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サッカー界の成熟度のおかげ?

ロンドン五輪予選のシリア、強かったですねえ。
あの試合展開でよく日本勝てたよなー。

後半も押し詰まってから失点して以降、頭の中はアウェイのシリア戦のことしかありませんでした。
清武と原口は絶対呼ばなきゃダメだし、もし今日負けたら次は大量得点差で勝たなきゃいけないから宇佐美も呼んで、ドルトムントに拝み倒して香川も借りてとか、そんな算段ばかりがぐるぐるぐるぐる頭を駆け巡る。

しかしそういった私の、というかTVの重苦しい雰囲気を一掃したのがこの2試合の持ってる男、大津。
やはり海外に出た男は何か違うのか。



五輪予選って結構観てる方はツライんですよね。
フル代表はこれまでの歴史全てが経験として蓄積されていくけど、U-23は4年ごとにリセットされるから4年ごとに未熟を見なけりゃならない。
まあそれがこの年代の面白いとこなんだけど、今回もやっぱり観戦していて「青いなあ」というところが随所に見られて、まあこれでよく勝てたなあといった感じです。

しかしここまで青々しい若者ジャパンでありながら最終的には勝っているのだから、なんかわからんけどすごい。
もしかしたら北京五輪予選やアテネ五輪予選よりも終わってみればスムーズかもしれない。
(今からこんなこと言ってたらしっぺ返しくらいそうだけど。)

結局これが「底力」なんですかねえ。TVで岡田監督も言ってましたが。
底が上がったというか、広がったというか、ジュニアユースからユース、高校、大学といったところも合わせたサッカー界の成熟というか、その辺の厚みが増してきたということなのでしょうか。

まあ要するにそういうところに答えを求めないと、なんで昨日の彼らがシリアに勝てたのかよくわからんってことなんですが、まあこれをいい勉強にして、次のアウェイ戦にのぞんでもらいたいものです。

最悪引き分けられればかなりロンドンに近付きます。
内容はとりあえずどうでもいいので、なんとか結果を出すべく頑張ろう。
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by teri-kan | 2011-11-28 17:04 | スポーツ(サッカー) | Comments(0)

30歳ののび太とドラえもん

話題のトヨタの一連のCF、キャスティングが上手いというのもあるんだけど、のび太が免許取ってないっていうのがね、なんからしくていいなあって思いますね。
子供の頃から「どこでもドア」や「タケコプター」で自由自在に他力で移動してきた子が車の運転免許だなんて、確かに取ってるわけないですもんね。

ていうか「どこでもドア」は究極の最高アイテムで、私だってドラえもんの便利グッズの中で何が一番欲しいかと聞かれたら「どこでもドア」って答えますよ。
はっきり言ってこれに勝るものはないでしょ。
移動に時間を使わない。エネルギーも使わない。
CO2も増やさない。事故を起こす可能性もゼロ。
圧倒的に車は負けますよ。
だからドラえもんはさ、30歳になって「脱・どこでもドア」「脱・タケコプター」を宣言するのび太に言わなきゃダメなのよ。
「今の時代にたいした理由もないのにマイカーに乗るなんて自然保護に反してる」って。

と、ちょっとトヨタに対して皮肉を言ってみたりして。

トヨタはねえ、若い子に免許取って車買ってもらいたければ、自社の派遣社員を正社員にして安心してローン組める若者を増やすとか、そっちを頑張らないといけないんじゃないかな。
人員カット、給与カットばかりして高い車買ってもらおうとか、そりゃちょっと難しいんじゃない?って思っちゃうもんねえ。

まあ確かに昔の若者に比べたら今の子は車に情熱がないですよね。
昔は車と女は男の子にとって青春そのものだったのに。
でもCFののび太は女(しずかちゃん)のために車が欲しいと思うんだから、動機はかなり正しいんだ。正しいというのも変な言い方だけど、結局やっぱりそこなんだなあって感じ。

車ってやっぱり男の子にとって夢そのものじゃないといけないんでしょうね。
で、そんな夢である車とドラえもんがコラボしてるというのは、だからきっと正しいんだろうな。
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by teri-kan | 2011-11-27 02:14 | アニメ | Comments(0)

