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ピアノ協奏曲 第1番 ニ短調 BWV1052 / バッハ

モーツァルトより難物かもしれないけど、ここまできたらバッハも行ってしまえ。
というわけで、バッハのピアノ協奏曲も書いてみました。
本来はチェンバロ協奏曲ですが、ピアノ協奏曲として素晴らしいので別によいでしょう。
「のだめカンタービレ」の千秋先輩も作中で弾き振りしている有名な曲です。

第一楽章から第三楽章まで1曲のまとまりとして良いですね。
第一楽章は、聴いてると自分の呼吸や心拍を意識させられて、自然と自分自身と向き合う形になります。
呼吸を意識させられるからか、ちょっと胸が苦しいです。
逃れられないというか、切迫感が苦しい。
でも時々救い、というか解放はある。
なんとも豊かな曲です。
聴いてるとクセになる。
やはりバッハは偉大なんだと思います。

マンガの話で恐縮なのですが、そういった自分自身と向き合う感が、この曲と千秋先輩は合っていました。
第三楽章とか、先輩がこれを弾いてたらさぞかしカッコよかっただろうと思わずにはいられなくて、マンガでああいう意味で使われる曲がこれだったというのは、とても合っていたし良かったと思います。

のだめを象徴するのはラヴェルのピアノ協奏曲なんだよね。
千秋先輩のピアノ協奏曲はバッハ。
ラヴェルな彼女とバッハな彼氏……。
音楽マンガってやっぱりいいですね。

バッハの1曲を取り上げて、集中して繰り返し聴いたのは初めてだったのですが、ここまで自分の内に入っていきながらある種の解放感を得られるというのは、ちょっとすごいなあと。
のんべんだらりと聴いてるだけじゃもったいないんですねえ。
のんべんだらりと聴いてもバッハは普通に良い曲ですけどね。
でもそんな簡単なもんじゃなかったな。

バッハの傑作はむしろ他にあるし、本気で真面目に聴き込んだら大変なことになりそうですね。
やはりクラシック音楽史に燦然と輝く巨星なのでしょう。
「音楽の父」という呼び方も正しいのだと思います。
(ドイツ本国ではそういう呼ばれ方はされてないみたいですけどね。)
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by teri-kan | 2015-11-11 11:44 | 音楽 | Comments(0)

ピアノ協奏曲 ト長調 / ラヴェル

もしかしたら「のだめカンタービレ」で有名になったピアノ協奏曲かもしれません。

確かに、いかにも主人公のだめが好きそうな曲で、明るく軽快な、洒落たピアノ協奏曲です。
弾いてても楽しいんだろうなあと想像できるというか、実際ピアニストは楽しく弾いていらっしゃるようにお見受けするのですが(まあピアニストの弾いてる姿はどの曲も楽しそうに見えるのですが)、ジャズ風味が入ってるとやけに自由が溢れてるような気がしますね。
とにかく軽快で、開放的な曲です。

いやホント、キラキラとカラフルなオモチャ箱をひっくり返したような楽しさです。
それでいて第二楽章は幻想的で美しくて、いろんな楽器が軽快に鳴ってる第一楽章も、霧がかった深い森のような第二楽章も、どちらもラヴェルっぽくて良いです。
第三楽章の活気にあふれた疾走感も好きですね。
なんだか良いことしか書いてないけど、でもホントにそうとしか書きようのない曲です。

まあ、この曲にどういう精神性があるのかと問われると、私には難しくて答えられないのですが、音を楽しむ、様々な種類の音の妙を楽しむという点では、とても素晴らしいのではないかと。
ラヴェルってその辺難しくて、結局難しいこと考えずにとりあえず楽しんでおこうという聴き方しか出来ません。
ラヴェルの音楽自体は高度で複雑で難しそうな印象が強いので、だから楽しめる部分だけ楽しんでおこうみたいな。

