カテゴリ:2010ワールドカップ( 32 )

ペレのお言葉

「スターが消えた」
だそうです。

ペレのコメントの内容はとりあえず置いておくとして、確かに今大会から活躍したスターを選ぶのは難しい。
というわけでもう少しワールドカップの感想。ワールドカップとスターについて。



大会MVPに選ばれたのが4位ウルグアイのフォルランというのが象徴的であります。
フォルランの活躍に典型的なスターの香りを見た人は多分多いのではないかな。歴代受賞者に比べると際立って小国の選手だけど、それゆえ彼がチームを引っ張る姿は印象的でした。

振り返ってみるとこれまでのW杯は華やかなスター選手の悲喜こもごもに彩られた大会でありました。
近いところでは前回大会のジダン。代表引退したもののフランスの惨状を見るに見かねて復帰し、素晴らしい働きでチームを決勝まで導いて、最後の最後でW杯史に残る大事件を起こしてピッチを去った。
あの寂しい後ろ姿は強烈に印象に残っていますね。

後ろ姿といえば94年アメリカ大会のバッジョ。酷暑のアメリカで満身創痍のアズーリを何度も救い、決勝戦の最後の最後でPKを外した。
限界だった足で蹴り上げたボールが遥かバーを越えていくシーンはW杯史に残る名場面。
90年代のイタリアはPKに泣き続けましたが、確かにPK戦は悲劇的な色を濃くします。

PKに弱いといえばオランダで、特にベルカンプがいた頃の強く美しかったオランダは98年W杯、00年ユーロと立て続けにPKに泣かされました。過去のW杯での二度の決勝戦負けとか、美しいけれど勝てないオランダというのは、実はとても物語性があるのですよね。

他にもPKの弱い国にイングランドがあるけれど、ここにもやはりW杯史に残るスターがいて、強かった昔は当然、現在だってベッカムがいる。ベッカムは悲劇のスターというよりバカやらかしたスターって感じだけど、98年の失態は02年に取り返しましたからね。結局それがW杯史に残るベッカムストーリーになった。

スターのW杯ストーリーでいうならロナウドなんて完全にそう。マラドーナもですね。彼らはサッカー人生そのものがとんでもない物語で、歓喜あり悲劇あり、そりゃもうすごいです。
バロンドールを3度も受賞したクライフ(蘭)、プラティニ(仏)、ファン・バステン(蘭)がW杯で優勝できなかったこともそうだし、ファン・バステンはサッカー選手として最も辛い怪我での引退でした。ロナウドの膝もそうだけど、悲劇というなら名選手としてこれ以上の悲劇もないかもしれません。

このようにサッカー強豪国というのは、その代表自体に多くの人を惹きつける物語があり、悲劇に彩られたスターがあり、だからこそいつまでも人の記憶に残るのですが、はい、ここまできたら何が言いたいかわかると思うのだけど、強豪国と言われながらスペインにはそういった悲劇が全然ないのです。私のような素人サッカーファンの心をかきたてるようなストーリーが全くといっていいほどないのですよ。

続きはこちら
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by teri-kan | 2010-07-15 10:24 | 2010ワールドカップ | Comments(0)

日常が始まります

ワールドカップが終わり、今日からJリーグが再開されます。
海の向こうの戦いもいいけれど、まずは地元、基本は地元。
おらがクラブのスターをあの舞台へ押し上げるべく、応援する日々が始まります。

とかなんとかいいながら、もうちょっとW杯の話を。
一応今大会印象に残った出来事を挙げておこうと思います。南ア大会はもしかしたらターニングポイントとなる大会かもしれないのでね。



