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思えば「あまちゃん」は現代劇だけど絶妙だった

「マッサン」の最終回を見終わった後、「ああ、このドラマはファンタジーだったんだなあ」と思ったものでした。
主人公夫婦には困難もたくさんあって、しかもそれらはリアルなものばかりだったのですが、なんていいますか、普遍的な困難はイヤミにならないとでもいいますか、物語として美しかったですね。
成功物語だから下手すれば作り物臭の強い作品になりかねなかったと思うのですが、実在の夫婦がモデルという確固たるリアルが中心にあったからこそ、悪人が登場しない美しすぎる話でいいバランスになっていたのかもしれません。
実在の人物をモデルにした朝ドラは成功したものが多い印象があるけど、現実と虚構の組み合わせがやりやすいのかな?
嘘にならない作り物を上手く作れてるような気がします。

こういう「マッサン」を見た後に「まれ」を見ると、「まれ」は現実が強すぎて結構辛かったりします。
今日も腹黒い嫁と孫の同居話で、こういうのってちょっとしんどい。我儘な移住者もいるし。
根性の悪い登場人物って、そういえば「マッサン」だけじゃなく最近の朝ドラにはほとんど出て来なかったよなあ……。
「おひさま」みたいに上品なだけじゃ、これまた「ウソくさい~」ってなるんだけど、でも楽しく品の良いしらじらしくない作り物を望むものとしては、今の「まれ」は辛いかな。

そういう意味で「あまちゃん」はその辺のバランスが現代モノとしては絶妙だったなあと、振り返ってみて思います。
東日本大震災という現実が底に流れていたからこそだろうと思いますが、にしても現実とコメディの組み合わが上手くはまって、とてもいい物語になっていました。
描かれているのはやっぱり普遍的なことなんですよね。
こういうのは歴史に残っていくのだと思います。

あ、別の意味で「純と愛」はファンタジーだったかもしれない。
極悪ファンタジーだけど。
リアルのない物語を展開だけで見せていこうとしたドラマでしたよね。
あれはあれでああいうのが存在したというのがすごいことなのかもしれません。

まあとにかく、「まれ」には明るく頑張ってもらいたいものです。
明るくといっても明るさの押し付けにならない程度に、品良く。
今ちょっと微妙なんで頑張ってほしい。




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by teri-kan | 2015-04-21 14:16 | 朝ドラ | Comments(0)

勉さんと水口さん

すみません。まだ続く「あまちゃん」の話。
多分もうこれで終わると思う……。



「あまちゃん」のテーマの一つは愛と情熱だけど、ドラマの中で最もそれを愚直に体現していたのは、実は琥珀の勉さんじゃないかと思っています。
勉さんの琥珀愛は最後の直前まで一貫してましたからね。
水口さんがアイドル勧誘のために弟子入りしたのがバレた時も、騙されたことを怒るより水口さんに琥珀愛がないことを怒ってたし、あのとんちんかんなまでに琥珀に情熱傾けてる姿には、笑いながらもなんかいいなあと思ったものでした。

そこのブレのなさが良かったですよね。
中年三組の結婚式でも神父役務めたりとか、あれは本来笑うとこだけど、町の皆にすごく信頼されてる証でもあって、そんな勉さんには何かいいことがあってほしいなあなんて、観てるこっちは思ったりしてました。

なのに恐竜の骨は水口が見つけるという(笑)。
アリ入りの琥珀も水口が見つけるという(笑)。
しかも最後の最後で勉さんのあれほどの琥珀愛は恐竜の骨に劣るという(笑)。

いやー、なんかいろいろと報われてないけど、でも水口さんの快挙は勉さんがこれまでコツコツ仕事してきたおかげだしなあ。
仕事の花がどこで開くのか、自分のところで開くのか後継者の代で開くのか、そんなのわからないけど、でもコツコツと続けていかなきゃ花は開かないわけで、この二人はこれからもお互いのペースを貫きながらコツコツと良い師弟関係築いていってもらいたいです。
「親譲りのマーメイド」に対応する「琥珀の師弟」って感じで。