というか、言い方に語弊があるかもしれないけど、そういった精神性の押し付けがないのが良いかもしれない。
聴いていても脳が身軽というか。
こういう明るい曲だと特にそんな感じになります。
純粋に音のみに浸れる、そんな幸福感って感じかな。




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by teri-kan | 2015-09-18 22:53 | 音楽 | Comments(0)

「のだめカンタービレ アンコールオペラ編」24巻

そういえば「のだめカンタービレ」って青春学園マンガだったよなあと思い出しました。
こういうノリが原点だったんですよね。みんなでワイワイやるのが。

この番外編は作中でも語られてるようにR☆Sオーケストラのオペラ版。当然だけど楽しくないわけがなくて、音楽のことはしっかり描きつつもやっぱり笑いが満載です。
テンポがいいですね。千秋とのだめがパリでどんどん成長してしまったためにフォローしきれなかった部分も描いてくれて、ただの番外編とは言えないくらい充実してます。

峰くんと真澄ちゃんはやっぱり好きだなあ。峰くんの音楽への愛情って、すごく私達にもわかりやすくていいですよね。楽しいから好き、カッコいいから好きっていうのが。
真澄ちゃんは相変わらずマメで乙女で、ボロボロになりながら衣装作ってるのが可愛い。
足踏みミシンなんですね。なんかいいわー。

現在も連載中で、もしかしたらかなり長い番外編になるのかなと、実は密かに期待してます。
やっぱり好きなんですよね。ダラダラ引き延ばされるのはごめんだけど、内容の濃いものならできるだけ長く楽しみたいです。



ところで、単行本の帯についてる「のだめグッズプレゼント」の応募券。
なんでよりによってあの絵なんだろう。
このセンスが「のだめ」といえば「のだめ」なんだけど、にしてもなぜにあれ?
全然少女漫画でも女性向け漫画でも音楽漫画でもないよね。
あ、一応音楽漫画の絵ではあるか。(モノスタトス~)
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by teri-kan | 2010-06-18 09:51 | 漫画 | Comments(0)

「のだめカンタービレ 最終楽章 後編」(2010) その3

千秋とのだめの恋愛についても書かねばならぬが、これがまた難しい(笑)。

マンガのエピソードをなぞった内容だから仕方ないけど、「結婚して下さい」の台詞がこの映画に必要だったかどうかは判断に悩みますね。原作未読で映画を観ただけの人だと「そもそも二人はちゃんとつきあっていたのか?」といった疑問も出てきそうだし。

元々はきちんと恋愛した上での音楽との兼ね合いの問題だったんですよねえ。相手の奏でる音を愛しながら相手自身も愛して、なおかつ恋愛と音楽を分けるというのが二人の課題だったんだけど、さすがに映画ではそこまで描けてないですね。
のだめはピアノに真面目に向かい合うことが千秋を好きなことの証明みたいなもんだから、音楽家として大成できればそれでいいんだけど、千秋の方は映画ではあまりに表現がさりげなさすぎるというか、もうちょっとのだめへの気持ちをはっきりさせておくべきだったように思います。少なくとも前編でしっかり二人は恋愛状態にあるということを説明しておく必要があったんじゃないかな。
音楽と恋愛の絡みをこの後編だけでまとめ上げるのが無謀だったというか、やっぱり駆け足感が否めないんですよねえ。
と書いたところで思い出した。
そういえば原作もラストは駆け足だった(笑)。
でも「あいつのプロポーズを受けよう」という千秋の決心は描かれていたし、やっぱり映画の千秋は振り回されるだけじゃなく、自発的に自分とのだめの将来についてもっと悩むべきだったと思います。

のだめは最初から千秋のことが好きで、彼と一緒にいるためにピアノに真面目に取り組み、千秋は最初からのだめのピアノが好きで、ピアノとは関係なしにのだめ自身をどう好きになるのかが、この物語のここまでの見所でした。で、そんな二人の恋愛を描こうと思ったら、当然千秋目線で描くようになる。でもそこが映画は曖昧。
のだめは音楽のことで悩んでればいいんです。それが千秋と生きるための彼女の最大のテーマだから。でも千秋は一人の女の子としてののだめとの向き合い方を考えなきゃいけなくて、でもそこのところがねえ、残念な事にこの映画は消化不良なんですよ。

