カテゴリ:その他の映画( 38 )

「三銃士/王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船」(2011)

仏・米・英・独、合作映画。

公開当時から「三銃士」なので気になってたんだけど、「飛行船ってなんぞや」と思って、なんとなく見ないままできていました。
このたびテレビで放送されたので録画して鑑賞。
楽しかったけど、いやあ、なんとも言えない映画でした。

これ、原題は「The Three Musketeers」で、ただの「三銃士」。
ダ・ヴィンチのダの字も入ってないんだけど、邦題に「ダ・ヴィンチ」だの「飛行船」だのを入れた気持ちはすごくわかる。
三銃士だけのタイトルだったら、観に来たお客さんに「違う!」って言われかねない。
それくらい、なんかもう、飛行船の存在がデカすぎでした。

まあ、ファンタジーですよねえ。
ありえない話なのでファンタジー。
とはいえ、もともと三銃士自体がそうだって言えばそうなので、こういうのもありかなあ。
いや、「あっていいのか?こんなこと!」って思うんだけど、んー、なんとも判断が難しい。
馬鹿らしいって言えば馬鹿らしいんだけど、妙にあの世界に馴染んでるんですよねえ、飛行船。
装備してる武器とかもホントありえないんだけど、銃士の皆さんも親衛隊の皆さんも、息するようにすっかり使いこなしてるというか、どうやって操縦してるのかという根本的なところもすっ飛ばして、理屈抜きですごい。

キャッチコピーは「伝説よりも、ハデにいこうぜ」なんだそーですよ。
ほんまわけわからんハデさでした。

そんな結構「はあ?」な映画なのに、絵は綺麗なんですよねえ。
セットも景色も美しくて、手抜きでないのが面白い。
リシュリューは肖像画のイメージにピッタリで、あの絵のリシュリューに我欲を付け足したらこんな感じだな!と思えるような風貌になっています。
この人、007のスペクターだったんですよー。
全然気づかなかった。
俳優ってすごいですねえ。

三銃士+1の4人のイメージは従来のイメージそのまんまって感じです。
ポルトスがちょっとカッコよすぎかな。
ダルタニアンはそうそうこんな感じ!って感じ。
アラミスは安定の男前。ルーク・エヴァンズはいい顔だ。
アトスもいいですね。
三銃士の皆さんは冒頭の仕事っぷりとか結構鬼畜で、BBCの「マスケティアーズ」の皆さんが良心的な善人に思えてしょうがなかったんですが、思えばこっちが本来の三銃士だったかもしれない。
本も読んでないのにイメージで言ってしまうけど。

この映画の三銃士って強気で強くていいんだけど、「マスケティアーズ」の三銃士はものすごく弱いところも抱えてて、かなりグダグダと悩んだりしてるのがいいなあと、ちょっと思ってしまいました。
ドラマと映画の違いってやっぱりあります。
映画はパッと打ち上げたドデカい花火みたい。
とことん派手でとことん華やか。
ミレディなんかすごいし。
内容はほとんどナイに等しいのですが、気楽に楽しむには良いです。




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by teri-kan | 2017-01-12 16:56 | その他の映画 | Comments(4)

「ホビット 決戦のゆくえ」(2014)

「ホビット」三部作の3作目にして中つ国を舞台にした映画全6作の締めくくりとなる作品。
監督はピーター・ジャクソン。
スタッフ他出演者もお馴染みの方々。

では、つらつらと感想を。

帰る場所があるからこその旅
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by teri-kan | 2014-12-17 13:46 | その他の映画 | Comments(0)

「ホビット 竜に奪われた王国」(2013)

「ホビット 思いがけない冒険」の続編。
「ロード・オブ・ザ・リング」の前日譚3部作の第2作目です。

ネタバレ大有りの感想
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by teri-kan | 2014-03-10 11:19 | その他の映画 | Comments(0)

「天空の城ラピュタ」(1986)その3

TV放送があるたび感想を書いているような(笑)。
「ラピュタって実際には滅んでないよね」と言われたせいで、またいろいろ考えてしまいました。

確かにエンディングでもラピュタはプカプカ漂って生きてますからねえ。
あのデカイ飛行石の結晶が存在する限り、「ラピュタは滅びぬ。何度でもよみがえる」のムスカの言葉は、ある意味正しいのかもしれないとは思うんですよね。
まあムスカにとってのラピュタは「バルス」で滅んでしまってますが。

