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「タイタニック」(1997)

あらゆる要素がてんこもりの超大作。
その分見る人によって感想は様々ですが、私的にはこの映画のテーマは、女の選択、女の生き方、女の生命力……といったところでしょうか。

精神的に瀕死の状態にあったローズが、ジャックによって新しい生き方(ほとんど命といっていい)を与えられ、沈んだ船と共に過去も身分も捨てる、というのが話の軸なのですが、派手な映像の裏にきちんとそういったものが描かれているのがこの作品のいいところ……というかそれがなければただの恋愛パニック映画と言われてる可能性大。でもローズの人生という視点で見ればこの映画は本当によく出来ている。

ジャックは彼女に生を与えて死んでしまうわけだけど、彼がローズの中で生き続けたのはその後の彼女の人生を見れば一目瞭然。枕元に飾ってあった写真には泣けてしょうがなかったです。難しい時代を、よくぞ彼の言葉通りに生ききったと感激しました。

ジャックの存在を誰にも言えなかったことが彼女の唯一の心残りだったことは、最後の夢の場面で明らかになるのですが、これもまた泣けるのです。
彼のことを初めて口にできた夜に見た夢は、彼女が本当に望んでいたことだったんですよ。
要するに彼の存在を認めてもらって、彼とのことを皆に祝福してもらうということなんですが、あれの重要なポイントはジャックが汚い格好のままだということ。生きてる時に正装してあの場にいたことはありましたが、ありのままの姿で彼女の手をとり、それを皆に祝福してもらうというのは、本当に彼女にとってうれしいことだったのですね。

ジャックが乗船していた唯一の証である絵が出てきて、自分だけの秘密を他人に明かした夜にああして祝福されるというのは、そりゃ夢の中だけどどれほどローズは幸せだったろうかと、本当にこちらまでうれしい気持ちになったものでした。
このラストシーン、本当に最高だと思います。


大金をかけた話題作というだけで批判されるのなら気の毒すぎ。
色眼鏡ぬきで見たら断然良作でしょう。ローズを演じた二人の女優が二人ともアカデミー賞にノミネートされたのも納得です。



そういえばケイト・ウィンスレットとレオナルド・ディカプリオはまた共演していますね。
ケイトのことは先日書きましたが、ディカプリオもいいキャリアの積み方をしてきました。特に彼に関しては当時は「今後大丈夫なのかね」と心配していたので、その分感慨もひとしおです。
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by teri-kan | 2009-01-30 16:30 | アメリカ映画 | Comments(0)

「心の旅路」(1942)

映画館で泣くことはしょっちゅうなのですが、ひっくひっくと嗚咽まであげたことが2回程あります。その一つがこれ、「心の旅路」。

自分でも驚いたのですが、この映画、ストーリーはいたってベタな記憶喪失もので、非常にありふれているのです。セットも超チャチで、何この造花って感じなのですが、映画の良し悪しはそんなもので決まるのではないのです。人の心を動かすのは、やはり人なのですよ。

相手を想う気持ちの深さに涙。シンプルな感情こそ最も強い。
こういう映画は大事にしないといかんなあと思いますねえ。

監督のマーヴィン・ルロイは「哀愁」の監督さんですが、あれもわかっていても涙が出てくるメロドラマですね。

でも「哀愁」は可哀相な涙。
「心の旅路」で流れる涙はもっと温かい。
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by teri-kan | 2009-01-29 10:45 | アメリカ映画 | Comments(0)

「恋のゆくえ ファビュラス・ベイカー・ボーイズ」(1989)

大人の恋愛って素敵……と思ったものでした。男性ピアニストと女性シンガーの組み合わせはいいですね。ジェフ・ブリッジズはカッコいいし、ミシェル・ファイファーは綺麗。

ゆったりしたスピード感が印象的。映画全体に漂っている「売れないピアノデュオ」の売れなさ加減というか、微妙な兄弟関係を表しているかのようなたるみ感がいい感じ。性急じゃないテンポは大人の恋愛にピッタリで、とても良い雰囲気で鑑賞できます。