・ヨーロッパ以外で行われた大会で初の欧州の王者誕生
・とはいえ南アはかなり欧州の色濃く、オランダ人等には有利だった
・寒い大会は運動量が多くて試合の活性化には非常によろし
・ボールは最悪。アディダスは反省すべき。次はブラジル開催だしナイキにしたら?
・今大会最大のスターはマラドーナだった
・最も男前なのはベッカムだった
・評論家はタコよりあてにならない
・あまりの誤審のすさまじさに審判の改革は避けられず
・ロセッティは決勝担当を花道に引退するつもりだったと想像する。気の毒に
・おそらくイングランドはもう二度と優勝することはない
・それでも彼らのいないワールドカップは想像できない
・やっぱり国歌はイタリア、ポルトガル、ブラジルが好き
・国歌といえばルーマニアやトルコ。物悲しいタイプが今回はあまりなかったか
・中東がゼロでオセアニアから2チームというのは非常に変な感じである
・スター選手が輝けない現状はどうにかすべき。大会の威信にかかわる
・レベルはCLの方が高いが普通の日本人はCLなんて知らない。W杯に価値があるのは確か
・とはいえ今後「欧州とその他」の図式になりそうな気配はある。政治的な意味でも
・ブラッターはいつまでFIFA会長でい続けるのか
・プラティニはドメネクを支持した責任をとるべきでは
・今回も絵になる監督が多かった。個人的にはタバレスの雰囲気が好き
・フォルランMVPおめでとう
・ヤングなドイツは好印象。移民の力強し
・元祖移民パワーでの成功者フランス、何を軸にしてまとまるのか新たな課題発生
・アフリカ各国はまず国力をつけよう。協会に安定が必要
・実はアフリカ勢はこれからも茨の道と思われる。選手の意識改革が必要かも
・チーム内がまとまらないと言われ続けたオランダとスペインは一つになった
・結局チームとしての一体感が何より大事とわかった大会
・日本はそういうの結構得意。やっぱり和だね、和。聖徳太子万歳
・勝利による感動は何にも変えがたい。カペッロは正しい「勝利こそスペクタクル」
・成功体験があってこそ次のステップに進める。日本サッカー全体も盛り上がる
・本田に憧れるサッカー少年が増えてくれたらいいな
・海外移籍する選手が増えてくれたらいいな
・駄目だったらすぐに帰ってくればいいだけの話。大久保を参考にしよう
・プロを目指す子は長友の体づくりを真似しよう
・ダサッと思っていた日本代表ユニの赤は縁起物。次もどこかに入れるべき
・16強の経験を生かすも殺すもこれからにかかっている。協会の責任重大
・代表は選手だけのものではなく、今生きてる人間だけのものでもなく、受け継ぎ引き継がれ
 ていくもので、良いことも悪いこともきちんと積み重ねていくことが大事。
 他国に学ぶべきところは山のようにあると痛感
・日本らしいサッカーを求める旅はまだ始まったばかり。ガンバレニッポン!

……みたいなことを思ったワールドカップ南アフリカ大会でした。
ではまた4年後。
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by teri-kan | 2010-07-14 09:57 | 2010ワールドカップ | Comments(0)

華麗なるパスサッカー

終わってみれば総合的に最も力があったのはスペインでした。
かえすがえすも決勝にブラジルがいたらなあ。
ブラジル対スペイン、単純にどういう試合になるのか見てみたかった。

決勝戦に限って言うならスペインは良い試合をしたとは言えなかったと思います。
勝てたのはカシージャスのおかげでしょう。マンオブザマッチは決勝点をあげたイニエスタだけど、カシージャスでもよかったくらい活躍してました。
彼はそれまでの試合もそうだけど安定感が半端なかったですね。スペインは守備が良くて、かつてのような脆さもなく、とても強かったと思います。

とはいっても、なんかモヤモヤとしたものは残ります。
今大会のスペイン、まるでこれこそ良いサッカーの見本といった賞賛ぶりで、まるで最も美しく最も正しいのはスペインのサッカーだと断定するかのような論調がはびこっています。
確かにスペインのパス回しは素晴らしいし、ポゼッションサッカー万歳、攻撃的サッカー万歳になるのはわかります。でも攻撃的というには致命的なほどスペインは得点力に乏しい。このゴールの少なさは優勝チームにしては異常だし、ゴールが少ないということは、実はそれだけでサッカーの面白さから既に何歩かは後退しているといってもいいんですよね。