シータのペンダントの石がどうなったかよく覚えてないんだけど、あれって壊れたっけ?
壊れてなければそのまま海に落ちたと考えることもできるわけで、となれば「ウッカリ魚が飲み込む → ウッカリ人間がその魚を釣り上げる」ということも起こりえるわけで、二度と人の手には渡らないとは決して言えないんですよね。
それが数十年後か数百年後か、いつになるかはわからないけど、「珍しい石を手に入れたので石の専門家に見せに行く → 幻の飛行石発見と大騒ぎ → 政府関係者も交えて調査研究 → かつて政府軍が壊滅的被害にあった事実との照らし合わせ」なんてことも、もしかしたら起こったりするかもしれない。

事件を知る軍関係者の生き残りはロボットに破壊された基地に残っていた数名ってところだろうから、ラピュタに関する有益な証言はないに等しいけど、ラピュタ絡みで軍が大打撃を被ったことは歴史的事実として記録されてるだろうし、まあトップシークレット扱いだとは思うけど、後の世でもシータの飛行石が人間の手に渡ることがあるならば、ラピュタに辿り着けるか否かは別として、ラピュタが争いごとの原因になりうる可能性は高い。
呪文の効力はなくなったとしても、飛行石が飛行石である限りは。

うん、結晶化された飛行石がある限りラピュタは滅びないというのは、ある意味正しいと思いますね。



というわけで、そんな飛行石を作り出したラピュタ族が建てた王国について、ちょっと長々と考えてみました。
バルス以後もラピュタは浮かんで存在しているというのは、結構おもしろいことだと思います。

長々しいダラダラ妄想
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by teri-kan | 2013-08-05 16:16 | その他の映画 | Comments(0)

「ホビット 思いがけない冒険」(2012) 

「ロード・オブ・ザ・リング」の前日譚と言っていいでしょう。
まだ若かりし頃のビルボの、タイトル通りの冒険を描いた作品です。
ギムリの父親、レゴラスの父親も登場するので、親世代の物語とも言えます。

「ロード・オブ・ザ・リング」同様三部作で、今作はその第1弾。
監督、スタッフ、キャストはほぼ「ロード・オブ・ザ・リング」通り。
世界観は全く損なわれることなく、更に豊かな中つ国を堪能する事ができます。
むしろ「ロード・オブ・ザ・リング」で描ききれなかった部分のフォローになっていると思えるほどの内容の濃さです。

例えば指輪戦争の際、裂け谷のエルフは中つ国のために何をやったんだろうって疑問、原作を読んでない人の中には思った人も多かったと思うけど、近辺のオーク退治に普段からいそしんでることがわかれば、あの時何もしてないはずがないことも想像つくのではないかと思います。
闇の脅威がまだそれほどではないにしろ、既にあちこちで兆候が現れていることも「ロード・オブ・ザ・リング」に関係大アリ。
とはいえまだ魔法使いや高位のエルフしか知りえない情報で、世の中は概ね平和、人々が日々暮らしていくのに特に問題はなかった世界だということ、しっかり味わうことができます。
その闇との関係については映画用に上手く変えて作っているなという印象ですね。

というか、こういうのまで組み込んでるから今回も三部作になるんだよね。
「ホビットの冒険」を映画にするだけなら3時間もの長編が3本も必要になることないんだ。
そもそも原作は快食快適生活を好むのほほんとしたホビットの、いろいろとやってることがことごとく上手く回っていく冒険を描いているもので、闇の脅威なんてそこまで大きくないのです。大体子供向けのお話だし、トーンはどっちかというとかなり明るめ。
でも映画はさすがに映画らしく作られていて、いやー、出だしこそちょっと冗長というか「これだから3時間もかかるんだろうなー」なんて思っていたものが、終わってしまえば「もう3時間?」って感じのスピード感。

うん、よく出来てました。
冒険とアクション、細かな感情と心の触れ合い、勇気とユーモア、父祖の代からの因縁と世界そのものの因縁。
やっぱりこのシリーズはいいですねー。
楽しめる要素が満載です。



ではここからはつらつらと感想&ネタバレ。

内容盛りだくさんなら感想も盛りだくさん
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by teri-kan | 2012-12-18 11:09 | その他の映画 | Comments(0)

「王の帰還」の人間の実況

先週BSで「ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還」をやってて、その時ネットの実況も並行して見てたんだけど、フロドとサムの火口での場面で、「フロドごと指輪を突き落とせ」って書いてる人がたくさんいてビックリしました。

いやー、その発想はなかったわ。
でもある意味正しい意見すぎるかも。

本ではなく映画で初めてあの場面を知ってしまった人の意見かなあと、なんとなく思いますね。
映画はすっかり悪人顔になったフロドが目に入ってくるし、それまでのサムとの確執とか挙句の果てのゴラムとの醜い戦いとか、指輪に囚われて可哀想というより「こりゃもうダメだ」と言いたくなるような場面が続くから。
なので「なんだよーフロド」みたいな意見が出てくるのはわかるけど、でもだからといって指輪ごと突き飛ばすことは誰にも絶対に出来ないはずなんだよね。サウロンが、というか指輪がそれをさせないはず。
「フロドを殺してでも指輪を捨てる」と考えるほどブラックな心の持ち主になってしまうなら、それ以前に指輪を自分のものにしたいという欲望に負けるはずだし、そういったちょっとした心の隙が指輪は大好物なんだよ。
ホビットの何がすごいって、そういったブラックな隙がほとんどない人達ってことなんですよね。