当時サントラを聴きまくりました。デイブ・グルーシン良いです。ミシェル・ファイファーの唄も雰囲気があります。ジャケットもいいんだこれがまた。男2人に女1人の組み合わせはなぜにこう絵になるのでしょうか。


ただタイトルがダサすぎる。今なら多分原題のままでいくんだろけど、「恋のゆくえ」ってあんた、そりゃないだろうって感じです。
この映画はまさしく「ファビュラス・ベイカー・ボーイズ」ですよ。
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by teri-kan | 2009-01-28 10:38 | アメリカ映画 | Comments(0)

「ときめきトゥナイト」

いわずとしれた有名少女漫画。某掲示板で見た「好きな男の子のキャラクター」で真壁君の名前がよく出ていたので、とりあえずとりあげてみる。

実は私も真壁君は好きである。というか好きだった。過去形なのは当然のことながらそれぞれの年代で好きになるキャラクターは変わってくるものだからだ。

私の場合小学生の時は先日書いた橘良平君がお気に入りだった。高校生の時に好きだったのはいわゆる大人な男性で、「エイリアン通り」ならシャール君よりもセレム、最も心に残っているのは一条ゆかり「それすらも日々の果て」の小原慎一郎氏。

で、中学生の頃に好きだった男子は?と考えてみると、やっぱり真壁君にたどりつく。そういえば真壁君は友人の間でも大人気だったのだ。


ぶっきらぼうだけど実はやさしいとか、肝心な時に助けてくれるとか、いろいろ理由はあるのだけれど、やっぱり女子に支持される一番の理由はこれでしょう。


「私だけには優しい」


これですよ。



「私」と一人称で書きましたが、もちろん真壁君がやさしいのは蘭世にです。でも、「私」で構わないのです。女子の「理想の男性」の条件に「私だけに優しい」があるのは普通だから。

自分を飾るのが苦手な真壁君の、蘭世への誠実さはそりゃもう素晴らしいの一言。永遠の女子の憧れであります。蘭世の一途さもすごかったなあ。


初期とは全く趣の異なる漫画になりましたが、結果的にそれが大成功でしたね。でも最後はどうなったかわからない(笑)。蘭世の子供の話をしてたよね、確か。
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by teri-kan | 2009-01-27 13:08 | 漫画 | Comments(0)

「GOOD-MORNINGメグ」「LET’S SMILEメグ」

作者は高橋千鶴。小学生の頃、大大大好きだった少女漫画。

女子高校生メグと一つ年下の男の子・橘良平君との学園ラブストーリーなんだけど、とにかく良平君がカッコよくて、当時何度も何度も読んでました。

良平君はあの頃の小学生女子を虜にする要素ありまくりで、とにかく背が高い、顔がいい、ちょっと不良、ケンカが強い、(ちゃんと勉強すれば)頭もいいetc.と、何もかもが完璧でした。
特に「ちょっと不良」「ケンカが強い」は女子にモテる必須要件で、その頃人気があった「あいつがヒーロー」にもみられるように、不良っぽい男の子がえらくカッコよく見えるお年頃なんですよね。
でも根っからの悪人はダメ。心は優しくて実はいいヤツでないと許されないのですよ。

この作品、今も手に入れることが出来るのでしょうか。高校生の恋愛と言っても健全だし、これならどの年齢のお子様にもオススメできるのですけどね。
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by teri-kan | 2009-01-25 21:55 | 漫画 | Comments(0)

「乙女の祈り」(1994)

最近ケイト・ウィンスレットがノリノリです。
ゴールデングローブ賞の女優賞ダブル受賞は大快挙でした。
いいキャリアの積み方してますね。この先も楽しみです。

私が彼女を初めて見たのは「乙女の祈り」。ピーター・ジャクソンが監督の、なんともすごい内容の映画でした。
女の子同士の親友二人が、自分達の世界を作り上げていく過程で次第にエスカレートしていき、その世界を壊そうとするものに対して攻撃する、……という話なのですが、実際に起こった事件を題材にしているこの映画の鑑賞後の素朴な疑問がこれ↓

