カテゴリ:漫画( 111 )

「VSルパン」3巻

さいとうちほのアルセーヌルパン漫画第三弾。
「カリオストロ伯爵夫人」が完結し、短編の「結婚指輪」他が収められています。

「カリオストロ伯爵夫人」は普通に面白かったですね。
うまい具合に良いところで一旦終わらせています。
ナイスだなと思ったのはその次の「結婚指輪」と、「カリオストロ伯爵夫人」のエピローグ的な「ルパン誕生」。
この2つは素晴らしい。
ルパンを少女漫画にするならこれくらいの改編脚色をしてくれなきゃね! と言いたいくらいの出来栄えです。

クラリスがいいんですよね。
自分の意志と感情をきちんと持ってる素敵な女性です。
原作のクラリスはここでも書きましたが、ルブランの記述が少なすぎて、ちょっととらえどころがないんですよね。
でも「VSルパン」のクラリスは可愛らしくて素敵で、ちゃんと結婚生活してて、ホント微笑ましい若奥様。
でもだからこそ最後のあれが一層悲しかったりする……。

とはいえ、それも含めて良く出来たストーリーでした。
面白かったな。
「結婚指輪」であんな風にルパンがそもそものところから関わっていた、という設定も良かった。
ちょっと本人ビックリ。
いやー、色男はつらいね!

そして何より、奇厳城にルパンが辿りつく物語を作ったことに拍手!
この発想はなかった。
ホント面白かったです。
これを「カリオストロ伯爵夫人」のエピローグ部分と合体させた技も良かった。
まさしく「ルパン誕生」。
ルパンの精神的な部分と、超人的な力の源の部分と、どちらも手に入れてこその「ルパン」だということ、きちんと押さえてて満足できました。

次はどのストーリーでいくんでしょうね。
少女漫画ですからやっぱりそれっぽいお話をチョイスしていくことになるのかな。
年齢でいったらネリーやソニアだけど、この際順番は抜きにして、オーレリーとか出てきてくれたら嬉しいな。
「緑の目の令嬢」自体が洒落たお話なので、このマンガの雰囲気にも合ってると思うし、結構いいんじゃないかな。
オーレリー、好きなんですよねえ。
まあみんな好きだから誰がきてもいいんですけどね。



ところで、奇厳城の謎ってルイ14世が関わってて、このマンガでもチラッとルイ14世が出てくるんだけど、「マスケティアーズ」を見て以来ルイ14世がどうも他人に思えなくて、「まあまあこんなに立派になって」とか「ひどい政治はするなよ」とか、いちいち思ってしまって由々しき状態です。
うーん……親戚の子くらいの感覚はあるかなあ(笑)。

あれだけ赤ちゃん時代を見させてもらったらやっぱりねえ。
高熱が出た時はこっちも心配したもんだよと、なんとなくしみじみしてしまうんだから恐ろしい。
なんかもうホントに親戚のおばちゃん状態だわ……。




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by teri-kan | 2016-10-19 10:40 | 漫画 | Comments(2)

「クリスタル・ドラゴン」その9

なんと、27巻が出ました。

雑誌の連載を時々立ち読みしてるのですが、ホントに毎月の進みがちょっぴりで、「こんな亀の歩みで一体いつになったら終わるのやら~」な気持ちにさせられるのだけど、亀でも何でもとにかく歩いていたらいつかは目的地に到達する、中継地点に到達する、ということで、この度めでたく最新刊の発売となったのでした。
いやー、めでたい。





感想
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by teri-kan | 2016-10-03 10:56 | 漫画 | Comments(0)

「怪盗ルパン伝 アバンチュリエ」5巻 奇巌城・下

「奇巌城」完結!
やはりこの話は面白い。
最後があんなでなければ。
しかしそうだとしても面白い。
ここまでの作品に仕上げた森田崇の力量にも拍手。
ルパンファンとしてとても満足。
よくここまで描いてくれたと思います。




感想です!
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by teri-kan | 2016-05-11 15:48 | 漫画 | Comments(0)

「クリスタル・ドラゴン」その8

久々に新刊が出ました。



感想
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by teri-kan | 2015-10-30 23:49 | 漫画 | Comments(0)