で、その水口さん。
実は北三陸に戻ってきた時、そのうちユイちゃんとくっつくのかなーなんて想像してました。
ユイちゃんの彼氏のハゼ・ヘンドリックスさんはその後どうなったのかサッパリだし、水口さんとユイちゃんの組み合わせも結構いいんじゃないかと思ったのです。
が、このドラマはユイちゃんの恋愛どころか、帰郷したアキと先輩の恋愛の進展も描かなくて、とにかくまずは復興。
海女クラブの財政再建のためユイちゃんはオバサン達に「手を動かせ」と文句垂れつつミサンガをせっせと編み、アキは「いい思い出で終わらせられたら困るんだ!」とばかりにオジサン達にハッパをかける。
とりあえず二人とも恋愛どころじゃないんだよね。

で、水口さん。
東京にいる時は「アキのことを好きなのかな?」って感じだったけど、北三陸の彼を見てたら違ってましたね。アイドルとしてのアキは好きなんだろうけど、恋愛感情ではなかったみたいです。
種市先輩に「いっぱんだーんせーい、ルパーンさーんせーい」と絡んでたのも、別に嫉妬からじゃなくて、大事なアイドルに傷をつけられたら困るという、ホントにただそれだけの気持ちからだったみたい。

でもそれって勉さんの琥珀愛と通じるんですよねー。
アイドルを育てるのと琥珀を磨くのは一緒って言ってたことがあったけど、あれって比喩でもなんでもなくて、ホントに水口さんの中では一緒だったようです。

といったわけで、水口さんがアキはおろかユイちゃんともどうにかなる可能性は低そうなんだけど、でも太巻と鈴鹿さんの例もあるように、アイドル愛が恋愛に変わることだってなきにしもあらず。
それに水口さんは実は強運の持ち主。アリ入りの琥珀見つけたり恐竜の骨見つけたり、勉さんも歯噛みして悔しがるほどの宝持ち。
でもそれ、本人は全然その価値知らなくて、宝は価値を知らなきゃ宝にならないといういい見本のようになってました。

水口さん、宝を宝として知らずに持っているということ、結構あるみたいなんですよね。
アキのことだって最初は「かわいい方のおまけ」みたいな認識だったのに、かなり時間がたってから「この原石は本物かもしれない」とやっと気付くようになった。
だからもしかしたら大事な自分の恋愛相手だって今は気付いてないだけで既に身近にいるのかもしれない。
そう考えたら楽しくて、ドラマが終わって一番先が気になるのは、実は水口さんのことだったりします。
このまま北三陸に腰を落ち着かせるのかどうかわからないけど、アキやユイちゃんと同じくらい彼の今後は気になりますね。

ちなみにアキと種市先輩は案外このままのペースでおつきあいが進んでいくような感じがしてます。
ファーストキスの場面ではなにやら不穏なアキの語りが入りましたが、今現在と言わずこの先も先輩との関係はいい感じなのではないかと思います。というか、そうであってほしい。
先輩、アキのことよくわかってますからね、大抵のことにはつきあえると思うし、助けどころも外さないと思うし。
いつまでも南部ダイバー魂な二人でいてほしいなあと、これは思いっきり願望込みで予想しておきます。

実は種市先輩も無頼鮨の大将やいっそん(南部ダイバーの先生)のように、熱い師匠に恵まれてるんですよね。
潜りながら寿司屋をやるってのもいいと思うんだけど、先輩のお仕事の今後もちょっと気になるところであります。
ヒマな時は海女カフェで卵焼き作ったりとか、してもいいんじゃないかなあ。



「あまちゃん」はホントいろいろ語れることが多すぎるんですよね。
DVDの予約がすごいことになってるそうですが、それも理解できる後をひくドラマだと思います。
全てを知ってからまた最初から見直すと、きっと新たに見えてくることもあるんでしょうねえ。
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by teri-kan | 2013-10-01 11:18 | 朝ドラ | Comments(0)

実は歌が上手かった説

(「あまちゃん」最終回から2回分さかのぼります)