ロンドン五輪予選 バーレーン戦

2-0になって以降のバーレーンのあのラフプレーはなんなのかね。
流血山田、大丈夫かなあ……。

中東のGKって上手いイメージがあるんだけど、今回のバーレーンは全然そんなことなかったですね。逆に権田は安心して見ていられたし、キーパーの差は大きかったなあ。

失点0がとにかく良いですね。ピンチもあったけど、ディフェンダーは頑張ってたと思います。
攻撃は大迫の派手にバーに当たったやつが入ってればなあ……。
得点した2点はどちらも素晴らしかったけど。

永井の使い方がイマイチ生きてないようで、その辺は課題でしょうか。
チーム全体としてはちょっとずつでも成長してるなあとは思いますが。

まあね、まだまだ安心できない若者チームですよね。
最終予選の組み合わせが決まった時は「楽勝!」なんて思ったものですが、実際やってみたら楽な相手とかないんだよね。
マレーシアにだって結構苦労したもんなあ。



次は日本でシリア戦ですね。日程が大変だけど頑張ってもらいたい。
ていうか日本でやるのは大丈夫として、アウェイ戦ってシリア国内でできるのかな?
あそこ今ヤバいでしょ。2月までに落ち着いてたらいいけれど、あまり恐い目には合ってもらいたくないなあ。
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by teri-kan | 2011-11-23 02:35 | スポーツ(サッカー) | Comments(0)

22年ぶりの北朝鮮入り

W杯3次予選、平壌での北朝鮮戦。
日本は残念ながら0-1で負けてしまいました。

これで裏世界チャンピオンの座は北朝鮮のもの。
北朝鮮の次の対戦相手はタジキスタンですが、両者とも最終予選には進まないし、どちらが勝つにしろしばらく裏世界一の称号はアジアに留まること確定です。
この2カ国がアジア以外の国と親善試合をする可能性は……多分ほとんどないですよね。
アジアの弱小、いや中堅国同士で「裏世界一」はこれからぐるぐる回されるんでしょう。

肝心の試合についてですが、残念ながら私はほとんど観ていません。
(夕方の試合なんて無理だよ!)
というわけでハイライトと人の話だけの感想になるんですが、まあね、ああいう状況だったのなら負けるのもありえるんでしょうね。遠藤がいなくても引き分けにはできると思ってたけど、さすがにそこまでアウェイ北朝鮮は甘くなかったか。
アジアカップメンバーを基本にしていうなら遠藤・香川・本田・長友が出てない時点で完全な飛車角落ちなので、こうなる可能性も十分あったということなんでしょう。

実は引き分けで終わっていたならあらゆる面で今回の遠征は十分満足な結果だったんですよね。でも引き分けが負けになろうが、その「あらゆる面」が評価できることには変わりないと思っています。
なんといってもこの遠征での最大の成果は、北朝鮮戦前に3次予選を突破していたことにあるのだから。
更に言うなら北朝鮮が既に予選敗退を決めていたことも大きくて、だからこそ平壌で怪我人を出さずにすんだし、大きなトラブルが起こらなかったとも言える。
いやもう北朝鮮に2勝したウズベキスタン、初戦にロスタイムゴールを決めた吉田には感謝感謝ですよ。ガチンコで北朝鮮と平壌で試合したなら、それこそ血を見ていたと思うんでね。

ヘタレと言われようがなんだろうが、個人的にこの北朝鮮戦の最大の目標は「選手が誰も怪我をしないこと」「スタッフ・サポーター含めて皆が無事に日本に帰ってくること」だったんで、とにかくそれを完遂できただけで満足です。
空港で没収された嗜好品が当局のエライ人の懐に入ったくらい? 物品的な被害としては。
人間にはとりあえず何もなかったようで、ホントによかったです。

ちなみに北朝鮮とはこんな国だったそうです。

ザック日本、北朝鮮恐怖の40時間「夢に出てきそう」
ホテルに“監視兵”北朝鮮の夜…選手が語った
バナナやラーメンなど嗜好品扱いで没収に
サポーターも恐怖体験、バスに石投げられた!

