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「将軍と二つの影」

ダルタニャン物語の第6巻。
アレクサンドル・デュマ著、鈴木力衛翻訳。
講談社文庫。

いよいよ第三部「ブラジュロンヌ子爵」スタートです。
「二十年後」から十年後、「三銃士」から三十年後、いよいよ五十代の彼ら登場。
「三銃士」の時には影も形もなかったルイ14世が、「二十年後」ではただのお子様だったルイ14世が、ここではとうとう立派な若者になって登場。

そう、「仮面の男」のディカプリオ君が出てくるのです。
頭の中で若き王は完全にディカプリオ君です。
ブイブイ言わせてたイヤなルイじゃなくて、おとなしそーなかたわれの方。

アトスはジョン・マルコビッチとトム・バークが微妙にブレンドされた風貌になっています。
ジョン・マルコビッチよりは小奇麗なのです。
ダルタニアンはガブリエル・バーンのように全然重々しくも立派でもありません。
ルーク・パスカリーノ君をそのまま老けさせた方がしっくりきます。
それはなぜか。

……といった感じで始まる、「将軍と二つの影」の感想です。




あれから十年もたってるのにビックリですよ~
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by teri-kan | 2017-06-02 10:23 | | Comments(0)

「復讐鬼」

ダルタニャン物語の第5巻。
アレクサンドル・デュマ著、鈴木力衛翻訳。
講談社文庫。

第二部「二十年後」の完結編です。
清教徒革命とフロンドの乱を背景に、三銃士+1+従者たちが大活躍。
ホントに大活躍。
イギリス脱出行なんて最高すぎる。
命かかってるのに、もはやギャグ。
あー、面白い。
デュマは素晴らしいね!

それはまあいいとして、講談社の「ダルタニャン物語」は巻頭に登場人物紹介が載ってるのですが、4巻と5巻のとある人物の紹介がモロにネタバレで、「なんでこれをここに書くんだ!?」と、シンジラレナーイ気持ちでいっぱいになっています。
これから読む方は本編を読む前に人物紹介ページを見ることは避けた方がいいですね。
そうすればラストページのポルトスの驚きとスッキリ感が共有できる。

はい、決して見てはいけません。
実はネット上でこのページを見ることができますが、絶対に見てはいけないのです……。



では第5巻「復讐鬼」&第二部「二十年後」全体の感想。




革命と王権
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by teri-kan | 2017-05-29 08:44 | | Comments(0)

「謎の修道僧」

ダルタニャン物語の第4巻。
アレクサンドル・デュマ著、鈴木力衛翻訳。
講談社文庫。

第二部「二十年後」の中巻です。
マザランが支配する宮廷と、市民の代表のようになってる高等法院の対立が激化し、とうとうフロンドの乱が勃発します。

高等法院とは法服貴族によって構成されてる機関で、ドラマ「マスケティアーズ」ではシーズン3の第2話に出てきた判事が、おそらくその法服貴族。
捕らえた難民の死刑について王族のパリ総督と対立してた人ですね。
「総督も法に従うべき」と強硬に主張してました。

あと、第9話で摂政人事について貴族の反発を懸念してた人も。
法服貴族は官位を金で買えたので裕福な市民出身者が多く、従来の宮廷貴族とは対立傾向にありました。
王妃が評議会に怒りまくってたけど、ああいった対立の図式が悪化したなれの果てがフロンドの乱と考えれば、案外わかりやすいのではないかと思います。

といった背景を押さえたところで、「謎の修道僧」の感想。




因果は巡る
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by teri-kan | 2017-05-22 08:58 | | Comments(0)

「我は王軍、友は叛軍」

ダルタニャン物語の第3巻。
アレクサンドル・デュマ著、鈴木力衛翻訳。
講談社文庫。

ここから三巻にわたって第二部の「二十年後」です。
「二十年も後の話かい!」って突っ込みたくなるけど、読むとそこまでブランクを感じないというか、普通に第一部「三銃士」の後日談ぽかったりします。
二十年を現代の時間で捉えたらダメですね。
17世紀のお話ですから、今でいえば数年という感覚でよいかと思います。

とはいえ二十年は二十年なので世代は替わってる。
政治の実権を握ってるのはリシュリューではなくマザラン。
三銃士+1もそれぞれの場所でそれぞれの人生を送ってる。
イケイケ時代とは違い、酸いも甘いもかみしめた、もういい大人。

そんな二十年後の、新たな彼らの冒険スタートって感じです。




気前の良さは美徳
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by teri-kan | 2017-05-17 11:12 | | Comments(0)