恋愛に関しては原作と同じでなくてもよかったと思うんですよね。既にスペシャルドラマの時点で違っていたし、映画は二人の進展具合がちょっと遅いでしょ? 遅いなら遅いなりのエンディングがあったんじゃないかなあ。

ちょっと下世話な話になるけど、「結婚して下さい」の前の晩が、まさか二人初めてってわけじゃないよね? 
いやあ、それまでそんな雰囲気まるでなかったし、でももしあれが初めてだとしたら、決死の「結婚して下さい」を冗談にされてしまったショックはハンパじゃないかも。

うーん、やっぱり後編の冒頭でそういった場面を入れておくべきだったよなあ。別居の勢いと盛り上がりできちんと恋愛関係にあることを観客に見せるべきだった。
映画はその辺曖昧すぎるんですよね。のだめ自身を好きだという千秋をもっと見せてくれてたら、のだめのピアノを聴いて涙する千秋の場面ももっと感動的になったはずなのに。

そうなんですよ。
何が残念といって、あの場面の涙ですよ。
玉木の千秋が普段から泣きすぎなのが最後の最後で裏目に出ちゃったんですよね。しょっちゅうタクト振りながら泣いてるから、のだめの音の素晴らしさに涙する千秋の貴重さが思いっきり薄まっちゃって、もったいないことこの上なかった。
つい「涙はこの時までとっておけ!」って思っちゃいましたよ。

個人的にはここが一番残念だったなあ。
のだめへの愛情と、のだめの奏でる音への愛や憧れ、いろんなものが詰まった涙なのになあ。


文句ばかり書いてるようだけど、基本的に満足してるのは変わりないんです。
橋の上でのキスシーンなんてベタだけど映画っぽかったし、未来の二人のコンツェルトシーンもサービスしてくれたし。

だけど、まあ、いろいろ言いたくなる後編ではありました。
音楽の感想がほとんど持てなかったくらいに、いろいろ思うことの多い後編でした。
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by teri-kan | 2010-05-10 02:00 | その他の映画 | Comments(0)

「のだめカンタービレ 最終楽章 後編」(2010) その2

「のだめ」の前編が面白くて後編がフツーというのは、実は映画だけに限りません。映画ほど差はないにしろ、二夜連続のスペシャルドラマも初日の方が(どっちかというと)盛り上がりました。
でもそれは内容自体がそうだから仕方ないのです。千秋メインのストーリーの方がのだめのストーリーより楽しいのは、当たり前といえば当たり前だから。

千秋のコンクールでの戦いと優勝は楽しかったし(スペシャルドラマ一日目)、マルレ立て直しと演奏会大成功も楽しかった(映画前編)。千秋は音楽のことで苦しみはするけど、好きなことで苦しむのはなんだかんだで幸せなことで、千秋が落ち込もうが馬鹿にされようが、彼が成功の階段を駆け上がって行く様は観ていてただ楽しかった。
でも二日目、あるいは後編ののだめパートはそう単純じゃなくて、千秋が音楽を愛して音楽と千秋自身の人生が一体化してる幸福を鑑賞するのとは違います。のだめは音楽をやるにあたっての根底部分で常に葛藤を抱えていて、千秋パートがある意味人気を得やすいスポ根風味で作れるのに対して、のだめパートは作り方自体が難しいんですよ。
だから一歩間違えるとかなりな駄作になってしまう。そして今回の後編は、まあ結構危ういところにいますよね。