攻撃は最大の防御と言いますが、それを言うなら高いポゼッションは最大の防御と言い直すべきで、ポゼッションが高いことイコール攻撃的というわけでもないんだなと、今回のスペインを見ていたら正直思います。
そりゃ相手の守備があってのことだし、もちろん攻めてはいたんだけど、なんていうかなあ、あんまりシュートまでいかないというか、例えばクライフがよく言う「1-0で勝つより3-4の敗北を」という格言(?)からいけば、サッカーの試合の面白さはやっぱり点が入ることにあって、ゴールを決めてなんぼってことなんですよね。サッカーのスペクタクルはやっぱり得点シーンにあるんですよ。

スペインのサッカーは綺麗で面白いけど、得点に於いては大いに不満で、勝ったこと自体は最大限に賞賛すべきですが、内容をこれ以上ないもののように誉めるのはやっぱり違和感があります。
アラを探すような言い方してしまうけど、スペインのゴールについてはやっぱり物足りない印象の方が強いんですね。

それを補うための中盤のパス回しだとするなら、スペインのサッカーは単に得意な部分を伸ばしてるだけ、それしかない強みを精度の高いものにしてるだけってことになって(まあそれだけでもすごいんだけど)、スペインと比較して中盤の弱いチーム・ボール支配率の低いチームをあたかもアンチフットボールのような言い方するのはやっぱり違うんじゃないかと思う。ていうか、守備をメインにするチームがいたっていいじゃん別に。

強力なFWがいるチームはその彼を最大限に生かす戦術をとればいいし、そのために中盤を省略するならそれはそれでありだと思う。サッカーってそれぞれの特徴を生かしたチームを目指せばいいんだし、皆が皆スペインのようなポゼッションサッカーをやれって話でもないと思うんだけどな。
日本もスペインのようなパス回しを!とか言う人いるけど、日本に絶対あれは無理だしさ。

何が言いたいのかわからなくなってきたけど、要するに強力なストライカーがいなかった点については物足りなかったってことですかねえ。
パス回し結構。だけどサッカーの醍醐味と目標はゴールだろ、ってことが言いたかっただけです。

で、ゴールという点だけみれば、実はブラジルのゴールはホントに爽快なものが多かった。たとえ入らなくてもシュート自体が素晴らしいものも多くあった。
だからブラジルとスペインが当たっていたらなあと思うのです。
「華麗な中盤のパス回しVSゴールこそスペクタクル」みたいな試合、見たかったな。



次のワールドカップはストライカーが活躍する大会になればいいですね。
ボールももっとマシになって、得点がいっぱい入る大会になってほしいものだと思います。
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by teri-kan | 2010-07-13 10:16 | 2010ワールドカップ | Comments(0)

ピラニアサッカー

今はもう閉鎖されていると思うけど、日韓大会のイタリア対韓国の試合における韓国のプレーを「ピラニア」にたとえていたサッカー分析サイトがありました。
大問題になったあの試合を「ピラニアがうようよ泳いでいるプールに無防備なアズーリを飛び込ませた」と表現していて、この場合のピラニアとは相手を傷つけ痛めつける韓国選手のプレーを指しており、それは韓国的という以上に当時のオランダ人監督ヒディンク的だという批評だったように記憶しています。

今回オランダ対スペインの決勝戦を観ながら、あの「ピラニア」の記憶がまざまざと甦ってきて、このオランダ式アグレッシブな積極的守備とは一体なんなんだろーねと、改めて考えてしまいました。
特に前半はひどかったなー。一発レッドでもおかしくないプレーもあったし、気持ちの表れというにはあまりに酷い暴力的なファールの連発でした。
まあそれでもきちんと審判がファールを取ってカードも出したのだからいいんだけど、例のイタリア対韓国は悲惨でしたからね。あれがなぜ今もスキャンダラスに語られるのかというと、今回オランダがやったようなことを審判がほとんど流したからだし、そういった点においては今回の決勝のジャッジはまあまあ良かったと思います。