春子が鈴鹿さんの歌を聞いて「実は音痴のふりをしていたのでは?」という疑念を抱くけど、そう思わせてしまうだけのものが確かに鈴鹿さんにはあります。
奥に何かを秘めていて、普段はマイペースすぎるけど、全てを出してるわけじゃないんだろうなあって感じが。
でも歌に関しては春子の疑念に反してやっぱり音痴だと思います。
ちゃんと歌えるのなら呪いのだんご三兄弟はないですよ。
袖が浜の皆さんを笑顔にしたのに赤ちゃんを震えあがらせるなんてありえなさ過ぎる。
普段の鈴鹿さんはやっぱり基本音痴で正しいんだと思います。

でもステージに上がったら違う。
聴衆を前にしたステージに上がれば歌の能力のスイッチが入る。驚異の集中力で正しい音をとれるようになる。
鈴鹿さんのあれはそう考えるしかないような気がします。

きっと根っからの女優なんでしょう。
ステージの上、カメラの前、そういった場所に立った時こそ真価を発揮する。
歌うことについて過去を振り返って語っていましたが、それについても上手いなあというか、自分の見せ方を知ってますよね。どこまで意識的でどこまで無意識なのか、そこのところは謎だけど、才能としてそういうものを先天的に持ってるんだろうなあと思います。
ようするに、なるべくして女優になって、活躍するべくして活躍し続けてきた人って感じかな。

まあ、プロということです。
「あまちゃん」はアマを称えてるドラマだけど、プロのすごさをきちんと描いてこそアマの魅力もはっきりするということなんでしょう。
だから鈴鹿さんの対極はアキですね。
天野アキを最も上手く演じられるのは天野アキというセリフにあった通り、ステージの上でもなくカメラの前でもなく、普段から自分のままに自分を表現できる子。

鈴鹿さんとアキ、比較をすると面白いです。
ひどい音痴でチャリティリサイタルなんて出来るのかと散々心配された鈴鹿さんは本番で見事に歌いきって、満を持して復活お座敷列車に乗り込んだ潮騒のメモリーズZは、アキ曰く「いっぺえ間違えた」。
いやあもう、プロとアマここに極まれりって感じですが、アキとユイちゃんはこれからだからね、明日またがんばってけろって笑って言ってあげたらいいんだと思います。
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by teri-kan | 2013-09-30 01:10 | 朝ドラ | Comments(0)

がんばれ、女の子!

プラットホームは出発点だ!
通過点でもあり、この先続く人生で岐路に立った時再び降り立つ場所だ!

そうだよ。
たとえ今日いっぺえ間違えたとしても、君達には明日があるし明後日もある。
来年もある。
たとえ目の前で道がつぶれてしまったとしても、つながる時はいつかつながる。
行きたいところへいつだって行けるし、行かない選択をするならそれでもいい。
暗いトンネルは光へ続く確かな道だ。
一人で進むのは恐くても親友と一緒なら大丈夫。
がんばれ、アキ、ユイちゃん。
春子の呪詛(海死ね)を踏みつけて、好きなように走っていけ。
今日の北の海はとても綺麗だー!

……といった「あまちゃん」最終回でした。



最終週は大吉さんとあんべちゃんが復縁して、春子と鈴鹿さんが真に和解して、中年三組の結婚式もあって、なんかアキは脇役ぽかったけど、これをもってアキの親世代の熱い青春が終わったと考えれば、これからがアキとユイの時代ということになるんだと思います。
アキとユイの時代ということは、実はこれからが2人の正念場ということ。
二十歳にもなったしね、ここからは「あまちゃん」ではいられない。
親世代がアイドルへの道を敷いてくれて、グレて道を外しかけたところを救ってくれて、壊れた鉄道を逆回転してくれて、子供が一人立ちできる状況を整えてくれた。
だから正念場はここから。
もしかしたら人生はここから始まると言ってもいいかもしれない。
だから「あまちゃん」は終了。
熱くて、バカで、一生懸命で、甘でアマでもそれが魅力な時代は、実はいつまでもあるもんじゃない。
これから目指すのは、というか目指さなくてもなってしまうのは、大人と呼ばれる人生のプロ。
だからこそこの世代は宝石のようにステキなんだよねー。