「愛と涙と勇気の神様ものがたり まんが古事記」

ふわ こういちろう著、戸矢学監修。
講談社。

これは素晴らしいです!
古事記を楽に詳しく知りたいという方にはうってつけ。
何より可愛い。とっつきやすい。
それでいて妙に細かい(笑)。
現代につながる風習とか伝統とか、そういったものの起源が古事記にはたくさんあるのですが、それが私達の生活にどう関わっているのか、超わかりやすく説明してくれてる。
例えば三種の神器が誰によって作られ、何に使われ、どういうふうにして運ばれてきたかとか、ホントわかりやすくて親しみやすい。
どんなマイナーな神様でも祀られてる神社が実在しているとなれば、親近感もわいてくるというもの。
デカい神なら言わずもがな。
その辺のかゆい所に手が届く的な解説が見事で、しかも神の絵姿がマイナー神まで細かく描き分けられていて、いやー、これはね、ホント素晴らしいですよ。

描かれている世界観がいいのです。
何もないところから始まったというところからいい。
イマジネーションの見せどころだと思うのですが、これがキャラクターの可愛さと相まって、いい感じで表現されているのです。
タカミムスビが良いですねえ。
あのデカさ、あの顔、ドーンと存在して見守ってるという長らく抱いていたイメージが、超可愛らしく絵になっています。
国譲りの段でそれなりの大きさのはずの矢を指の腹に乗っけて「ふっ」と吹いて射返すところとか良いですねえ。
変な言い方だけど、神様だらけの古事記の中で本当の神様のように神様らしかった。

天孫降臨も良かったです。
私は「五月女ケイ子のレッツ!!古事記」の天孫降臨シーンが大好きなのですが、この本の「御一行様~」といった感じの行列も良い。
むしろどんな神様が付き従ったのか勉強になるのは断然こっちで、ニニギはもちろん神々のキャラがそれぞれに立っていて、ホント覚えやすいんですよ。今までうろ覚えだったのでこれはとてもありがたかった(笑)。

全体的に最もキャラが良かったのはスサノオかな。
超イキイキしてました。体力の有り余った無邪気でおバカな髭の生えた少年?
スサノオを可愛らしく描いたらこんなになるのかと微笑ましくなってしまう。
で、やっぱりボーッとした感じで描かれるのがオオクニヌシ。
あの容貌はなんなんですかね(笑)。何度も騙されるからああいった顔にならざるをえないのか。
そして可愛い絵柄の中でも更に可愛らしく描かれているアマテラス。
オオクニヌシの作った国をじーっと窺う顔が素晴らしい。
ずっと可愛いかったのにあそこだけ真っ黒。
文字通り真っ黒(笑)。
絵柄の世界観も顔の可愛らしさも損なわず、それでいてあの表現は良かったですね。



監修が戸矢学氏ということで、なるほどという出来であります。
戸矢氏はご自身の著書でも、日本の神話と現代をつなげたいという意図があるようにお見受けするのですが、このマンガもそういった方向で作られていると思いますね。
というか、日本の神話と日本の現代は実際につながっているのですが、それを意識していない人が大半で、是非ともそういう人達にそれを気づいてもらいたいという感じ。
全国的にマイナーな神社まで神様ごとに紹介してるのはそのためでしょう。
神社こそが古代と現代をつなぐ装置だし。
その「現代までつながっている感」が読者になんとなくでも伝われば、マンガの中の神様もまた更にイキイキとして見えてくるし、神様の質感や存在感を大きく感じることができれば、また神社にも歴史にも興味が向く。
このマンガはその辺の作用が実に良いように出来ていると思います。

可愛い絵柄で楽しくストーリーがわかって、解説が勉強になって、なおかつ現在の自分達と繋がっている感も味わえる。
古代の物語をマンガにする際の一つの良い例として評価してもいいのではないでしょうか。
何重にも楽しめる大変良い作品だと思います。
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by teri-kan | 2015-08-19 14:49 | 漫画 | Comments(2)

「VSルパン」2巻

さいとうちほのアルセーヌルパン漫画第二弾。
いよいよ「カリオストロ伯爵夫人」が始まりました。



まずは一言。

「ルパンが男のクズじゃなくなってたーっ!」

全てこれに尽きるのですが、ルパンが女の子の清純を踏みにじる最低ヤローじゃない。
半ば無理矢理モノにした女の子を完全放置するようなクズ男じゃない。
さいとうちほのルパンはクラリスに誠実な若者で、少女マンガとして全然OKなイケメンヒーロー。

これなら大丈夫でしょう。
何が大丈夫かと言われると困るけど、現代の価値観に沿ったルパンとクラリスの関係性が無理なく描けるのは確かでしょう。
原作のクラリスは気の毒極まりないですからね。
あんなことされてじっと耐えられるのは、あの時代の女の子だからとしか言いようがないし。