このオランダ風積極守備は非常に相手を苛々させるもので、ブラジルは完全に嵌められて自滅しましたが、さすがにスペインはブラジルを反面教師にしたのか、想定内としてそこそこ冷静だったと思います。でもやり返してたところもあったし、やる気に溢れた決勝とはいえ荒い試合だったですね。

オランダはある程度のカードは覚悟していたと思う。とにかくスペインのパス回しを止める、スペインのやる気を削ぐ、そうやってファールでしのいでいるうちに巡ってきたチャンスを決めればいい、というプランだったと思うけど、チャンスに決めきれないまま退場者を出したことが結局あだとなりました。
試合後に中田が言った通り、90分で試合を決め切れなかったのが敗因だと思いますが、ああいう戦法をとった当然の結末ではあったと思います。

自分達のコーナーキックをゴールキックにされて、結果的にそこから失点したことは確かに腹が立つだろうけど、全体的にみれば今回はスペイン勝利で皆が納得できたでしょう。そもそも今回のオランダはそんなに実力的に高かったわけではないし。
でも、それでも勝ちたいと思ったその気概は買う。「醜くてもいいから勝つ」という根性は個人的にはとても好きだし、「自分達はいいサッカーしてる」とすかした態度をとるとか「自分達の方がいいサッカーをしてたのに負けた」とか言い訳するより余程好感が持てます。

ただ、ホントーに醜かったからなんだかなあとは思うけど。
ああいう醜さはちょっと勘弁してもらいたいなあ。

あの守備のやり方は本当に考えた方がいいと思います。単に技術がないだけかもしれないけど、あれじゃあこの先もカードに苦しむだけですよ。
そういうのも含めて三度決勝で敗れたオランダ、これからどう立て直してくるのか。
今回の代表をオランダ自身がどう評価するのか興味深いところです。



次はスペインについて思ったことを書きます。
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by teri-kan | 2010-07-12 11:37 | 2010ワールドカップ | Comments(0)

フォルランは素晴らしかった

3位決定戦は大変面白い試合になりました。今大会多くの人を楽しませてくれたウルグアイとドイツにふさわしい内容だったと思います。

コンディションはどちらも満身創痍で、特にドイツは休みが一日少なかったけれど、メンバーを変えてもなんとかなる層の厚さはさすがサッカー大国といいますか、その辺が勝敗を分けたような気がします。
ウルグアイは持っている力を存分に出して素晴らしい戦いを見せてくれたんですけどね。

スアレスが思いっきりブーイングされていましたが、ブーイングの時はブブゼラが止むんですね(苦笑)。ホントに怒っている時は口でブーブー言うんだなあ。
まあ仕方ないです。それはスアレスが背負うべきもので、彼も十分承知してると思うし。
ただ会場にわずかながらいたウルグアイを応援していた人達は肩身が狭かっただろうなあ。思えばウルグアイは南アフリカ戦といいガーナ戦といい南アと関係の深いオランダ戦といい、今大会はアウェイの試合が多かったですね。強い精神力が必要な戦いばかりだったと思います。しかもああいう形でベスト4になったし。

すっかり嫌われ者のウルグアイですが、それでもフォルランの素晴らしさに文句をつける人はいないでしょう。ドイツ戦も素晴らしいプレーだったし、彼は今大会のベストプレーヤーの1人と言っていいと思います。
スアレスに関してはナンだけど、フォルランに関してはウルグアイ人は他国人に思いっきり誇っていいと思うんです。今大会の彼は本当に凄くて、こっちも思い切り楽しませてもらったもん。

ああいう心身ともに充実してる選手を見るのはとても楽しかった。フォルランの南アフリカ大会は彼のフリーキックがバーに当たったところで終わったというのもよく出来たエンディングでしたね。
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by teri-kan | 2010-07-11 15:38 | 2010ワールドカップ | Comments(0)