これを理解できる男の人、一体どれだけいるのだろう。


女でも母親殺しにまで至る過程は共感できませんが、彼女達の結びつきがわかるという人は案外多いのではないかと思います。中学生時代、休み時間の度に親友と連れ立ってトイレに行ってた経験のある人なんか特にわかるでしょう。あれは手をつないでいくのも普通の感覚で、あの年代特有の現象ですが、あれがエスカレートするとこの映画のようなことになってしまうのかと、ちょっと不気味な感じで鑑賞したものでした。

あの年代の女子の特殊さは確かに自分も経験したし、どういうものかというのは感覚的にはわかるけど、それを説明するというのは難しい。
女の子は得体がしれません。まあ少年もそうだけど。

この映画のケイトの印象は綺麗なお嬢さんというだけで、正直ここまでの女優になるとは思っていませんでした。どちらかというともう1人の女の子が強烈で、あちらの印象の方が大きかったと記憶しています。

彼女は今どんな女優さんになっているのでしょうね。
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by teri-kan | 2009-01-23 13:34 | イギリス映画 | Comments(0)

「007 慰めの報酬」(2008)

ダニエル・クレイグ主演第二弾の007作品。
前作の1時間後から始まり、圧倒的なスピード感でストーリーが展開していく。

何がどうなっているのかわからないほどにめまぐるしいカーチェイス。よくまあ疲れないものだなと、見るだけで疲れそうなほどのハードなアクション。相変わらずカッコいいダニエル・ボンドの精悍さ。

とても充実した作品だが、おそらく007ファンでは賛否が分かれる。前作以上に「これは007なのか?」という感想を持つ人は多いだろうし、荒削りなボンドが更に殺伐として、トーンが全体的に重い。お色気シーンなんてほんの一瞬で終わりだし。

内面を重視しているので今回は仕方ないとして、次回は少しは明るくなるのだろうか。
どちらにしろ早く次が待たれる007であることは間違いない。


では、ここからはネタバレ満載で。
「007カジノロワイヤル(追記あり)」での疑問点・不明点を受けてのだらだら考察感想です。

疑問感想いろいろ
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by teri-kan | 2009-01-21 00:03 | イギリス映画 | Comments(0)

「スリーピーホロウ」(1999)

アメリカ東部の、森が大きな役目を持った映画を続けます。
とはいえインディアンはもう出てきません。彼らは既に西へ去り、映画でいうなら「西部劇」の時代も終わりにさしかかる時期に当たります。


舞台は中世的な面影を残すオランダ人開拓者が開いた村。1800年を間近に控えた先進的なニューヨークとは全く別世界の、同時期に存在しているとは思えない程おどろおどろしい村。

そこで起こった殺人事件を捜査すべく都会からやってくるのがジョニー・デップで、彼は村に伝わる伝説や因習に揺らがされることなく科学的捜査を行っていくのだが、次第に伝説はただの作り話でないことを体験し、科学を信じながらも超現象にマジで怯える羽目に陥ってしまう。

その辺りのジョニーがとても笑えるのだが、ベッドで震えながらも直後に復活するところなどは思わず吹き出した。この人ホントに上手いなあと思うし、それを言うならティム・バートンはやっぱり上手い。

科学と伝説と、近代と中世が、いい具合に混ざり合って、どちらも存在するしどちらも信じられるという、とてもいい感じの雰囲気が出来上がっている。だから妙に騎士がリアルで、本当に実在しているかのように思わされてしまう。
あの村にならいる。
そう思えるだけの説得力があるのである。

生きてる人間の怨念と死人の機械的な執着の絡み合い方も面白い。死んだ騎士こそ有り得ない物の代表、論理を超えた存在なのだが、彼の行動は非常にシステマティックで理に適っており、こちらとしては因習に囚われた村人達より余程わかりやすいくらいだ。(もちろんその分怖いけど。)

そして頭脳だけの人かと思っていた捜査官のクライマックスでの頑張りようには思わず力が入る。「がんばれっがんばれっ」とスクリーンのこちらから声援送りたくなるくらい。
あんた都会でこんなことやったことないだろうに、愛だね愛、の世界ですよ。