結局私は春子目線だから、そういう風にアキとユイちゃんを見てしまいます。
2人とも愛すべき女の子で、ホントにこの2人のこと応援してました。
このドラマは2人を見つめる目線がずっとやさしくて、そういうところもすごく好きでした。
「アマの仕事だ、愛がある」は「あまちゃん」の中のセリフだけど、プロにも愛があるよなー。

ホントいいドラマでした。
半年間楽しかったー。

といったわけで、「あまちゃん」は無事最終回を迎えたわけですが、あともう一回くらい書きたいことがあるので、次もまた「あまちゃん」の感想になると思います。
なんかもう最近ずっと「あまちゃん」ばかりですね(笑)。
我ながらどんだけ好きなんだと思います。
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by teri-kan | 2013-09-29 02:51 | 朝ドラ | Comments(0)

海女と甘とアマの「あまちゃん」

(前回の「亡霊もどきの成仏」の続き)

そうそう。春子のマイクから電池が抜け出たシーン。
あれは若春子の仕業ですよね。
抜け出た電池はそのまま太巻に突き刺さってめり込むけど、あれはこの期に及んで再び春子に影武者やらせようとしてる太巻への若春子の鉄拳みたいなもんでしょうね。

でも太巻がこの策をとる気持ちはわかる。彼はどうしたって鈴鹿さんのプロデューサーだし、春子にしてもなんでまた影武者をやろうとしたかというと、今はもう鈴鹿さんの事務所の社長だから。
マネージャー、プロデューサー、社長、その他諸々スタッフ、プロである人達はお客様にクオリティの高いものを届けるのが仕事で、所属アイドル・所属女優のイメージを高めて守るのが仕事。
二十年前だろうが現在だろうが太巻のとる行動はこれしかなくて、どんなに心に呵責を感じようと彼はこうしかできない。
でも今回はそれを若春子と鈴鹿さんが見事に跳ね除けて奇跡を起こす。
ここはプロである大人の事情に屈しなかった、アイドルになりたかった若春子の純粋な夢や希望や、鈴鹿さんの「自分の歌で皆を元気にしたい」という心からの思いの勝利の場面で、そういった純粋な情熱は何にも勝ると言ってるんですね。

鈴鹿さんの早過ぎる前のりのなせる技ですよねえ。
18歳時点で止まったままの春子の部屋は大きかったよなー。
このドラマ、夢に挑戦すらできなかった子(ユイ)、夢に挑戦して破れた子(春子)、夢をかなえたけど中央を離れた子(アキ)の他にも、夢をかなえてそのまま第一線で二十年以上も活躍し続けた子(鈴鹿さん)がいて、プロ魂を持ってる鈴鹿さんのピュアな原点の部分って一体どんなものなのかな?っていうのもあったと思うんだけど、そこを見事に描いたなあって感じですね。

太巻が海女カフェを見て「アマの仕事だ、愛がある」と言ってたのがわかりやすいのですが、プロほどスレてなくて、かといって素人のようなやっつけ仕事じゃない、愛と情熱にあふれたアマの心意気を彼はベタ誉めしたんですね。かつて自分がしたいと思った仕事だったって。
で、アイドルになりたいと叫んでた女の子達の情熱もそこにある。
水口さんが出来上がった女優のマネージャーはつまらない、アイドルの原石の発掘と売り込みが楽しいって言ってたのがまさにそうで、そこに情熱の塊を見ちゃったんでしょうね。彼はそんな形も何もまだわからない磨ききられてない情熱を愛する人で、彼の原点のお座敷列車は、確かに愛と情熱の塊だった。

「あまちゃん」のタイトルってホントよく出来てると感心するんですが、「海女」でコツコツ働いて生活することの尊さを表わし、「甘」で若い子の未熟と成長を表現し、「アマ」で夢と情熱を語る。
よく考えたらこの三つって「生きる」ことそのものなんですよね。
しかもそれをドキュメンタリーっぽくとか悲劇っぽく語らず、笑いの中で表現して、いろいろあるけど生きるって楽しいよねという賛歌にしてる。
震災の後にこういうドラマが出てきたのは良かったなと思います。

