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ウィンタースポーツ初の国民栄誉賞

フィギュアスケートで連覇した偉業を称え、羽生に国民栄誉賞が贈られるという話が出ています。







正直最初聞いた時は、「国民栄誉賞あげすぎじゃね?」と思ったけど、彼の故郷である被災地を元気づけたということを考えると、アリかなあと思いました。
何より逆境を乗り越えた連覇は素晴らしいこと。
確かにこれはどれだけ称えても足りない。

でも、そうなると出てくるのが、「では三連覇の柔道の野村は?」とか、「水泳の北島は?」「体操の内村は?」ってことで、実は私は彼らのことは頭に思い浮かばなかったんだけど、言われてみれば確かに彼らの成し遂げたこともすごいことで、これはとても判断に悩む。

ただ、彼らと羽生の違いを素人ながら挙げてみるなら、羽生の場合はウィンタースポーツだということ。
フィギュアスケートは欧州発祥のスポーツで、今なお欧米が幅を利かせている種目なのです。

そこが日本発祥の柔道や、昔から体操王国ニッポン、水泳王国ニッポンと言われ、メダルをバンバン取ってきた競技と違うところで、これはもう印象論になってしまうんだけど、柔道や体操、水泳ならば、国際的にも日本はそれなりに発言力はあるだろうな、と。
ようするに、日本の選手にとってそれらの競技は他の競技と比べて世界で戦いやすい環境にあるのではないかなと。

もちろんそれはそれで別のプレッシャーが存在します。
金メダルでなければ許されない柔道は、日本では代表になることさえ大変な世界。
その中で五輪三連覇を果たした野村は本当に素晴らしい。
ですが、そうはいってもやはり柔道は日本発祥のスポーツだと世界で認められているわけで、フィギュアスケートに参戦したこれまでの日本人、アジア人の苦労を思うと、スケートの世界で日本人が勝ち続けるというのは、相当な快挙だと言わざるをえません。

ウィンタースポーツは欧米のもの、というのは、ジャンプで日本が勝ったらルールが変わった出来事で有名ですが、フィギュアスケートでもそうで、中国でさえその壁に阻まれて、だから彼らはペアに力を入れることに決めたんですよね。
昔活躍した陳露という女子シングルの選手が阻まれた壁が原因だという噂レベルの話があって、確かに女子シングルの世界は魑魅魍魎なのですが、だからこそ技術で点がきちんと出るペアに力を入れたという話には、「中国でもダメなのかあ」と残念に思ったものでした。

だから荒川がトリノで金を取った時はものすごく嬉しかったし、なんて言いますか、そういったフィギュアスケートのこれまでを振り返ると、羽生の二連覇は本当に本当にすごいことなのです。
66年ぶりの連覇を欧米人ではない日本人が成し遂げたというのは、フィギュアの歴史を振り返れば、本当にとてつもないことなのです。

しかも、なんの文句のつけようもない圧倒的な出来での金メダルです。
審判が買収されたのではないか、談合があったのではないかといった疑惑がフィギュアはしょっちゅう出てくるけど、そんな文句の挟む余地などない二連覇です。
怪我をしていたのにすごいとか、久々の実戦がオリンピックだったのにすごいとか、今回の羽生にはすごいことがたくさんあるけど、やはりフィギュアスケートで連覇を成し遂げたということが何よりもすごい。
総合的に考えてみて、国民栄誉賞がふさわしいというのは、正しいかなあと思います。

というわけで、羽生、おめでとう。
本人が辞退する可能性があるのではっきりとは言えないけど、でもおめでとう。
たとえ辞退しようが、羽生はそれに値する。
ここは(ゆるいとは言え)ファンとしては、素直に祝福したいと思います。




Commented by まるさん at 2018-03-06 08:54 x
teri-kanさま。お風邪の方は如何ですか? 今年の風邪は結構悪質ですよね。寒暖差が大きいのでお大事になさって下さいね。

 羽生選手の国民栄誉賞は素晴らしいと思います。まさに相応しいですね。仰る通り、夏の競技では確かに三連覇してる選手もいますが、冬季五輪は欧米の選手が本当に強い。伝統が違うと思います。フィギュアスケートは技術だけでなく、トータルパッケージというか衣装、容姿、雰囲気、音楽全てが揃っていなければ獲れないと思います。羽生選手にはそれが備わっていると思います。好き嫌いは別として、認めざるを得ない部分です。それから、洋のショパンと日本の狂言役者の演じた陰陽師、二つの世界観を見事に演じ分けた部分も凄い。前回のソチは失敗はあっての金でしたが、今度はほぼ完ぺきだった。その進化も評価に入れていいと思います。

 冬季スポーツは確かに東洋人が進出するとルール改正をしていると言われていますね。あと、採点競技には付き物の「ジャッジ」の疑惑。私は、フィギュアの場合、十六人もの採点員を抱き込むのは不可能だと思うし、今回も中国のジャッジが変な採点したけど、大勢には影響ありませんでしたね。旧採点だと、大雑把な印象点だし、順位点もあったから、日本人二人の表彰台はムリだったかも。色々な批判はあっても、それなりに新採点は、公平だと思います。
 高難度のジャンプを跳ぶ事は王者に相応しいと、感じてますけど。ネイサン・チェンはジャンプに関しては、世界NO1だと思います。彼らに宇野、ジンを加えた四強時代がまだ、続くでしょうね。
Commented by teri-kan at 2018-03-06 14:47
まるさん様、こんにちは。

お気遣い下さってありがとうございます。
今回の風邪は大変でした……特に咳。
皆様お気をつけて。

>トータルパッケージというか衣装、容姿、雰囲気、音楽全てが揃っていなければ

今でこそスタイルの良い日本人選手も増えましたが、容姿ってフィギュアスケートでは大きいですよね。
本人の持っている雰囲気も大事で、技術だけではどうにもならないところが、フィギュアの難しさでもあり面白さでもあると思います。
羽生が今回のオリンピックで洋と和の二つを演じきれたというのは、確かにポイント高かったですね。
選曲って大事だなと改めて思いました。

審判については、まあ毎度いろいろあるのがフィギュアなのですが、これでも昔に比べると随分マシになりました。
中国のジャッジについては、金博洋が台に乗らなかったので事なきを得たって感じでしょうか。
ネイサン・チェンのSPがまともだったらどうなってたでしょうね。
オリンピックって難しいんだなと思えば思う程、連覇のすごさが身にしみます。

>四強時代

アジア系だらけですね(苦笑)。
ジャンプに適性があるのでしょうか。
怪我だけには気をつけてもらいたいものです。
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by teri-kan | 2018-03-05 15:38 | スポーツ(オリンピック) | Comments(2)

本や映画、もろもろについて思った事。ネタバレ有。


by teri-kan
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