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ダンブルドア私見 その4

ジェームズ、シリウス、スネイプらが学生だった頃の詳しい話があればなあと思うけど、おそらく濃すぎて大変かも。
ホグワーツ内と外の落差とか、いろいろ知りたいことたくさんあります。






ダンブルドアの出来る事は地道な活動しかなく、何より優先されたのはホグワーツの保護であったが、とにかく「純血かそうでないか、魔法使いかマグルか」等といった個々の差別意識の撲滅は絶対必要だと考えただろう。ヴォルデモートに煽られたとはいえ元々自分達の社会がそういった問題を抱えていた事が大きな原因なのであって、今までも行っていたことだが校長としてそういった教えを説いていく事をここからダンブルドアは徹底的に行った。
人狼であるルーピンの入学許可はその一環で、被差別者である人狼の正しい姿を学生達が知るためでもあった。満月の夜に必ずいなくなるのだから勘のいい生徒は彼の正体に気付いて当然なのだが、それでもルーピンの存在を受け入れる者がいたならそれでダンブルドア的にはOKである。彼を監督生にしたのもそういった事情込みのことであったろう。
逆に死喰い人の子供の入学を止めるよう要請されても入学を許可したと思われる。当時在籍していたマルシベールは既に死喰い人だったマルシベールの息子と思われるが、彼らにも純血以外の者達との触れ合いをダンブルドアは望んだ。理想主義に過ぎないかもしれないが、他者を知らなければ理解への一歩は進まない。悪を悪として隔離したとて碌な結果を生まないことをダンブルドアは知っている。目指さなければならないのは相互理解の道であり区別し差別することではないのだ。
しかし一方でヴォルデモートはますます強大になり、それに応じて魔法省内部も強硬派の意見が通るようになってきた。逮捕者を裁判なしでアズカバン送りにすること、「許されざる呪文」の使用許可、クラウチの方針はことごとくダンブルドアの主義と対立した。そういった状況が理由だったと思われるが、その頃からダンブルドアは自身に賛同してくれる者達を集めるようになる。服従の呪文にかけられている者の救済、事の本質を知らずにヴォルデモートに賛同している者の説得、もちろん死喰い人とは徹底的に戦う、そういった後の不死鳥の騎士団員となりうる者達を募ったのだ。
それらと平行してヴォルデモートの過去も徹底的に探し歩いた。彼の思考を探るため、彼の弱点を探るため、おそらく分霊箱を作っているだろうがその手がかりを探すため、といった理由からである。
この1970年代にダンブルドアは重要な記憶をいくつか手に入れているが、最初に手をつけたのはヴォルデモートと同時期に在学していたスリザリン生を探すことだった。これ自体は難しいことではなかったが、実際に記憶をもらえた人数は少なかった。次に探したのは卒業後の就職先ボージン&バークス周辺で、店主からは有益な記憶を得られなかったものの当時の顧客ヘプジバ・スミスのしもべ妖精ホキーから例の殺人事件に関する記憶を得、その記憶の内容から再び店主バークの元へ行き、スリザリンのロケットの出所について尋ねる。リドルが尋常でない反応を示したロケットは予想通り彼の母親らしき女性の所有物だったとわかり、リドルの母の実家がスリザリンの家系であることをダンブルドアはここで初めて確信することとなった。
ゴーント家がスリザリンの末裔である事は魔法界では既に知る人ぞ知るといった程度のものになっていたかもしれないが、ダンブルドアならその答えにたやすく行き着いただろう。アズカバンに死亡寸前のモーフィンを訪ね、その記憶からとうとう1943年の三人のマグル殺しの真相を知る。殺されたマグルがリドルという名であったことはダンブルドアを大いに驚かせ、ヴォルデモートが自身の父と祖父母を殺したこと、しかもそれが16歳の時に行われていたことには絶望に近い落胆を感じただろう。直ちにリドル家とゴーント家の周囲に住むマグルの情報も集め、以降この町に不審な出来事が起こらぬか注視するようになるが、これが彼がマグルの新聞を読むようになったきっかけの一つになったことは間違いないと思われる。
1970年代も終わりに近づいた頃には不死鳥の騎士団を結成。ヴォルデモートの闇は完全に魔法界を覆っており団員にも次々と死者は出たが、ホグワーツは閉校になることなく存続し、この頃には「ヴォルデモートは唯一ダンブルドアを恐れる」の噂も流れるようになる。当時の魔法界でヴォルデモートの力の及ばない場所はホグワーツだけだったと思われ、そこを攻略すれば完全に魔法界全体を掌握することが出来たはずだが、何年たってもヴォルデモートはダンブルドアと直に対決しようとはしなかった。しかしどうすればダンブルドアを倒せるか隙を探ろうとしていたことは確かで、スネイプに身辺を探らせていたのはそういった理由からだったに違いない。
そんな状況下でホグワーツに職を求めたトレローニーの面接中、対ヴォルデモート戦のターニングポイントとなる「予言」が現れる。
これは誰にとっても、そして長くヴォルデモートと対立してきたダンブルドアにとっても予想外の出来事だった。
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by teri-kan | 2008-10-12 03:29 | ハリーポッター原作 | Comments(0)

本や映画、もろもろについて思った事。ネタバレ有。


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