まだ最終回じゃないけど、こうまで綺麗にまとめてあるのを見ると、「あまちゃん2」は難しいような気がしてしょうがない。
やってくれたらうれしいけど、なくてもいいという気になります。
期待の声は高いけど、どうなることやら。
スピンオフなら可能かなと思いますが。

で、実は今日の放送分はまだ観てないんだけど、鈴鹿さん、「潮騒のメモリー」は良かったけど他の歌は大丈夫だったんだろうか。
大丈夫じゃない予想をしてるので、今夜の放送が楽しみ。
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by teri-kan | 2013-09-27 00:03 | 朝ドラ | Comments(0)

亡霊もどきの成仏

「あまちゃん」、アキにだけ見える若春子の亡霊もどき。
前に書いた時は「春子のかなえられなかった夢の象徴」と思ったんだけど、それとは別に、
「歌われるべき人に歌われなかった潮騒のメモリー」という歌の象徴だったんですねえ。
もっと言えば「潮騒のメモリー」という歌に関わったアイドルとアイドルになれなかった女の子二人の心の象徴か。
どっちも辛かったし、どっちも割り切れないものを抱えてここまで来た。
でも春子がそれを吹っ切って、で、今回鈴鹿さんも吹っ切れて(鈴鹿さんの勇気はすごいと思う)、これでやっと若春子の亡霊もどきは真に成仏できた……ってことなんでしょうね。

で、なんでアキにだけ彼女が見えたのかというと、彼女がアキの生みの親みたいなものだからだろうな。「潮騒のメモリー」という歌がもたらした運命の絡み合いがなければ、アキはこの世に存在しない子だからです。
とんでもない因縁にまみれている歌だからこそ、歌そのものに念が残っちゃったみたいな感じ?
でもそこは春子のキャラクターのおかげでドロドロしてなくて、さわやか感すら漂っていて良かったですね。

にしても、この展開は驚いたなー。
太巻が大泣きするのも当然だ。
これでホントのホントに太巻も解放されるだろう。
鈴鹿さんの歌声はそれほどの威力がありました。

鈴鹿さん、さすが女優。
十回に一度以下の確率だったのに、本番で合わせるなんて本当にプロです。プロのアイドル、アイドルのプロ。
歌詞の替え方も感動的なまでに気がきいてた。
歌の意味、海女カフェで歌う意味、映画でアキの母親役を務めた意味、全てのことをきちんとわかっているからこその歌詞でした。

薬師丸ひろ子の歌、久々に聞いたけど相変わらず綺麗だったなー。
ドラマの最後にこの歌を歌うため彼女をキャスティングしたというのなら大当たりだ。
これ、キョンキョンと入れ替わってたらどっちも合わないしね。
ホントぴったりの配役になってると思います。

笑顔の若春子の真正面アップは昔のキョンキョンぽくてかわいかったですね。
思えばあれほどの若春子の笑顔、これまでなかったかもしれない。
彼女が心の底から幸せそうにしているのが印象深かったです。
こっちも幸せな気持ちになりました。
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by teri-kan | 2013-09-26 00:56 | 朝ドラ | Comments(0)

生きる糧と元気と夢と

♪ ウニはゼニーゼニー、ウーニーはゼニ~~ ♪

「あまちゃん」で橋幸夫の「いつでも夢を」に合わせて「ウニは銭」と海女クラブの皆さんが作業しながら歌っていたシーンがずっと残っています。
しみじみ「すごいなあ」と思って。

確かに最初から夏ばっぱは「ウニは銭」と言ってたんだけど、震災が起こってその言葉が持つ意味が俄然深刻になって、まさしくウニは銭、海女さん達の生きる糧だという事実を突きつけました。
辛い状況下で、正直に切羽詰った現状を歌にして、作業中に皆で歌う。
なんかもうきちんと労働歌というか、皆で歌って作業中の気持ちを共有。昔の田植え歌とかに近い? でもだからこそ「ウニは銭」は切実だとわかる。それでいてTVを観てるこっちは「フッ」と笑ってしまう。海女さん達の精神状態ギリギリのたくましさがわかって、なんだか切ない気持ちにもなってしまう。