好きなこととやりたいことと自身の才能が一致してる人は幸せで、自分の心がブレない千秋はホントにシンプルで幸せなんだなあと、今回の映画では痛感させられました。で、こういう人がいわゆるスタンダードな主人公タイプなんだと思います。
でも、のだめはそんな普通の主人公が持っている「好きなことを伸ばしたい」「自分の才能を最大限高めたい」という欲求がもともとない子で、しかも映画版ののだめは、どうやら自分のそういう性格、こんな自分を形成するに至った状況にもモヤモヤを感じているらしい。

上野樹里ののだめは、マンガよりももっと焦りや嫉妬の感情が生身っぽかったというか、さすが人間が演じるとリアルになるなあと感心しました。
千秋とRuiに共通する音楽エリートへの嫉妬は、確かにのだめのような境遇にあれば、感じて当然のシロモノなのでしょう。自分のそれまでの人生を否定してるわけではないのに、なんであっちはエリートでこっちはそうじゃないんだという思いは、そりゃ抱いても不思議じゃないと思います。
子供時代に当たった先生が悪かったといえば悪かったんだけど、でもRuiとあまりにも違った道を歩いてきてしまった自分を、のだめは振り返らずにはいられなかったのだろうなと想像できるところが、今回の後編がマンガとちょっと違うところですね。

上野樹里ののだめには、そういった「のだめがこれまで歩んできた人生への思い」みたいなものも感じられて、やっぱりこの子上手いと思いました。マンガではのだめと比較するようにRuiの人生にスポットが当てられるけど、映画ではそういった「もう一つの天才の人生」についてそこまで描けなくて、のだめ一人でそこんとこ表現しないといけなかったですからね。
その辺上野樹里はとても頑張っていたと思います。
惜しむらくは、マンガのように、又はそれまでのドラマや前編のように、それをオブラートに包むごとくにコメディタッチに出来なかったものかということで、まあ時間に制限があるからねえ、これが精一杯だったのかなあ。



うーん。やっぱり後編は忙しかった印象が否めませんね。それでも上手くはめこんでいたと思うけど、過去のドラマをとことん観尽くした人とかでないとわからない部分もあったかもしれません。
でもテーマは台詞で説明されてた分わかりやすかったと思います。
ちょっと説明が親切すぎのような気もするけどね。



(一応、続く)
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by teri-kan | 2010-05-07 12:27 | その他の映画 | Comments(0)

「のだめカンタービレ 最終楽章 後編」(2010) その1

いろいろ考えることの多い後編でした。
考えるというのは、まあ、いわゆる製作の裏側のことなんだけど。

正直言って映画の出来は普通と言うか、まあこんなものかなあって感じ。やたら楽しかった前編と比較したら、予想や想像を超えるものではなかったといった印象です。

後編の製作が難しくなるのは予想できました。映画だけでなくTVドラマも含めた長いストーリーを締めくくるのにどういう方法が一番いいのか、製作陣は非常に悩んだことと思います。
この物語は基本コメディで笑いに溢れてるけど、テーマはかなり深い。深いだけじゃなくて実は結構重い。それをどう「のだめ」らしく完結させるか、マンガがそこの部分を直接的に説明せず、丁寧に時間をかけて表現していった分、映画がそれをやることの難しさはあったと思います。
結果的にマンガのエピソードを忠実になぞっていたけど、そのやり方一つをとってもね、あまりにマンガ通りなのも芸がないし、かといってマンガをあまりに崩したらクレームがきそうだし、ホント、この映画は様々な制約の中で作られたんだろうなと想像しますね。

劇中で演奏される曲にかなり時間を割いていたけど、じっくり音楽が聴けて嬉しい反面、映画自体のテンポが悪くなるという欠点もあって、特に清良のコンクールシーンはもうちょっと短くてもよかったんじゃないかと思います。
ただ、これも水川あさみにバイオリンを弾かせてすぐ終わりってわけにはいかなかったんだろうなとか、とにかく万事そんな風に裏を推測してしまいました。