大の男が一人で寝れないというのは相当だよなあ……。

サポーターの方の声で「自分達が勝ったくせに日本人に石をぶつけるのだから、もし負けていたらどうなっていたか」といったものがありましたが、あちらの人の性質を考えると、むしろ勝ったからこそ石を投げたとみる方が正しいのかもしれません
彼の地の人達は勝つか負けるか、どちらが上か下かで全てを判断するらしいので、この場合は勝ったからこそ気を大きくして追い討ち行為をした、といったとこではないですかね。
かといって負けても何かはしたんだろうなあ。

こちらとしては迷惑極まりないですが、しかしそれを含めて日本と北朝鮮の関係なんで、日本代表、同行したスタッフの方々、今回は本当にご苦労様でしたと言いたいです。
できれば引き分けにしてもらいたかったけど、まあ遠藤のいない試合がボロボロなのは既にわかっていたことなんでこれは仕方ない。むしろ今回は遠藤を休ませられて本当によかった。
かわりに来年のウズベキスタン戦に勝ってくれたらそれで良いです。
3次予選、まだ終わってませんからね。
控えの底上げも頑張ってもらいたいですね。遠藤がいなくてチームが機能しなかったってのはこれ以降ご法度でお願いします。



にしてもやっぱり強烈でした北朝鮮。
昔加藤久の話を聞いた時も驚いたけど、今回は画面で見て更に驚いた。

やっぱり普通じゃないよなあ。
できればもう二度とあちらで対戦したくないってのが正直な気持ちですね。
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by teri-kan | 2011-11-18 11:55 | スポーツ(サッカー) | Comments(0)

「SWAN」モスクワ編 その14

その13でお尋ねいただいたことのお返事も兼ねた考察です。
そういえば私はこれまでレオンに対する先生の思いを考えたことはなかったですね。

一応三角関係ではあるのだろう
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by teri-kan | 2011-11-16 14:47 | 漫画(SWAN) | Comments(45)

高橋大輔がブルースを踊る

ありゃもう滑るというより踊るといった方が正しいような……。
一人アイスダンス?
でも二人で滑るより一人で滑って表現する方がかなり難しいような気もするなー。



フィギュアスケートのNHK杯、今季初めて高橋大輔の演技をTV観戦しました。
フリーはブルースだと聞いていましたが、ブルースって踊るのが難しいと思っていたので、どんなもんなのかかなり興味があったんですね。
で、実際観てみると、まあ難しそうな曲で、でもとても面白かった。
高橋はやっぱり魅せるなあ。

「ブルースを踊るのが難しい」というのは、実は槇村さとるのマンガ「ダンシング・ゼネレーション」の受け売り。
あれによると「カウントとカウントの間で粘らなくちゃならない、だからブルースやジャズは難しい」のだそうです。
そこの部分でプラスアルファが必要とされるから、そこで思いっきりダンサーの個性が出るから、ダンサーのカンやセンスが大いに要求されるから。

あえてブルースを選曲したからこそ改めて思い知らされた「踊れるフィギュアスケーター高橋」だけど、とはいえ見ていて驚いたのは、ブルースで滑れるということより滑り自体が前よりも上手くなってたことで、いやあ、年齢的な先入観にとらわれてちゃダメですね。スピンは段違いに速くなってるし、足元もバタバタしてなくて前より滑らか。

ここまで成長と進化を見せてもらったら応援しないわけにはいかないって感じですよ。
脚もボルトを抜いたことだし、あとは4回転の安定性を戻すだけですね。



ずいぶん昔、某音楽プロデューサーがダンス系ユニットを作るためのダンサーのオーディションを行ったことがあるんですが、その時一人だけ採用された子の合格理由に「音を消して踊りだけを見た時、彼女の踊りからは音楽が聞こえてきた」というのがあったんです。
ただ音に合わせて振りをなぞってるだけじゃなく、体で音を表現していたということだと思うんですが、今回の高橋を見ていてちょっとそれを思い出しました。
耳から入ってくる方の曲がどうでもよくなってくる感じというのでしょうか、耳から入る音楽にひきずられない、でも音楽は感じるといった感じ。
多分プログラム自体も素晴らしいんだろうなあ。詳しいことはよくわからないけど。



高橋は音楽を表現する演技も音自体を表現する能力もどちらも高いと思うので、引退してプロになっても全然大丈夫だろうけど、プロのショーは私にはちょっと遠いので、もう少し競技者でいてほしいですね。
日本のシングルは競争激しいのでソチの代表がどうなるかはわからないけど、できる限り頑張ってもらいたいと思います。