むしろ本作はさすが少女マンガ、体の関係を持った後に捨てられるドロドロさではなく、二人が徐々に気持ちを近づけていく過程が描かれています。
少女マンガは両想いになるまでが一番楽しいんですからね。
この変更は正しいと思います。

だからストーリーは原作よりシンプルでわかりやすくなってる。
ジョジーヌとの関係もルパンは結構割り切ってるし、ジョジーヌに溺れる危うさは原作よりも薄め。
でも薄めで正解。
真面目に原作をなぞったら、ネトネトドロドロ漫画にしかならないし。
とことん濃ゆいですからね、ルパンとジョジーヌ。
「濃い」というよりも「濃ゆい」。
愛憎の憎の部分が絶妙で強烈で、その繋がりの強さを考えたら、ホント、クラリスが気の毒になるくらい。
このマンガでは鞍替えされるのが逆になってて良かったなー。
ルパンとクラリスのために良かった(笑)。

だからこのマンガを読んで「カリオストロ伯爵夫人の原作が読みたい」と思う人がいたら、うれしいけどちょっと複雑。
さいとうちほのルパンはカッコよくて優しいから、これを基準にされたら困るかも。
でもこれを機に読んでもらえたらやっぱり嬉しいな。

ちなみにまだ「カリオストロ伯爵夫人」はこの巻では終わっていません。
3巻は来年発売とのことですが、うーん、問題はこの話の次に何を書くかですねえ。
クラリスのその後とか、どうするのかな。
その辺が気になる……。




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by teri-kan | 2015-08-12 11:03 | 漫画 | Comments(0)

「怪盗ルパン伝 アバンチュリエ」4巻 奇巌城・中

面白かったー。

ルパン対ボートルレ君の直接対決は最高でしたね!
いいよいいよー。
ルパンその調子!
その勢いでどんどん自己肥大させて、「813」のブラックルパンへと突き進むんだ。
このルパンなら十分「813」がイケる。
期待が俄然高まった。
もしかしたら「奇厳城」で「アバンチュリエ」は終わっちゃうんじゃないかと心配してたけど、こんなルパンが出てくるなら大丈夫なような気がしてきた。
ここまでいいルパンが出てきて「813」やらないなんてありえないでしょー。
来る来る、絶対来る。
勝手にそう思って心底楽しみにして待つことにする。

「アバンチュリエ」においての前巻からの懸案事項、ソニアのその後を書かずにレイモンドが登場してどうするんだろう?ということは、今回無事解決しました。
解決という言い方もなんだけど、きちんと顛末を書いて、ルパンがサイテーな二股野郎になるのを防ぎました。
しかしここでこういったソニアの最期を書かれると、ルパンが可哀想でしょうがなくなってしまいます。
レイモンドもあれですからね、ルパンには幸せになってはいけない呪いでもかかってんじゃないのかと思いたくなってしまう。
「813」なんか、それこそあれですからねえ。
あ、なんかものすっごくルパンが憐れになってしまった。
いかんいかん。
憐れまれるなんてルパンは一番イヤだろう。

で、肝心の「奇厳城」の中身ですが、まあまだ終わってないのでなんとも書きようがないのですが、やっぱり細かいところは結構忘れてたなあって感じですね。
上巻を読んだ時、二巻で終わるのかと思ってたくらいだし、いろいろと記憶から抜け落ちていました。
そうそう、ルイ・ヴァルメラいたね。
そういえばそうだった。
うーん、これは下巻が超楽しみ。

やっぱり面白いよねえ。
お話として「奇厳城」は超エンターテイメント。
ワクワクドキドキです。
ボートルレ君、頑張ってるけどルパンは人間が違うんだ。
今までも違ってたけど、やっぱり「歴代フランス王の後継者」としてのお宝を手に入れてるからか、もう尊大で高慢なのが天井知らずでパワーアップ、実際それを手に入れるだけの力とそれを活用できる力を持ってるし、なんかいい感じで化けモンじみた人になってますよねえ。
あーいいなー。

いやね、何度読み直してもボートルレ君と直接対決してるルパンがカッコよくってですね、イイヨイイヨー!なんですね。
青筋立ててキリキリに怒ってるところなんて最高です。
眉毛と髭が変な人だけどカッコいい。
でもあれをそばで見てたら恐すぎて固まるしかない。
同席してた「私」さんはすごいですねえ。
超貴重な体験だけど、同席はノーサンキューですわ。

あ、この巻のガニマールとショームズは面白くてよかったです。
「ツバメ号」は快適だったようで何より。
でも彼らの役割がこれで終わるわけではないのが………。

下巻は楽しみでもあり辛くもあり。
既に敵は人間ではなく運命。
とんでもないものを相手にして戦うことの連続です。
ルパン頑張れ、超頑張れ。
「アバンチュリエ」も頑張れ。
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by teri-kan | 2015-06-08 00:01 | 漫画 | Comments(0)