本当に面白いのです。いろんな要素が入ってるのにどれもが輝いて、かなり悲惨な話なのにバートン風のシャレに包まれてて顔がニヤける。
凄惨なお話なのにねえ。最後木に入っちゃうところなんか「うえええええっ」て感じなのに、鑑賞後の表情はなぜか笑顔。

やっぱり最後は文明圏に戻れるからかな。19世紀を迎えたニューヨークは輝かしいの一言で、森のない建物だらけの街の風景に心底ホッとしたものでした。
もう暗闇から、木々の間から、何かが襲ってくることはない。
それがどれだけ安心できるものなのか、結構身に沁みた作品ですね。
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by teri-kan | 2009-01-19 01:56 | アメリカ映画 | Comments(0)

「スカーレットレター」(1995)

入植してまだ数十年くらいの新大陸の町が舞台。厳格な清教徒のモラルが蔓延る社会で姦通罪を犯した女性が、差別・偏見と戦い、相手の男性の名を決して明かさず子供を1人で育てていくという物語。

主演はデミ・ムーア。夫にロバート・デュバル、姦通の相手役はゲイリー・オールドマン。


夫はなんつーか、イッちゃってる人なんで、まああれはあれで良いとして、とてもいいじゃないかと思ったのはゲイリー・オールドマン。苦悩する役が似合ってますね。とても素敵だった。

問題はデミ・ムーア。この映画は彼女をどう評価するかで良し悪しが決まると思うのですが、観ていて思ったのは「ああ、彼女この役がやりたかったんだろうなあ」ということ。真の女性の強さ、愛情深さが描かれているので、強い女というイメージのある彼女がこの役をやりたがった、あるいは製作側が彼女をキャスティングしたというのは、まあわからないでもない。でもちょっと強すぎの感は否めないです。

クライマックスは素晴らしい。ハラハラドキドキ、「誰かあの猿ぐつわを取ってあげてー!!」と心の中で叫んでましたよ。
原作はあんな終わり方じゃないそうですが、映画を観た限りではあれでいいような気がします。あんまり救いのないのはイヤなんで、あのラストシーンにはホッとしました。
それまでが、ほら、「誰かあの猿ぐつわ(以下略)!」で結構疲れてたもんだから。
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by teri-kan | 2009-01-18 01:35 | アメリカ映画 | Comments(0)

「ラスト・オブ・モヒカン」(1992)

アメリカ東部が未だ森に覆われていた時代の、しかしインディアンは白人によって森から西へ駆逐されつつあった時期のお話。
主人公はモヒカン族に育てられた白人の青年で、彼のラブロマンスを軸に新大陸の覇権をめぐって争う英仏(フレンチ・インディアン戦争)、その戦いに翻弄されるインディアンの部族間の諍いが描かれています。

時代背景が大変面白く、単純にワクワクできると同時に、恋愛ドラマが至ってスタンダードで、とてもわかりやすい。土地に精通し、そこで戦って生きていく術を知っている青年と行動力のある司令官令嬢の組み合わせは、ベタといえばベタだがそりゃもう盛り上がる。
やっぱりね、男は戦わないといけないんですよ。愛する女を守るために、体を張って。もうそれって基本中の基本なんですよ。

実はこの映画、映画館に3回通いました。何回見に行ってもときめくくらい、それほどダニエル・デイ・ルイスはカッコよかった。「存在の耐えられない軽さ」の彼も相当カッコよかったが、あれとはまた趣が違って、とにかく筋肉!筋肉が素敵~。胸板の厚さバンザイ!命をかけて戦う男バンザイ!


音楽も素晴らしく、当時サントラでよく聴いたものです。大自然の映像に合うのでTVでもしょっちゅう使われていました。
アメリカの広大さをテーマにした音楽というと西部劇が代表的で、とてもカラッとした曲が多いのですが、これはかなり湿気含んでます。霧が覆った山、深い森、その中を流れる大河。しっとり湿った壮大な曲がとても良い雰囲気です。
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by teri-kan | 2009-01-16 10:06 | アメリカ映画 | Comments(0)