しかし、今から言うのもなんだけど、次は何の曲を使うのだろうね。
今となっては何でもオッケーみたいだし、それこそこちらとしては何でも見てみたい気がするなあ。
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by teri-kan | 2011-11-14 11:31 | スポーツ | Comments(0)

「ALEXANDRITE」

成田美名子の代表作「CIPHER」の続編、というかスピンオフ作品。
主人公は「CIPHER」では脇役だった女性的美形の青年で、登場人物や世界観は「CIPHER」をそのまま引き継いでいます。

成田作品に多く見られるように、本作も主人公は親子関係である種の悩みを抱えていて、そこから生まれる苦悩や葛藤を乗り越えてアイデンティティを確立していく、といったストーリー。ニューヨークの学生生活がきめ細やかに描かれていて、登場人物の成長物語としては特別これといったものはないけれど、アメリカのキャンパスライフを楽しむという点ではかなり満足させてもらえるマンガです。

で、なぜ今「ALEXANDRITE」なのかというと、実は毎日ニュースでギリシャが出てくるから。先月から新聞でもギリシャの記事が多く、ギリシャの現代史を紹介したりしてたから。

某新聞に「あまり日本では知られていないがギリシャは軍事独裁政権時代があった」みたいなことが書いてあって、「ああ、そういえば私もマンガでしか知らなかったなー」と突然「ALEXANDRITE」を思い出したのです。
「ALEXANDRITE」は、実は主人公の運命にギリシャのクーデター、軍事政権樹立が深く関わっているんですよ。
で、結構ギリシャ人についても詳しく描かれてるんですね。

普通の日本人ならほとんどそうだと思うんだけど、ギリシャと言われたらもう古代ギリシャしか頭に浮かばなくて、その後あの国にも歴史があったということをあまり考えないんですよね。東ローマやオスマン帝国の支配下だったから高校世界史やってもギリシャの名前は出てこないし、そんなこんなで現在のギリシャについても「古代の遺産で観光業をのんびり営んでる」くらいのイメージしか持てないんです。

が、そんなギリシャもつい最近まで大変だったんだ!ということを初めて教えてくれたのが、この「ALEXANDRITE」で、うーん、今になって思うと、なんで作者は主人公のお父さんをギリシャ人に設定したんだろ。なんだってギリシャのクーデターを作品に取り入れたのかなあ。
メリナ・メルクーリがきっかけなのかなあ。

本作に出てくるギリシャ人は軍事政権と戦った人なので、信念のある立派な人なんですね。苦労もしてるけどギリシャ人らしく陽気で、戦うべき時には前向きに戦うギリシャ人として誇りにあふれている。

なんかさ、怠け者だとか「貸した方が悪い」と開き直ってるだとか、ギリシャ人の怠惰性ばかりが最近話題になってて、なんとなくこっちも「そうだよな」なんて思ってしまうけど、立派な人だっているんだよね、マンガの中には。いや、現実だって。
なんでもそうだけど、一面からだけ見たって全然わからないんですよね。



ちなみに「ALEXANDRITE」は90年代前半が舞台で、アメリカもギリシャも平和。ギリシャなんてアテネオリンピック開催を目指している頃で、どちらの国にとっても明るい時代なんだ。
登場人物も皆前向きで良い子で、読んでると心が洗われます。

いいマンガだと思います。
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by teri-kan | 2011-11-09 15:53 | 漫画 | Comments(2)

フェデラーの壁は厚かった

スイスインドアの決勝、錦織はフェデラーに1-6、3-6の完敗でした。
いやもう、つけ入る隙なんて全然ないって感じで、まさに壁ですよ、壁。

まあ準決勝で戦ったジョコビッチだって本来は壁なんですけどね。
ジョコビッチが万全でなかったとはいえ今季のジョコビッチによく勝ちましたよ、ホントに。



フェデラーとの試合はTVで観ました。
終わってみればスコアはあれなんですが、絶望的なほど弱かったわけでもなく、次フェデラーとやる機会があればもっといい試合が出来ると期待が持てるくらいに戦っていたと思います。
サーブがもっと決まれば楽だったんだろうけどな。
せめて1stがもう少し入っていればもっと違った展開になったのではないかなあ。