「VSルパン」1巻

さいとうちほのアルセーヌルパン漫画。
少女漫画風イケメンルパンが大活躍します。
発売されたのは今年の4月で、読もうかどうか保留にしていたのですが、第2巻分として現在「カリオストロ伯爵夫人」を描いているらしく、それなら是非読んでみたいとなり買ってみました。

いやあ、ルパンマジイケメン。
女の子が好きそうな優男風イケメン。
背がスラッと高い今風イケメン。
私が二十代の頃思い描いていたルパンが、そのまま紙面にいました。

原作をよくよく読み込んでみると、実はルパンはこんなに飛びぬけて背が高いわけじゃないんですよね。
中肉中背で、当たり前だけど背の低い人にも変装できるように、どうとでもなりそうな背格好をしている。
筋肉はモリモリ。
男が自分で見惚れる自分の体だから、日本女子が好むような細身では決してない。
しかしそれでも少女漫画のルパンはこれでいい。
少女の頃は私もこういうルパンを想像していましたもんねえ。
だからこの容姿でOKなのです。

私の思う「性格の悪いルパン」からすると、さいとうちほのルパンは優しさが勝ってる印象です。
アンジェリックに対してのあれは、以前原作の感想でも書きましたけど、女に対して最低の所業でクソ男全開なのですが、漫画で読むと結構そうでもないんですよね。
アンジェリックの優しさメインで描かれているので、アンジェリック視点のルパンになってるんだな。女に夢を与えるすごくいい男に(苦笑)。
ドルー・スーピーズ夫人にももっと厳しく言ってもよかったと思いますしね。
でもクラリスがあの場にいるから、さすがにあれ以上ヒドイ人にはなれないか。

クラリスとの出会いが描かれてるのは良かったです。
この辺は恋愛漫画の手練れならでは。
でもルパンはこの後この清純なお嬢さんに対しても人でなしなんだよ……。
「カリオストロ伯爵夫人」のルパンもやっぱり女の敵なんですよねえ。

このイケメンルパンがカリオストロに骨抜きにされるのが見れるのかどうか、非常に楽しみです。
熟女に溺れるイケメンルパン。
楽しみすぎる。
クラリスは本当に可哀想だけど、どうか頑張っておくれ。
原作を読む限り(以前も書いたけど)クラリスは聖女の役割を押し付けられているんで、「VSルパン」では生身のクラリスが表現されることを期待します。
クラリスはルパンに盛大な恨み言を言っていいと思うんだ。
張り手の一つや二つかましても全然いいよ。

一つ気がかりなのは、漫画のルパンが結構年上に見えるところかな。
二十代半ばくらいの、そこそこやり手の青年に見えてしまってる。
「カリオストロ伯爵夫人」のルパンは二十歳で、いかにルパンと言えど勢いだけが取り柄の、まだまだ青二才なんですが、その辺の若々しさが出るのかどうか、ちょっと気になる。
二十歳の若者が二つ年下の18歳の女の子を好きになって熟女にも陥落するのと、二十代半ばの男が熟女と十代の少女の間でフラフラするのとじゃ、ちょっと話は違ってきますからね。
その辺がどうなってるのか。

それも含めて楽しみにしてます。
1巻を読む限り結構期待できそうなので、単行本が出るのが待ち遠しい。




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by teri-kan | 2014-10-01 10:36 | 漫画 | Comments(0)

「怪盗ルパン伝 アバンチュリエ」3巻 奇巌城・上

やっぱり面白い話なんだよねえ。
原作の感想を以前書いたけど(ネタバレあり) 、今回改めて漫画で事件を追っていくと、やっぱり面白いよなあとしみじみ思う。

まだ半分しか進んでないので、事件についてはノータッチで感想書くしかないのがツライところです。
実はあれは、と言いたいところが結構あって、そういうの考えても上手く作られてる話だなあと思います。

これまでのルパンの犯罪パターンを踏襲しつつ、しかしルパンらしからぬ印象も大きいのが「奇巌城」の面白いところなんですが、その原因はルパンが重傷を負って動けないからですね。部下が先頭に立ってるから、ところどころびっくりするほど仕事が荒っぽい。
荒っぽいけど、でもスケールは大きい。
ホントわくわくするお話です。