ウニはドラマの最初から登場していて、美味しいし、観光の目玉だし、1個500円だかのれっきとした銭で、確かに海女クラブの皆さんの生活を支えるものとして描かれてきたんだけど、まさしく生きる糧だということがドラマのクライマックスで示されて、こうまで生きる、というか労働して生活するということを震災の後なのに笑いの中で描くってすごいなあと感心しました。
ウニは稼ぐ手段ということをストレートに表現しましたからねえ。

夏ばっぱは「働いて生活する」ということを体現してるキャラなんですね。
ではそんなばっぱと対立してアイドルを目指して家出した春子は何か。というか、この場合はドラマに出てくるたくさんの女の子が目指したアイドルとは何かと言う方がしっくりくるんだけど、こうなったらもう答えはこれしかなくて、アイドルとは毎日働いて生活している人達を元気にするもの、なんでしょうねえ。このドラマでいえばそういうことになるんだろうなあ。
で、アイドルとは別に芸能人になることだけじゃないんですね。
何年たっても橋幸夫が夏ばっぱを覚えていたように、人になんらかのポジティブな印象を残せる人のこともアイドルと言っていいんだろうな。あまりの可愛さに皆をポーッさせちゃうようなユイちゃんだってそう。
アキはキャラで勝負だけど、でもそれはいるべき場所にいればこそなんですよね。アキは東京にいる時は全然ダメだった。
でもそれは別にアキだけじゃなくて皆がそうで、輝ける場所がそれぞれにあるってことなんだと思います。
春子は多分東京の方が合ってるよね。

「あまちゃん」はいろんな切り口から語ることができて、鈴鹿さん一人でもたくさんあるんだけど、個人的には彼女の被災地との関わり方が身に沁みました。
自分が被災したわけじゃないのに落ち込んだり、台本のセリフに過敏になったり、ばっぱの家で被災の現状を聞かされても気のきいた言葉を返すこともできない鈴鹿さん。
それでいてこのドラマは菅原さんに「被災地だもの」と言わせたりとか、宮城出身者の脚本じゃないと無理なんじゃないかと思うくらいデリケートなとこにも触れていて、いやもうね、語ればキリがない。面白いドラマですホントに。



あと6回ですか。泣いても笑っても今週の土曜日まで。
まだもう一波乱、二波乱あるのかな。
喜劇らしい大団円を迎えてくれることを期待します。
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by teri-kan | 2013-09-23 01:57 | 朝ドラ | Comments(0)

日本人の線路と道路

長く暗いトンネルを抜けたら、そこにあった道は崩れてなくなっていました、か。

比喩でも暗喩でもない、現実として目の前にその光景が広がっている。
東京に続く道が見るも無残になくなっちゃってる。

この脚本、ほんとユイちゃんに対して鬼だな。



モータリゼーションを毛嫌いし、東京で臨機応変に動く正宗さんの車に敗北感を抱いた大吉さんって、ものすごく重要な役だったんですねえ。
鉄道は一本道であるがゆえに一箇所でも壊れてしまったらそれだけでもう目的地には辿り着けない。
それはどこか夢への道筋と重なるところがあって、それこそ昔は地方から東京へ行くためには列車を使うしかありませんでした。
都会が夢の象徴なら、列車は夢に近づける唯一の手段。
夢と列車の関係は切っても切れないものでした。

現在はもう都会への道は列車だけじゃないです。
正宗さんは自分のタクシーで北三陸-東京間を往復したし、震災のせいでしばらくは困難を極めるだろうけど車なら東京に出られるし、今の時代ユイちゃんが物理的に東京に行けないってことはない。
でも目の前で線路が寸断されてしまうというのはね、断たれた夢の象徴としてこれ以上のものはないですね。