スアレスのハンドを考える

スアレスを批判する意見の中に、彼の試合後の自画自賛コメントやウルグアイ国民の彼への賞賛が許せないっていうのがあって、ちょっと考えてみました。
なんで私はそういったものも含めて全然スアレスに腹が立たないのかなと。

理由の一つには私が彼の人となりを全く知らなかったからというのがある。オランダリーグ得点王というデータしかなかったから、彼がイマイチ好かれるタイプの選手ではないということを知らなかった。即ち先入観がなかった。
もう一つにはガーナにもウルグアイにも肩入れしていなかったというのがある。というか、むしろ完全アウェイの中で戦うウルグアイの方に興味が向かっていたかもしれない。勢いはガーナにあり、ガーナを応援する人の方が会場でもTVの前でも多かったと思うけど、だからこそウルグアイの戦い、というか精神力に興味があった。

そして起こった120分のあの事件。
スアレスは勝った後だからこそ自画自賛しましたが、レッドもらった時は絶望しきっていたと思いますね。あの時点ではほとんどの人が「気持ちはわかるけどバカだなあ」と思ったはずだし、PK成功と同時に試合終了の笛を想像したことでしょう。

でもサッカーって本当に何が起こるかわからない。
「サッカーは人生」って使い古された言葉だけど、その通りなんだと思います。

神の目線で見てみよう
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by teri-kan | 2010-07-10 02:30 | 2010ワールドカップ | Comments(2)

決勝の壁、スペインの壁

アルゼンチンじゃないけれど、ドイツは例のタコをお刺身にしちゃえばいいんじゃないかな。
3位決定戦の行方を占ってもらった後にでも。

それはともかくドイツ対スペイン、若きドイツは全然ダメでしたね。
ドイツはミュラーを欠いたのが凶と出て、スペインはトーレス君を外したのが吉と出たって感じ。
まあ実際はそんな単純なものでもないんですが。

ユーロ08のイメージが強いのかどうか、恐々と戦ってる風なドイツだったのが印象的でした。もしかして元々スペインとの相性が悪いのか?と思って調べてみたけど全然そうじゃなかったし、「俺たちゃドイツ」の心意気でもっと自信持ってやればよかったのにな。
まあスペインが凄すぎたってことか。
なんか今大会で一番いいスペインを見ましたね。

とはいえ得点はコーナーキックの1点だけなんだけど。
ヘッドでやられたのがドイツには悔やまれます。

シュバインシュタイガーが試合後うなだれていて、2年前に続いてスペインになすすべなく負け、4年前と同じように準決勝で負け、そりゃあ悔しいだろうなあと思ったけど、よく考えたらこの人まだ25歳で、次もきっとチャンスはあるのよ。他にも若い選手が多くて、どちらかといえばドイツは4年後がピークなんだし、全然悲観することないんですよね。未来は十分明るいんです。

この試合は若さが悪い方に出ちゃったけど、これまでの試合は十分楽しませてもらったし、胸を張って帰国したらいいんじゃないでしょうか。
で、帰ったらタコを食べれ。



一方のスペイン。

スペイン相手にはもう引きこもり戦法しかないのでしょうか。
下手にボールを持てるチームはドイツにしろポルトガルにしろ見事にやられて、ボール回しでスペインに勝てるわけないのなら別の方法で戦うしかないって感じ。
スイス方式が唯一戦える戦法というか、そういえばユーロ08でスペインを最も苦しめたのはイタリアだったなあ。

にしても今のスペインは即ちバルサですが、クラブ並みのコンビネーションを代表に持ち込まれたら、ちょっと他の国には対抗できないかもしれません。特に南米はヨーロッパに散らばる選手の寄せ集めチームだし、スペインみたいなのにどう対抗すればいいんですかね。
まあそれをぶち破るのが個の力なんですが。メッシとか今回呼ばれなかったけどロナウジーニョとか、結局異質な才能をどう最大限に生かすかにかかるってことになるのかな。