とはいえ決勝後のセレモニーでフェデラーと並んでるというだけで「すごい」と思っている自分がいるのも確か。ここまでこれただけで快挙なんじゃないかっていう。
ジョコビッチを破って決勝はフェデラーとなんて、やっぱり何度考えてもすごすぎるものね。



準決勝でランキング1位に勝ったということで、またまた日本人記録を塗り替えた錦織ですが、それまでの上位撃破記録は松岡修造が当時2位だったエドバーグに勝ったというものなのだそうです。
へー、強かった頃のエドバーグに勝ったことがあったのかーって感じですが、そういえばそんなこと聞いたことがあったような気もしますね。
ていうか、錦織のおかげで最近なにげに修造のすごさが見直されていませんか?(なんでだか松岡修造は親しみを込めて修造呼びした方がしっくりくる。)
修造の持ってる記録の意味がわかりやすくなったというか、価値が理解できるようになったというか、「松岡修造以来の記録」とか「松岡修造の記録を塗り替えた」とか結構TVで耳にしますよね。
今の若い子は松岡修造が何やってたか知らないって子も多いだろうし、錦織躍進のニュースは修造にとってもプラスになってるんじゃないかなあ。



なんていうか、錦織とか伊達を見てると思うんだけど、テニスって思いっきり才能がモノを言うスポーツなんですね。選ばれた人しか上位に名を刻めないというか、本当に「才能」なんだなあって感じがします。

確か「錦織は10位以内に行ける」って言ってたよね、修造。
才能が在るのと才能を発揮するのとでは全く違うけど、もしかしたら錦織は才能を発揮できるのかもしれないなんて今回は期待を持っちゃったし、ここまできたら本当に10位以内に行ってほしいですよ。本当に頑張ってほしい。

で、是非フェデラーのような選手に!

別次元な選手だけど、言うくらいいいよね。
フェデラーすごく好きだし、近いうちにまた錦織×フェデラー戦があればいいなあ。
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by teri-kan | 2011-11-07 15:31 | スポーツ | Comments(0)

「地下室のメロディー」(1963)

出所したての老ギャングとチンピラ青年の、カジノの金庫破りのお話。
老いた大泥棒はジャン・ギャバン、若いチンピラにアラン・ドロン。
この二人がとても素晴らしい犯罪映画です。

描かれているのは徹底的に「老」と「若」。老獪と軽薄、重厚と軽快さ。経験豊富で幾多の修羅場をくぐってきたであろうジャン・ギャバンの渋さもいいし、アラン・ドロンが軽くて悪い子なのもいい。
二人の役割分担は至極もっともで、ギャバンの知識とドロンのフットワークの軽さの融合は泥棒行為にとても効果的なんだけど、でも結局は、
「若けりゃ一人でやっている」
ギャバンのこのセリフに尽きるんだろうなあ。

ドロンの仕事は若くなければ出来ないことで、彼は若い体にまかせて必死こいてカジノの地下まで辿り着くのだけど、その地下室で外から引き入れたギャバンのどーんとした姿には、なんか哀愁を誘うものがありました。
それまでキビキビと頑張ってたドロンを見てたからその落差に愕然。しかも札束をカバンに入れる動作が、動作が……遅すぎるー!
遅すぎてのろすぎて、でも本人的にはスピーディなつもりで、これが演技なんだからジャン・ギャバンすごいなあなんですが、ここはカメラもしつこいくらいにのろいギャバンをじっくり映してるもんだから、もうこっちはイライライライラ(苦笑)。早くカバンに詰めてさっさと逃げろー!って叫びたくなるくらいでした。

うまく作ってるなと思います。特に後半の緊張感はすごい。犯罪が成功するかどうかの緊張感と、ギャバンとドロンの間に流れる緊張感の両方とも。
あの二人の関係は仕方ないよなー。ドロンの心情はわからなくもない。
ただ、最後の手段は驚いた。フランス映画って一筋縄ではいかないラストを迎えるものが多いけど、この映画の終わり方もすごかったです。

嗚呼これが人生、って感じ?