先日読んだ「縄文人に学ぶ」に書いてあったことがじわじわと身に沁みてきます。
なぜ縄文時代は大規模な発展をせず、一万年間も同じ生活様式が続いたのか。
その理由は日本の地形にあるということが書かれているのですが、今も日本人はその地形に良くも悪くも生き方や価値観を決められているなと、ドラマの崩れた線路を見て思いました。

大小様々な山に囲まれ、人が住めるのはその合間の僅かな平地だけ。山は簡単には越えられず、昔は小さな集落でこじんまりと生活していくしかありませんでした。
今は道路が整備され、峠を越える道の多くも綺麗に舗装されています。それこそトンネルが出来れば何十分何時間とかかってた隣の村だって数分で行くことができます。
でもそんな現代だってひとたび集中豪雨でも起これば簡単に集落は孤立、縄文時代となんら変わらない状況に置かれてしまう。

昔流行った「狭い日本そんなに急いでどこへ行く」とか、リニア開発を見て「日本より広いアメリカとかに必要だろ」とか、速く移動できる道路や線路は日本には不必要だという意見がたまに出たりしますが、日本人の速く移動するための道路や線路への思い入れは広さ狭さが問題じゃないんですね。狭いのに狭い利点が全くない地形、生活圏をこまごまと山に寸断され、隣村に行くのでさえ長時間を必要とする難儀な国土ということから来てるんだと思います。

道は未知への憧れをかきたてるものと、それこそ縄文時代から決まってるんですよ、日本では。
逆にアメリカなんかは道がなくても移動できるし前へ進める。
西部開拓者なんて原野をただまっすぐ西へ向かって馬車を走らせただけです。
でも日本は道を作らなきゃ前へは進めない。夢の実現のためにはまず道ありきです。
だから災害で寸断された鉄道はなんとしてもつなげなきゃならないし、つながらない部分があるならつながってるところだけでも走らせなきゃいけない
鉄道が生きてるということは人が生きて生活してることと同じなんですね。
それは原爆投下後早々に路面電車を走らせたことともつながってるんじゃないかと思います。



道を目の前で断ち切られたユイちゃんのショックは震災のショックと合わせて二重に深いです。
ツイてないですね。
ホントに鬼だと思います、この脚本。
でも上手いですよね。
鉄道の大吉さんと車の正宗さんで日本の道事情を初回からコツコツと仕込み、ユイちゃんの夢と震災の二つで「道」が日本人の精神性まで影響を及ぼしていることを語る。

上手く作ってるなあと感心します。
上手いんだからユイちゃんにもいい未来をよろしく!って言いたいです。
震災のせいで田舎から出られなかった子、田舎へ戻りたい子。
どうかアキとユイちゃんのこれからの道が希望に満ちたものでありますように。

ホントにそこんとこどうかよろしく!
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by teri-kan | 2013-09-03 14:38 | 朝ドラ | Comments(0)

「あまちゃん」の行方

ああああああ、ユイちゃんーーー(涙)。

来週どうなるんだろう。
まさかこういう展開になるとは思わなかった。
土曜日放送分の途中までは、「震災で足止めくらって、また東京に行けないんだな」くらいの話だったのに、最後の最後でちょうど電車に乗っちゃってるとか……。
まだ決まったわけじゃないけど、アキの言葉がヤバすぎる(涙)。

うー……。
金曜日の春子と鈴鹿さんと太巻の和解で、ストーリー的にこれ以上ない程まとまったので、実はそれを受けての今後を勝手にイメージしてたんですよねえ。

つまり18歳そこらの女の子の夢が周囲の状況によってどういう結末をみせるか、ですよ。
運と人に恵まれて夢を実現する子(アキ)、運と時代に恵まれず挑戦した夢に破れる子(春子)、挑戦することすら出来なかった子(ユイ)、三人の女の子の夢の顛末がこのドラマの肝なのです。
それにはそれぞれの田舎との関わりの違いも絡まってくる。
田舎を嫌って逃げ出した子(春子)、逃げ出したいのに出て行くことを阻まれる子(ユイ)、外からやってきたからこそ田舎の良さを素直に愛せる子(アキ)、プラス、年齢を重ねたからこそ田舎を受け入れられるようになったかつて夢破れた今の春子ってのもある。
田舎と東京と夢の関係はホントに様々なのです。