そういう裏事情に思いが向かってしまう作品は、やっぱり映画として出来が良くない証拠なのでしょう。少なくとも前編がそんなこと全く気にならなかった分、後編がこんなだったのはちょっと残念。
これまでのドラマや前編と比べて「音楽に頼ってるなあ」といった感じを強く受けてしまったのも残念。

でも個人的には満足してます。のだめの世界はきちんとスクリーン上にあったから。
それに上野樹里と玉木宏は良かったと思うし。



というわけで、次は内容について書きたいと思います。
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by teri-kan | 2010-05-06 10:34 | その他の映画 | Comments(0)

映画「のだめ」の前編のTV特別版

特別版というくらいだから上映版をグレードアップさせたものかと思いきや、なんか大いにはしょられてませんでしたか? いろいろ見たい場面があったのに出てこないところも多いし、そうかと思えば昔の映像長々流したり……。
「のだめ」を観たことない人を映画館へ行かせるための番組だとはわかっているけど、いろいろと残念だったなあ。まあ上映版を観たけりゃDVDを買えってことなんでしょうが。

序曲「1812年」をセレクトした理由をミルヒーに語らせたのは理由があったんですかね? やっぱり例の疑問を持つ人が多かったからとか?
ていうか、結構「ラ・マルセイエーズ」部分を映画で流してたんですね。映画館で観た時はうまく外してるように思ったんだけど、TVで確認したら全然そんなことなかった。その分ミルヒーのセレクトの理由と共に序曲「1812年」がパリでウケた意味は大きくなって、千秋の成功が視聴者にはわかりやすくなったかもしれません。
(私個人はそこまでしなくてもよかったと思うけど。)

バッハの弾き振りにミルヒーが言及したのはアリかなと思います。原作を読んでない人は、弾き振りにのだめがショックを受けることが、ちょっと唐突に感じられたかもしれないから。
だけどねえ、そのショックからコンクールに出られないショック、続く別居のショックという、のだめのショックの三段重ねをカットしちゃったというのはどういうことなんだろう。このTV版を見て後編を観た人は映画館で混乱するんじゃなかろうか。

なんかいろんな意味で中途半端な特別版でしたねえ。

ミルヒー、もしかして不治の病?
音楽家として耳の問題は確かに命と同じものだけど、にしてもあんな演出じゃホントに「時間がないんだ(by宗方コーチ)」じゃないですか。
ううーん、フジは一体どういうつもりなのか……。

なんか文句ばっかり言ってるようだけど、それもこれも映画館で観た前編が良かったからだし、基本的にこの特別版も楽しく観れたのには変わりないです。一応TVで放送してくれたことはありがたく思ってるし、やっぱり後編は楽しみ。

ちょうどピッタリというか良いタイミングというか、ショパンイヤーにショパンのコンツェルトなんですよね。
ショパンのピアノ協奏曲第一番、とても好きな曲なんで、今からホントに楽しみです。
映画的に良い感じで盛り上がってくれることを期待します。

とはいえしばらく映画館に行けそうにないので、後編が観られるのはGW明けかなあ。
なんだか随分先のような感じがしますね。
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by teri-kan | 2010-04-19 09:21 | その他の映画 | Comments(0)

「ボレロ」 / ラヴェル

「のだめ」の映画で使われた曲その2。
TVでよく流れる曲だけど、先週は「N響アワー」でも放送がありました。
そこでの解説が面白かったのですが、作曲したラヴェルは「ボレロ」について次のようなことを語っていたのだそうです。


「ボレロ」は「音楽」ではない。「音楽」とは作曲家の霊感によって生み出されるものであって、この曲は技術のみで作った曲だ。


素人からしてみたら「へえええ、そういうもんなのかあ」ですが、技術だけであんな曲作るのも凄いことだし、ラヴェルはそれこそ「霊感から作られた音楽」をたくさん作曲した人だし、よくよく考えたらこの発言は「自分はすごい」と言ってるだけのような気がしないでもない(笑)。