ボートルレ君が頑張っとります。
かわいいですねえ。
今回のルパンの敵はこれまでのようなおっさんではなく、自分より年下の学生さん。
ルパンシリーズ自体、この辺りから敵は社会的権力や富豪といったものではなくなってきて、なんていうか、もっと真っ当ではないものへと移っていきます。
真っ当ではないというか、まあ犯罪者もそうだけど、もっと言ってしまえば運命とか、そういった類のものが敵になる。
だからさすがのルパンも百戦百勝とはいかなくなる。
そしてこの話はその象徴ともなるべき話でもある。

一発の銃弾なんだよね。
これが彼の人生を決定的に変える。
「奇巌城」はこの事件のみでも凄いけど、シリーズ全体でみても大転機の作品で、だからこそ下巻の出来は重要なんだ。
どういう風にルパンを描くのか、ものすごく興味がありますねえ。

というわけで、今から「奇巌城・下」が楽しみでしょうがないんですが、なんか急に不安になってきたんだけど、まさかこれで連載が終わるってことないよね?
「アバンチュリエ」は青年期のルパンを描いてるとかなんとかどこかに書いてあったけど、考えてみたら「奇巌城」はルパンの青年期の終わりのような作品なんだ。この次は「813」だし。
まあ「813」だって若者っぽく描いて全然いけると思うけど、若者がああいう酷いことするのと壮年の男性が酷いことするのとではちょっと違うからなー。
まあ実年齢は40歳で見た目30歳でもルパンの場合は成り立っちゃうから、これからも年齢重ねようがずっと若くてカッチョいい外見でいてくれたらいいんだけどさ。

あ、そうだ。
「813」を描く前に「緑の目の令嬢」を描けばいいんだ。
あれは若者っぽくても大丈夫。
ちょっとストーカーチックなのがなんだけど。
あ、「水晶の栓」もいいな。
あれは敵があんなんだから、若者っぽくても大丈夫。

とにかく、これからも連載を続けてもらえるように祈っておこう。
「奇巌城」を区切りにしないでもらえるように頑張ってもらおう。
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by teri-kan | 2014-08-18 12:48 | 漫画 | Comments(0)

「玄奘西域記」

諏訪緑の三蔵法師マンガ。
内容はタイトルのまんま、若かりし玄奘の西域での体験と成長が描かれています。

とても出来の良い作品です。
深い内容なのですが、エンターテイメントとして面白い。
玄奘は旅の過程で気付きを得ながら、徐々に僧になっていくという設定なので、一番の見どころは彼の成長ですね。
そして、その自分自身のあり方の模索と、人間関係と、当時の世界事情と仏教事情が上手く絡みあっているところ。
描かれている1400年前の仏教界の行き詰まりは、現代に通じる問題として読めます。
作品としても20年前と古いけど、今こそ取り上げたらいいのではないかという内容。
普遍的なんです。
いつでも、どこでも、誰でも、とにかく読んでみたらいいんじゃないかなあ。

宗教に対して一度は抱くであろう疑問も扱っています。
宗教の持つ顔は様々で、学問であったり哲学であったりボランティアであったり、それぞれの顔をごちゃ混ぜにすると混乱してくるのですが、そこが整理されるかもしれません。
主人公の悩みは理解しやすく、人との繋がりの中で意義を見出していく過程は共感できますね。

絵はとても綺麗。
玄奘は強いけど優男風。いかにも少女マンガなキレイな男の子。
ある年齢より上の世代になると、日本人にとっての玄奘三蔵の顔は夏目雅子なんで、綺麗な玄奘に違和感を持つ人は少ないでしょう。
更に美しい顔の登場人物もいて、目には大変良い作品。
話のテンポも良いです。
ダラダラページ数を稼いでないのは好印象。

インドで仏教が最終的に多数派にならなかった理由もよくわかります。
カースト制度があるからインドで仏教が生まれたけど、カースト制度があるからこそインドには根づかなかった。
そんな単純なものでもないでしょうが、おおまかなところはそんな感じでいいんじゃないかなー。
木が種を遠くに飛ばすように、経典を玄奘が唐に持ち帰り、そこで新たな仏教の芽が育つという考え方は良かった。
日本のことを考えても、ありがたいことだと思います。

玄奘の生きた時代は、日本でいえば蘇我氏の全盛期&大化の改新。
仏教は国の宗教としてこれからが成長期といった時期です。
この頃すでにインドでは仏教が倦んでいたっていうのは面白いですよね。
当時の日本人にとって唐(長安)は遠かったけど、天竺はホント遥か彼方だったですねえ……。
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by teri-kan | 2014-08-12 00:01 | 漫画 | Comments(0)