もちろん、アキのように夢を実現出来る子は圧倒的に少数で、夢が夢のままで終わる子がほとんど、夢に挑戦したとしても春子のように挫折するパターンが大多数なわけです。
でもこのお話はそんな夢破れて傷心を抱えた女の子にも救いを用意した。
かつての自分を二十年後とはいえ労わってもらえたというのは、多少なりとも春子を救ったと思いますよ。太巻と鈴鹿さんに当時の苦しさを理解してもらえたというのは大きいです。
だから若い春子の亡霊もどきはもう出てこないでしょう。
春子の破れた夢はきちんと成仏できた。
このお話はそうやって夢に破れた女の子を救うところまで描いてくれてるのです。

だから、ユイちゃんもそうなんだろうなと勝手に思い込んだんですね。
ユイちゃんは若いからドラマ的には未来への希望が見えるってまでかもしれないけど、でも既に挫折を乗り越えてるし、震災だって乗り越えるはずで、その先には前途洋洋の未来が待ってるはずだと勝手に思い込んでたんです。

なのに。

そりゃ震災で若くして亡くなった方達は皆そんな方々ばかりで、だからこの予想される彼女の未来も「そんなものだ」と言われたら確かにそうなんだけど、でもこれは辛すぎる。
無理っぽいけど、どうかこの予想は外れてくれー(涙)。

ユイちゃんだけじゃない、電車には大吉さんも乗ってるし、夏ばっぱは動けない、海女クラブや他の皆だってどうなるかはわからない。例えなんとか命は助かっても、これから生活を立て直すために大変な苦労をすることになる。
というか、現実世界はまだ苦労してる最中。
もうドラマのこの先の展開なんて悪い方にしか予想が行かないですよ。

嗚呼、ホントにどうなるのかな……。
今からもう来週を思ってドンヨリです。
今までも「今週のあらすじ」やネット上のネタバレは目にしないようにしてたけど、来週からのはそれこそ知りたくない。
思い入れ入ってるからドラマとはいえ辛すぎる。



ああ、ユイちゃん……。
月曜日の「あまちゃん」、ホントに恐いです(涙)。
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by teri-kan | 2013-09-01 11:35 | 朝ドラ | Comments(2)

あまちゃんは甘ちゃん

昨日(水曜日)の感想なんだけど、水口さんって今どこに住んでるんだろう。
GMTの合宿所?は住めなくなったし、家賃もかさんで大変だよね。
うん、黒川家に居候してても驚かないかも。
お寿司屋さんの二千円が泣けるよね……。

アキが春子さんに反抗してるのが面白いです。
GMTの活躍を目の当たりにしたら仕方ないけど、恨み方がビミョーにズレてるのが、言っちゃなんだけど微笑ましい。
せっかく社長が取ってきた仕事を「ママのコネだからイヤだ」っていうところとか、その理由の青臭さ、一見正当性がありそうで全然ない青臭さががなんともたまらん。
あの年代ならではの子供っぽさがよく出てていいなあと思います。

GMTメンバーだった時はそんなことなかったんですけどね。
親元離れたらしっかりしてくるもんだなあと感心してたのだけど、親元に帰ったら甘ったれも帰ってきてしまった(笑)。
アキ、家族に対する甘えが出てますねー。
春子さんってば社長椅子を買って、お父さんに手の込んだ家庭料理を作らせなくて、プライベートと仕事を分けるように頑張ってるけど、肝心のアキはまだまだですね。
太巻のところで多少荒波に揉まれたとはいえ、プロの心構えが身につく前にやめざるをえなかったし、ホント、まだまだ甘ちゃんだなあって感じです。

水口さんがもっと尻叩いてやらせなきゃなんないのかもしれないなー。
全然そんなタイプに見えないけど、たまに出てくる情熱をまた水口さんには見せてもらいたいです。
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by teri-kan | 2013-08-08 12:48 | 朝ドラ | Comments(0)