だからあそこで「サム、フロドごと指輪を突き落とせ」と言ってる人達は、間違いなく人間なのです。
「ほー、なるほど、その手があったか」と感心した私も人間(笑)。

キレイゴト言うつもり全然ありません。指輪が目の前にあったら思いっきり揺らぐ自信あるし、お国にあんな事情があるなら指輪が欲しくてたまらなかっただろうボロミアの気持ちもすごく理解できる。
だからこそ人間に指輪を持たせちゃいけないなーと思うし、中つ国において本格的な人間の時代が始まるのが指輪消滅後だというの、もっともな成り行きですね。



まあ、サムに「フロドを突き落とせ」と言うくらいなら、かつてのエルロンドに「イシルドゥアを突き落とせ」と言いたいくらいなんですが、そんなのやっぱり無理ですからね。
イシルドゥア、サウロンを倒して奪った正当な指輪の所有者だったし、所有者の意思がこういう場合大事っぽいみたいだし、うーん、考えれば考えるほど思うことなんだけど、よく葬ることができましたよねえ、この指輪。
指輪自身でさえ予期できなかったアクシデントのおかげだけど、でも指輪は絶対フロドとゴラムが醜く争ってる間は「けっけっけっ」ってほくそ笑んでたはずだし、バランス崩して宙に浮かんだ時は「あれ?」って感じだったんだろうなあ。
マズイ、マズイ、こんなはずじゃああああー、と声なき声で叫びながらズブズブと火口に沈んでいったと思うんですよねー。
この辺映画はとても上手かったと思うんだけど、指輪の存在感、めちゃくちゃ大きかったですね。



実は今回の実況ではこの冬公開される「ホビットの冒険」を更に観たいと思わせるような情報があったりして、とてもラッキーでした。
というわけで現在「ロード・オブ・ザ・リング」の世界再びの気持ちがむくむくと上昇中。
映画公開まであと2ヶ月。
待ち遠しいですね。
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by teri-kan | 2012-10-04 11:34 | その他の映画 | Comments(0)

藤原行成

映画「源氏物語 千年の謎」に登場していた平安貴族。美男美女ひしめくあの映画の中で、一人なごめる雰囲気をかもし出していた甲本雅裕演じる読書人について。



もともと書の上手な三蹟の一人として有名な方で、だからこそ私もとりあえず知っていたという人ですが、映画の中ではそういった書に関してのエピソードはなく、そこがちょっと残念でありました。
が、お勉強好きのキャラはしっかりと演出。何があっても本を放さない人として、愛憎うずまく映画の中でとてもいい味を出してくれてました。

あのキャストの中では異質な風貌でしたが、「こういう平安官僚っていそうだよなあ」と思ったし、何より学問オタクにあの顔は合っていた。
が、「むしろこれは受領顔ではなかろうか」という思いもぬぐえず、あの手の顔を受領顔と思わせる原因となった「あさきゆめみし」は結構罪深いと思ったりもする。
美男の受領だって、美男でない貴公子だって、きっと普通にいたのに。



映画のおかげで行成って具体的にどんな人だったのだろうと興味を抱き、ネットで調べてみたんですが、なかなか面白い経歴の持ち主ですね。
特に、とあるサイトの行成解説文がわかりやすい上に大変面白かったので、他人様のブログですがここに紹介させていただきます。

http://thomas.blog.shinobi.jp/Entry/41/


詳しい内容はこれを直接読んでいただき、行成の人生に「ほほう」と感心してもらうとして、一つ問題なのは、ここに書かれている行成の父親の話が本当だとしたら、行成役が甲本雅裕なのはかなりなミスキャストではないかということです。
あのように残念な死に方をした父の血を受け継いだ男なら、道長は当然、晴明よりも行成は美男でなければならないのではないか。
いや絶対美男であるべきだろう。
頭がよくてオタクっぽい美男……なんかどっかで観たことあるような。
しかしそれでは映画「源氏物語 千年の謎」は、それこそ美男美女しか登場しないお話となり、山も谷もない、何のメリハリもないビジュアルになってしまうんですよねえ。
(注:個人的には甲本雅裕の顔は愛嬌があって味のある良い顔と思っています。)