まあそれはともかく、技術で作ったと言われる分、この曲の解説は素人にもわかりやすいのではないかと思います。NHKの音楽番組「名曲探偵アマデウス」で「ボレロ」は早々に取り上げられましたが、滅多にクラシックを聴かない人も「ボレロの回は面白かった」と言ってたくらいでした。
オーケストレーションの難しい技術の話までいかなくても、個々の楽器の特性の説明は面白かったし、クラシックに馴染みがない人でも興味を持てたみたいなんですよね。フルートやファゴット、そしてなんといってもトロンボーン。あの辺の「ボレロ」演奏の難しさ、特殊さの話は素人でも十分楽しめたのでした。

「ボレロ」のトロンボーンのソロパートは難関で、「名曲探偵アマデウス」の番組内でも「過去にはこんな酷い失敗もあったんですよ」とベルリン・フィル(多分)の演奏を聞かせてくれたんですが、これがまあ、マルレの「ぼろボレロ」もビックリのぼろぼろトロンボーンで、TVの前で呆気にとられました。

「ボレロ」ってたくさんのエピソードがあって、ホントにいろいろと楽しめるのです。バレエはもちろん映画もあるし、フィギュア・スケートも。アイスダンスのトーヴィル・ディーン組の「ボレロ」は古すぎてほとんど伝説ですが、オリンピック史上初のオール満点も納得の素晴らしさ。

本当に感動的なんです。その分「のだめ」のギャグがまた際立つわけで、あのボロボロぶりもある意味感動的でした。



ところで「名曲探偵アマデウス」の「ボレロ」のトロンボーン、私は初回放送と再放送、両方観たんだけど、再放送時には失敗演奏部分だけカットされてたように思います。
もしかして見逃したのかもしれないんだけど、配慮が入った? 変な演奏をTVで流しちゃいけないとかいって。
記憶が曖昧で自信ないんだけど、その辺がちょっと今でも謎ですね。
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by teri-kan | 2010-01-27 10:53 | 音楽 | Comments(0)

序曲 「1812年」 変ホ長調 作品49 / チャイコフスキー

現在公開中の映画「のだめカンタービレ」で大々的に使用されているチャイコフスキー作曲の式典用の序曲。
大序曲、祝典序曲とも呼ばれており、私は祝典序曲の名で知ったのでこちらの方がピンとくるのですが、祝典の名は曲の内容にもよく合ってるように思います。

初めて聴いた時はタイトルを全く気にせず、当然1812年の意味も考えず、ただ「盛り上がる曲だなあ」と感動しただけだったのですが、途中で流れる「ラ・マルセイエーズ」がえらく印象的で、なんでロシアがこんなにフランス国歌を称えるんだろうと思ったんですよ。なにフランスを持ち上げてんだ?って。
ところが意味は全く逆で、「フランスザマー、ロシア万歳」の内容だと知ってビックリ。そして納得。1800年代初頭はナポレオンが活躍した時代で、この曲のタイトル1812年には、彼は大軍を引き連れてロシア遠征を行っていたのでした。

私にとってナポレオンのロシア遠征は、オードリー・ヘプバーン主演の映画「戦争と平和」なんですが、この映画のナポレオンは結構すさまじいのですよ。役者がすごくナポレオンそっくりってのもそうだけど、とにかく極寒のロシアから撤退するフランス軍が悲惨で、フラフラの隊列から脱落者がどんどん雪に埋もれていく様子は強烈でした。

「1812年」を聴いてると、「ラ・マルセイエーズ」の旋律と共にその光景が頭の中に浮かんでくるのです。あの威勢のいい「ラ・マルセイエーズ」と雪の中で次々と死んでいくフランス兵……結構つらかったりするんですよね。