でもドロン演じる青年は後々自分のこの行動を絶対後悔すると思うな。
あの遊び人がこれしきで真っ当になれるとは思えないし、何か金が必要になった時絶対後悔するに決まってる。100フラン賭けてもいい。

ていうかドロン、ツメの甘い悪党の若者役がホントーにピッタリだよなあ……。

この映画もドロンは最高に美しく、神が彫刻刀で彫り彫りしたお顔を堪能する喜びを存分に味わえるのですが、いよいよ地下室に突入するという場面、彼は目出し帽を頭からかぶってしまうのです。
「ああ、顔が隠れるう!」とショックを受けるも、目出し帽姿のアップが映って別の意味で大ショック。
目出し帽から覗くドロンの二つの目は、ありえないくらい美しく壮絶なのです!
確かに彼の瞳は美しくてシャープで影があって厳しくて力があるのですが、鼻とか口とか排除した目だけのドロンは本当にすごかった。

あの目だけで殺せるよねえ、ドロン、女を。
さすが(元)世界のハンサムだー。

ちなみに「地下室のメロディー」は音楽も良いです。
この頃のフランス映画はカッコよくてオシャレな音楽が多いですね。
モノクロ映像にジャズ、悪徳を描いた映画にジャズ、小難しい「これも人生」的な映画にジャズ。

オシャレだなー。
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by teri-kan | 2011-11-04 16:15 | フランス映画 | Comments(4)

スコラ「古典派」

毎週土曜・夜11時、NHKのEテレ(いまだに教育テレビの方がしっくりくる)でやってる坂本龍一の「スコラ」はいいですね。
去年の放送も面白かったけど、10月のテーマ「古典派」は更に面白かったです。

クラシック音楽で古典派というと、おおざっぱに「バロックの後、ロマン派の前」くらいの認識でしたが、教授の150年区切りの方法はわかりやすかった。バロックは1600年から1750年(バッハの没年)で、1750年から1900年が古典派+途中からロマン派ってやつ。
これだと社会体制と絡ませて覚えるのもラクそうだし、頭の中で整理整頓できそうです。

まあそれでもバロックと古典派は年代が覚えやすい方だと思うんですよね。
バロックは音楽だけの芸術様式じゃないから世界史習ったら必ず出てくるし、古典派はフランス革命ともろかぶりなんでこれまた覚えやすい。ベートーベンならナポレオン、モーツァルトはマリー・アントワネットへの求婚エピソードとか、超有名人との年齢の重なり具合がはっきりしているから時代との関わりもよくわかります。
(別の時代ではスターリンとショスタコーヴィチとかあるけど、あれは厳しすぎる……。)

番組では、ハイドン、モーツァルト、ベートーベンの3人を挙げて、市民階級の台頭といった社会変化と合わせてそれぞれ音楽性を説明してくれたんだけど、一番ビックリしたのはモーツァルトの回かなあ。
「モーツァルトは壊れてる。胎教にいいと言われてるけど、とんでもない」って話が出たところ。

いやあ、胎教といえばモーツァルト、でしょう、世間一般では。曲にもよるだろうけど。
でも「壊れてる」ってのはなんとなくわかるような気がしました。
モーツァルト、私はそんなに深く聴いてるわけじゃないけど、妙なテンションがあるなあとは感じていたんで。

きれいな旋律で、ともすれば退屈になりがちなんだけど、なんかね、こう、なんと表現していいのかわからない緊張を感じる時がありますよね、モーツァルトって。どの曲のどこがと言えない、かなりアバウトな印象で申し訳ないけど、あの音色で退屈でないっていうのは、まあなんかいろいろあるんだろうなとは思います。
モーツァルトには恐ろしいくらい美しい旋律もあるけど、「恐ろしいくらい」と言ってる時点で既に普通じゃないわけで、やっぱり変わった人ではあったのだろうなと、別に伝記とか読まなくても察せられる部分はありますね。

まあこれもお気楽に流し聴きしてるシロウトの感想ですが。
モーツァルトはじっくり聴いてたらきりがなさそうなんで、気楽に聴いてるのがいいかなあって感じですね。

ちなみにベートーベンはとても好き。
ハイドンは……私にとってはクラシック愛好家が聴くものってイメージがするな。
「ハイドンが好き」って言う人はクラシックに詳しそう。なんとなく。
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by teri-kan | 2011-11-02 11:09 | 音楽 | Comments(0)