行成は「枕草子」に書かれている清少納言との歌のやりとりも良いです。
結構魅力的な人物もいることだし、こういった平安王朝人が出てくる映画、もっと作ってもらえたらなあと思いますね。
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by teri-kan | 2011-12-21 16:33 | その他の映画 | Comments(0)

「源氏物語 千年の謎」(2011)その3

外国人と比べて、なぜ日本人は自分の感情や気持ちを会話で伝えることが下手なのか。

以前見たテレビ番組でそれに対する答えが出てたのですが、結構驚きの回答で、日本のことは日本の中にいるだけじゃわからないんだなあと思ったものでした。
だって答えは「紙があったから」なんですよ?
豊富に紙があって、書いて気持ちを表現することの方が発達したから、なのだそうです。

なんでも西洋では紙は大変な貴重品で、日本の侍が昔ヨーロッパへ行った時、街中でフンッと鼻をかんでその紙をポイッと捨てたら、なんと通行人に即座に拾われて持っていかれたくらい、それ程あちらには紙がなかったのです。
日本は江戸時代ともなると町中に普通にあったし、襖や障子以外にも浮世絵を刷って本もたくさん出版されてと、それが当たり前の生活でした。
でもそれは世界的にみてかなり稀有なことだったんですね。

何が言いたいかというと、そのように紙が豊富にあったからこそ千年前の物語が写し書きされ続け、失うことなく現代まで読み継がれているということです。
千年前の、しかも女性があんな長編小説を書く事ができるほど当時から紙は豊富にあり、和歌といい日記文学といい、日本の書く文化というのはかなり筋金入りっぽいということです。

ドナルド・キーンが日本兵の日記に感動した話は有名ですが、日本人の日記好き、日記にあらゆる感情を綴るという行為を、知識人だけでなく多くの一般人も普通にやってたというのは、日本人の気質に大きく影響してるでしょうね。
声に出して感情を発散しなくてもいいから当然物静かになる。文章にして書けば感情が整理されるから行動も理性的になる。
諸外国と比べて犯罪発生率が低いというのも、案外紙があったおかげなのかもしれません。



というわけで、「源氏物語 千年の謎」の紫式部についてです。
この映画の式部はね、書いて感情を発散させるどころか、書けば書くほど毒を体に溜め込んでいったんですよ。晴明に「凶相が表れてる」と言われるくらいにヤバイ状態だったんですよ。
それは毒を発生させる原因の道長が式部の近くにいたからなんですが、まあ映画的にはそれでいいとして、でも実際はきっとそうじゃないよなあと思うんですね。

映画の感想その3
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by teri-kan | 2011-12-16 11:58 | その他の映画 | Comments(0)

「源氏物語 千年の謎」(2011)その2

この「道長物語」(命名、自分)という映画の中の「源氏物語」は、私達の知ってるものとはちょっと違うけど、映像は一見の価値があります。
美術・衣装は良かった。特に衣装は「これはいい」「これはイマイチ」とかなり楽しめる。
重そうな衣擦れの音も良かった。
平安時代のエロスに衣擦れ音は欠かせませんからね。

映画の感想その2
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by teri-kan | 2011-12-15 11:11 | その他の映画 | Comments(0)

「源氏物語 千年の謎」(2011)その1

現在公開中の角川映画。
「源氏物語がなぜ書かれたか」がテーマの作品で、生田斗真が光源氏を、中谷美紀が紫式部を、東山紀之が藤原道長を演じています。

個人的にはこれを作った方々に敬意を表したい。「源氏物語」に対する試みとしてはかなりの冒険作だと思うから。
とはいえ、せめてタイトルを「道長物語」とかにしておけば批判は少なかったんじゃないかと思う。絶対客は来ないけど、「源氏物語」そのものを楽しみにしていた観客に与える残念感は少なくてすんだのではないかな。

本作は「源氏物語」も含めた平安時代スキーな人のための映画で、一条天皇時代の社会背景に興味がある人向けの作品です。
というか、むしろそっちを知らないと楽しめない。
だって藤原伊周が出てくるんですよ? 道長の兄の子供で皇后定子のお兄さん、父親のおかげで超絶出世をしたけれど、父亡き後坂道を転がり落ちるように転落していった若者が。

これはかなりマニアックじゃないですか? 軽い源氏物語ファンじゃ知らないですよ伊周なんて。
そのくせ定子は出てこないという、紫式部が勤める後宮が舞台のくせに何ともちぐはぐな登場人物のチョイスなんですが、しかし製作側が何をテーマにしてこの映画を作りたかったのかを考えれば、案外納得できるものではある。

とまあ非常に微妙なところをいってる「源氏物語 千年の謎」の感想。
この下からはネタバレ全開です。

映画の感想
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by teri-kan | 2011-12-14 11:28 | その他の映画 | Comments(0)