もちろんロシアにとっては自国を守った輝かしい勝利で、そんな彼らにとって「1812年」はとても気持ちのいい曲でしょう。ナポレオンに痛い目に合わされた他の国々もそれは同様だと思います。
では当のフランスにとってこの曲はどうなのか。
ネットでさくっと調べただけでは、実はフランスでこの曲がどういう風に受け止められているのかは出てこないんですよね。
あまり触れないようにしてるのかなあ。ちょっとよくわかりません。

この曲が「のだめ」でコンサートで演奏される曲として流れてきた時、実は「え?」って驚いたものでした。盛り上がる曲なのはいいとして、フランスで演奏してもいいのかなあって。
マルレはパリのオケですよ?「ラ・マルセイエーズ」をある意味バカにしたような曲を演奏しちゃって大丈夫なんですかね。
そこの部分が気になって、千秋にウットリしながら耳は気をつけて音を聴いていたんだけど、映画では微妙に「ラ・マルセイエーズ」部分はカットして、わかりにくくしていたように思います。
やっぱり配慮したのかな。なんの配慮かと言われたらちょっとよくわからないけど。

ま、細けえことはいいんだよ、ってとこでしょうか。
なんだかんだでこの曲は映画で最高に盛り上がりましたからねえ。
こっちも存分に楽しんだので野暮は言わない方がいいんだと思います。
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by teri-kan | 2010-01-25 10:38 | 音楽 | Comments(0)

「のだめカンタービレ 最終楽章 前編」(2009) その2

ドラマしか観ていなくても十分楽しめる映画ですが、ドラマ同様原作ファンが存分に楽しめる作りになっていますね。要求が多いであろう原作ファンも、これなら満足できたのではないかと思います。
特に前半は漫画の良い所てんこ盛りで、あまりにピッタリだったニッサン・トヨタ君とか、ヤギの目をするのだめとか、スカートめくれてパンツ丸出しとか、笑える場面の連続でした。
私はバソンのポールが大好きなんだけど、なぜ彼が関西弁なのか、漫画を読んでる人にはちゃんとわかって、その辺の細かさもいい。カレー事件も毒々しい感じが上手く出ていて、ああいった一つ一つが期待を全く裏切ってませんでした。

変態の森も良かった。さすが映画! 大画面で変態の森が味わえるなんて素晴らしい。
マングースは「トルコ行進曲」でも白目むいて大活躍で、ああいうのだめの脳内世界がきちんと表現されていたのも良かったです。

とはいえ一番印象的だったのはのだめの可愛らしさで、とにかくすることなすこと魅力的で驚きました。
上野樹里はすごいですね。玉木は想像通りで普通にカッコよかったけど、彼女には今回感心し通しでした。
あ、松田様もよかったなあ。「ぼろボレロ」を聴いて笑ってる顔が最高でした。あの顔だけで彼はOK。

バソンとファゴットの違いをきちんと説明するところなんかは音楽に対する敬意を感じて好印象。
あれはカットされても仕方ないと思うんですよ。ストーリーの筋からは本来外れてるものだし、実はあれを映画で説明してくれるとは思っていませんでした。
まあポールを出すならバソンについて触れないわけにはいかないのだろうけど、でもポールをチャド・マレーンが演じるなら「ヤキトリオ」も見てみたかったなあと贅沢な望みを抱いたりもします。
原作ファンの欲求は限りがないですね。でもこの映画はそれを可能な限りかなえてくれているので文句は言えないな。



一つ残念なところは、のだめと距離を置くべきだと千秋が決心した理由がちょっと曖昧なこと。
原作では離れる理由が大きく千秋側にあって、だからこそ千秋から出て行くことになるのだけど、映画ではのだめ側の離れなければならない理由に重点が置かれているので、千秋の決心が唐突に映るのです。
もうちょっとそこに至るまでの過程を丁寧に描けてたらよかったかなー。そうすればもっと説得力が持てたと思う。

まあ千秋の心については後編のお楽しみといったところでしょうか。
全体的には大満足の前編だったし、後編も期待しています。
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by teri-kan | 2010-01-14 10:59 | その他の映画 | Comments(0)