守備的に戦うチームが多いと批判される今大会ですが、結局代表で結果を出すには守備に徹するしかないという方向に今後進んでしまう可能性は高い気がします。
オランダは既にその方向に顔を向けているけど、そんなオランダとスペインの試合内容がどのようなものになるのか、オランダが現実的に勝つのかスペインが圧倒するのか、決勝は興味の尽きないゲームになりそうです。
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by teri-kan | 2010-07-08 12:11 | 2010ワールドカップ | Comments(0)

古豪復活ウルグアイ

南米で最も日本から遠く、いまいちなじみの薄いウルグアイ。
日系人がたくさんいるわけでもなく、ペルーのように日本人が好きそうな遺跡があるわけでもなく、チリのように津波で深い関係があるわけでもなく、ベネズエラのようにしょっちゅうニュースになる名物大統領がいるわけでもなく、コロンビアのように麻薬なんかで悪目立ちするわけでもなく、とにかく日本でほとんど話題にならない、地味な存在のウルグアイ。

ワールドカップでウルグアイは優勝したことがあるということも、知らない人は知らないでしょう。優勝回数2回だし、実はイングランドなんかより全然成績は優秀なんですが、残念ながらすっかりかつての古豪扱いで、毎大会優勝候補に優勝経験国という理由だけであげられる名前の中にもウルグアイが入ることはありません。
ずっと成績がふるわなかったとはいえ、結構悲しい扱いをされてきたんですよね。

そんなかつての古豪が準決勝でオランダに敗れました。終わってみれば、やっぱり地力に差があったということになるんでしょう。
でもウルグアイの戦い方は素晴らしかったんです。久々に戦う準決勝という舞台で、オランダ相手にチャレンジャーでありながら、優勝経験国としてのプライドもあった。
惜しいのは3失点目を続けて喫してしまったところですね。2失点目はTVで観ていて「オフサイドだろ」と思ったけど、ゴール認められてしまって意気消沈しちゃったのかなあ、その流れのままにオランダペースでやられてしまいました。
あの時間帯が悔やまれるといえば悔やまれます。勝負を逃さなかったオランダが上手かったということになるんだろうけど惜しかったなあ。

でも南米にウルグアイありという姿は見せられたと思います。ウルグアイが優勝経験国だということも今回の躍進で知ったという人いると思うし、それはウルグアイ国民にとってとても喜ばしいことだと思うのです。

是非3位決定戦がんばってもらいたいな。
いやもう3位には断然ウルグアイ希望ですよ。ドイツがこようがスペインがこようが絶対ウルグアイ応援(笑)。
次はスアレスが出られますからね。せっかくガーナ戦でサッカーの神様に微笑んでもらったんだから最後にいいところ見せないと。
フォルランは満身創痍っぽいけれど、ここまできたら絶対にがんばれ。



オランダはなんなんだろう。
強いけど、妙にツイてるのが不気味というか、始まりはデンマーク戦の1点目なんだけど、今回も2点目はラッキーだったよね。ああ、そうそう、ブラジル戦のオウンゴールもどきのゴールもラッキーだったよね……。
強いけど、そんな変なゴールの方が印象に残ってて、なんか釈然としないものを感じます。
つまらないサッカーしてるのが本当に似合ってなくて、違和感がすごいです。

決勝では少しははじけてくれますように。
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by teri-kan | 2010-07-07 14:46 | 2010ワールドカップ | Comments(0)

カリスマ監督あれこれ

ブラジルのドゥンガとアルゼンチンのマラドーナ。

タイプは違えどそのカリスマで彼ららしいチームを作りあげ、うまくいったかに見えたけど、結局両者共ベスト8で散ってしまいました。
勝負に徹したドゥンガのセレソンは勝負弱いと言われ続けたオランダに勝負負けし、マラドーナのアルヘンはメッシを擁して魅惑的な攻撃をするはずが、堅実が持ち味のドイツに内容でも圧倒されてしまう。
なんか変な現象というか、両方とも「らしい」チームを作りながら全く「らしくない」負け方をしたというか、「らしさ」に溺れて自ら沈没してしまいましたね。これは見た目以上にキツイ敗戦かもしれません。

