「火輪」の登場人物 白玲(パイリン)

真珠精の末妹。リーアンの養い親。

昱花・黒韶と離され水晶宮に一人残された後、広の叔父・祐と恋仲になり極秘に一子を儲ける。しかし生まれた子が豎眼を持っていたため子の処遇を天帝と竜王によって決められ、抱く間もなく取り上げられてしまった。

子は天帝の実子として玉皇太子に宣せられたため会いに行くことも母子の名乗りをあげることも許されず、その後恋人・祐が広と戦い竜王剣で殺されるに至って遂に人型をとることを放棄、千年もの間心を閉ざして真珠玉のままでいた。

目覚めた後も広と竜族に対する恨みが消えることはなく、リーアンを養育する過程で笑顔は戻ったものの、人界の帝位簒奪に竜王剣を使用されたショックで再び真珠玉に。更に広が竜王剣によって傷つけられた時、剣と共にあったため竜王の血を直に浴びてしまい完全に精神が破壊した。

心が壊れた後は奪われた子のことしか頭になく、最後には開の胸元で真珠玉としてあり続けることを選び、永遠の安息の中に閉じこもった。

臆病で非常に耐性が弱い。
五千年に渡って広に愛されたが彼を許すことは生涯なかった。







白玲が脆弱なのは、周囲が白真珠をそのように見立てたせいというより白玲自身が弱かったからでしょう。祐は真珠精の性情の原因を兄・祥にあると決め付けていますが、一概にそれだけとは言えないと思います。

というのも祥は竜王剣の長年の持ち主で、剣を通じて彼女らの性質をある程度感じ取る事ができたはずだからです。竜王と真珠精の感応の仕方を見ていると、竜王剣が使われる度あげていた白真珠の悲鳴を祥が全く感じなかったとは、ちょっとありえないんじゃないかと。

ですが彼女の「人に心を開かない性質」は完全に竜族のせいでしょう。白玲は祐を失う以前から竜族を嫌いで、それはどう考えても竜族側に原因がありました。意思とは無関係に剣にはめ込まれ、血を浴びせられ、真珠玉当時から剣の使い手が嫌で嫌でしょうがなく、人の形をとってからも周りにいるのはそんな竜の一族ばかり。そりゃ友好的になれって方が無理ってものです。

天界一の軍を誇り、女の武人も数多く存在する竜族。はなから白玲と合うはずないのです。たまたま東海に生まれてしまったので東海竜王に属する物となってしまいましたが、宝飾品に使われるならともかく、よりによって武器にくっつけるなど、おそらくやってはいけなかったのですよ。

竜王家の中で穏やかな祐にのみ心を許したというのは、結構意味のあることだと思います。一昨日「敖祐」でも書きましたが、だからこそ白玲と祐のエピソードをもう少し詳しく書いてもらいたかったですね。そうすれば彼女の美点もはっきりしただろうから。


白玲の美点がはっきりしないもう一つ。

リーアンは竜王剣が盗まれて以降白玲と結局再会できていないのですが、最後もう一度会いたいとも何とも言わず、開の母親だと聞いてもちょっと驚いただけで、あまりに彼女への対応が軽すぎました。
白玲のために仙人になろうとしたくらいなのだから、その辺もっと丁寧に書いてほしかったし、最後のリーアンへの態度一つで白玲はぐんと株を上げただろうにと思うと、彼女の描かれ方は残念の一言です。

ちょっと記号的な扱いをされていますね。
もう少し深みが欲しかったです。
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by teri-kan | 2008-12-02 13:57 | 漫画(河惣益巳) | Comments(0)
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