブレィディ氏によると、同じ歌詞で右も左も怒らせるんですと、モリッシーってば。いかにも、ですな。

http://stefanlily.exblog.jp/26093674/
Commented by teri-kan at 2017-10-12 11:30
stefanlily様、こんにちは!

ブレイディみかこ氏のコラムは時々読んでるんですが、おもしろいですよね。
上流階級でないイギリスの人達の実態が伝わってきて、興味深く読まさせてもらってます。

モリッシーについては、私はスミスすらまともに聞いてないんですけど、この本は評価が高いようなので、ちょっと気になります。
「同じ歌詞で右も左も怒らせるんです」ですか(苦笑)。
なるほどー。
紹介して下さってありがとうございます!
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