負けた理由ははっきりしてるんです。
どちらも監督経験に乏しく、戦術の幅があまりに狭かった。だから危機に陥った時に修正出来ず、ズルズルと無残な時間の使い方をするしか出来なかった。
それはわかるんですが、問題はそんなこと最初からわかっていただろうってことで、監督がカリスマで束ねるタイプならコーチに戦術家を置くとか、そういう配慮がどの程度行われていたのか、それとも置いても全然ダメだったのか、その辺はちょっと気になりますね。

選手時代の名声だけで代表監督になる例が過去にどれだけあったのかわからないけど、少なくともブラジルは前回大会のドイツの成功を参考にしたのかなあと思う。4年前にドイツ監督を務めたのはクリンスマンですが、彼もほとんど監督経験がないまま代表を率いて、それでも3位という結果を残したんですよね。
あの時のコーチは現監督のレーブだったけど、クリンスマンとレーブの二人でいい仕事をしたのだとして、でもこういう成功例って他にどれだけあるのかな。監督にカリスマは必要として、でもそれが大きすぎたら暴走の恐れもあるし、その辺のバランスって難しそうですね。

ドゥンガもマラドーナも、それまでの代表に問題があったからこそ担ぎ出された人だと思うのですが、クリンスマンが就任した時期のドイツも結構ボロボロだったんですよね。あの時はオランダもファン・バステンが代表監督やってて、低迷した代表をかつての名選手が監督経験の浅いまま率いるというのが妙に流行っていました。
ただ、あの頃のドイツとオランダは今から思えば若い選手を積極的に使って、若い監督にふさわしくイキのいいチームだったように思います。少なくともドゥンガのチームのイメージとは全く違う。まあブラジルと他の国じゃ背負うものが違いすぎるんだろうけど、でも勝つために手堅くいって負けるというのは、やっぱりダメージ大きすぎるような気がする。
ドゥンガ、これからどうするんだろうなあ。

マラドーナの方は、負けて落ち込むマラドーナも結局はマラドーナなんでなんとかなるでしょう。アルゼンチンの人も、他人からこんなこと言われたくないだろうけど、マラドーナに好きにやらせたのがやっぱマズカッタンダヨネーって明るく吹っ切るしかないですよね。

でもホントに面白かったなあ。アルゼンチン国民でない人間からしてみれば、今回のマラドーナアルゼンチンはホントに面白かった。
マラドーナってばドイツ戦の後半の失点の時、ショックのあまり用意していた交代選手の背中に顔を隠してしがみついてるんですよ? マラドーナちっちゃいから選手の背中に完璧に隠れちゃって、まるで彼氏の背中にしがみついてる彼女だったんです。いや、親の背中にしがみつく子供か(苦笑)。
こんなかわいい監督他にいますか? 絶対いないって。

あの時の選手の気持ちってどうだったんだろう。反撃すべく交替しようと監督と並んで立ってたら、目の前でとどめの失点をしてしまって、自分もショックだけどもっとショックを受けてるらしい監督から背中にしがみつかれて、一体選手はどうすればいいのか(笑)。

うーん、やっぱり監督には向いてないか。
ていうか書きながら思ったんだけど、ドゥンガとマラドーナを一緒に書くのはやっぱり無理があるな。
マラドーナの方が役者が何倍も上でした。
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by teri-kan | 2010-07-06 10:12 | 2010ワールドカップ | Comments(0)

最後の希望の星

アフリカ最後の希望の星だったガーナは、ベスト4を目前にしてPKに夢断たれました。

「ギャン、PK戦で決めるなら何故120分のあの時に決めてくれなかったのだ……」
思っても仕方ないそんなことを思ってしまった人、きっとたくさんいたと思います。
でも彼には何も言えないですよね。むしろPKキッカー一番手として出てきた彼のハートの強さの方が強く印象に残ってる。
あれは感動したなー。

アフリカ勢悲願のベスト4を阻んだウルグアイ、というかスアレスは、彼の終了間際のプレーが随分批判されています。
まあ批判されるのはわかる。わかるけど、ガーナがPKを決めればすむことだったし、あの時は世界中の皆がPK成功と同時に試合終了のホイッスルが鳴ることを考えたはずで、そう考えた時点でもうスアレスを責める資格は無いように思う。確かに難しい場面だったけど、やっぱりギャンはあのPKをなんとしてでも決めなきゃいけなかったんですよ。

スアレスがとんでもない事をやらかしたのは変わりないです。どれだけ故意だったのかわからないし、もしかしたら無意識の部分が大きかったかもしれない。でも「いざとなったら体のどこででも止めてやる!」という気持ちでいたのは確かだと思うし、あの行為はその思いの強さの表れみたいなものなんでしょう。
その思いは否定できないし、私はスアレスの行為をやっぱり批判することはできないんですよ。

ああいう場面、しょっちゅう起こるわけじゃないけど、結構サッカーの試合では珍しい場面でも何でもなくて、ハンドでボールをはじき出して退場になった選手は、大概ファンから叩かれるものなんですよね。チームに迷惑をかけたってことで。
今回もギャンがPKを決めていたらスアレスはきっと戦犯扱いされたはずなんですよ、ハンドを犯さなかったら負けていたとわかっていても。
ただ、普通はPKが決まってガーナ勝利・スアレスは醜態晒したアホ、になるところが、今回はああいう結末になったというだけの話で、サッカーの神様はそういう采配をしたんだなと、120分という究極の時間に起こったドラマに呆気にとられるだけです。

観ていて一番強く思ったのは、そういった「人の意思とは違うところで働く見えざる意思の存在」みたいなもので、しかもその存在を痛感するのは人の意思がとてつもなく大きくうずまいている試合の時だったりするんだなということ。
例えば今回のような試合。初のベスト4を目指すガーナ、アフリカ勢初のベスト4を望む観客・TVの前の何億もの人、古豪復活を熱望するウルグアイ国民……ピッチ上の選手だけじゃなくて、そういった何億人もの意思や思いや念の強い試合の時、こんな思いもよらない事が本当に起こったりする。
それがなんか凄いというか、W杯ならではですね。

サッカーって人の意志だけじゃどうにもならないところがあるのがやっぱり面白いんです。十字をきってピッチに入る選手はたくさんいるけど、そういう選手ってただクリスチャンってだけじゃなくて、「見えざる意思」をピッチ上でしょっちゅう感じてるからなんだと思う。
面白いけど、でもやっぱり恐ろしいかな。

同じ恐ろしいサッカーでも、オランダ対ブラジルは選手の意思の力でどちらにも転んだ試合だったんですけどね。
ウルグアイ監督のタバレスが「何かに背中を押されているよう」とコメントしてたけど、本当に何かわけわからない力の存在って、ある試合の時はあるんですよね。
単にそれがウルグアイに微笑んだ、ただそれだけの試合だったような気がします。
ガーナには本当に残念だったですけどね。



これでアフリカ最後の星ガーナは消え、なんとウルグアイはいつのまにか南米最後の星になっているという、思いもよらなかった状況になりました。
パラグアイはとてもいい戦いをして、先制してたら全く違う終わり方になっていたと思うのに、このパラグアイ対スペインもPKのあやが試合を決めましたね。
なんか準々決勝の4試合はどれもとんでもなかったなあ。

なんだかんだでヨーロッパは強いね、で終わりそうな気配がして、妙に寂しさを感じるベスト4です。
やっぱりブラジルとアルゼンチンが拙かったな……。
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by teri-kan | 2010-07-05 10:57 | 2010ワールドカップ | Comments(0)