「妖婦ミレディーの秘密」

ダルタニャン物語の第2巻。
アレクサンドル・デュマ著、鈴木力衛翻訳。
講談社文庫。

第一部「三銃士」はこれで完結です。
最後は大団円。
いろいろあるけれど、とりあえず大団円。




ミレディすげーっ
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by teri-kan | 2017-05-15 09:27 | | Comments(2)

「友を選ばば三銃士」

ダルタニャン物語の第1巻。
アレクサンドル・デュマ著、鈴木力衛翻訳。
講談社文庫。

デュマの「ダルタニャン物語」は三部構成で、第一部が有名な「三銃士」、第二部が「二十年後」、第三部が鉄仮面エピソードの入った「ブラジュロンヌ子爵」となっているのですが、講談社文庫では全11巻のうちの最初の2巻が「三銃士」。
今回読んだのは、なので「三銃士」の前半部分ということになります。

半分とはいえ結構な分量で、なかなかの読みごたえ。
「ブラジュロンヌ子爵」はもっと大分量で、完結までの道のりを思うと気が遠くなりそうなのですが(笑)、第1巻から超面白かったので、もしかしたらサクサク進むかも。
このノリのよさは原文もさることながら、翻訳のおかげもあるのかな?
フットワークの軽い文章が笑えます。
このノリとセンスはとても好きです。



いやあ、ドラマの「マスケティアーズ」から、とうとうここまで来ましたよ。
またここから長い旅が始まる~。

というわけで、「友を選ばば三銃士」の感想です。
ダルタニャンの表記は、馴染みのダルタニアンでいかせていただきます。




みんな若い
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by teri-kan | 2017-05-08 09:09 | | Comments(2)

「赤い館の騎士」

アレクサンドル・デュマ著、復刊ドットコム。

副題は「マリー・アントワネットを救え!」で、舞台は革命期のパリです。
幽閉されている王妃を救おうとする人達と、革命の熱狂に支配された共和派の人達が織りなす人間模様のお話です。

実はこれが初デュマ。
「カンディード」を読んだ後、物語らしい物語が読みたいと思い、これを選んでみました。
面白かったですね。
主人公とその親友の関係性が良かった。
もちろん恋愛もあります。
というか、メインはそれだと言っていいくらい、主人公の恋心が事態を動かしています。
それと並行して描かれるのが王妃救出の作戦。
結構ハラハラもので、だれることなく読み進められます。

物語として面白い小説ですが、個人的には描かれている時代背景に、より興味がわきました。
悪い意味でハイテンションのパリと、凶暴的なまでに革命に熱狂中のパリ市民。
ルイ16世の処刑約一ヶ月半後からアントワネット処刑後あたりまでが描かれているので、革命の狂った空気感がどういうものだったかがよくわかります。

というわけで、本作の感想もその辺のことが中心になります。




デュマ自身のこととか、いろいろ
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by teri-kan | 2017-01-18 16:52 | | Comments(4)

「三銃士/王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船」(2011)

仏・米・英・独、合作映画。

公開当時から「三銃士」なので気になってたんだけど、「飛行船ってなんぞや」と思って、なんとなく見ないままできていました。
このたびテレビで放送されたので録画して鑑賞。
楽しかったけど、いやあ、なんとも言えない映画でした。

これ、原題は「The Three Musketeers」で、ただの「三銃士」。
ダ・ヴィンチのダの字も入ってないんだけど、邦題に「ダ・ヴィンチ」だの「飛行船」だのを入れた気持ちはすごくわかる。
三銃士だけのタイトルだったら、観に来たお客さんに「違う!」って言われかねない。
それくらい、なんかもう、飛行船の存在がデカすぎでした。

まあ、ファンタジーですよねえ。
ありえない話なのでファンタジー。
とはいえ、もともと三銃士自体がそうだって言えばそうなので、こういうのもありかなあ。
いや、「あっていいのか?こんなこと!」って思うんだけど、んー、なんとも判断が難しい。
馬鹿らしいって言えば馬鹿らしいんだけど、妙にあの世界に馴染んでるんですよねえ、飛行船。
装備してる武器とかもホントありえないんだけど、銃士の皆さんも親衛隊の皆さんも、息するようにすっかり使いこなしてるというか、どうやって操縦してるのかという根本的なところもすっ飛ばして、理屈抜きですごい。

キャッチコピーは「伝説よりも、ハデにいこうぜ」なんだそーですよ。
ほんまわけわからんハデさでした。

そんな結構「はあ?」な映画なのに、絵は綺麗なんですよねえ。
セットも景色も美しくて、手抜きでないのが面白い。
リシュリューは肖像画のイメージにピッタリで、あの絵のリシュリューに我欲を付け足したらこんな感じだな!と思えるような風貌になっています。
この人、007のスペクターだったんですよー。
全然気づかなかった。
俳優ってすごいですねえ。

三銃士+1の4人のイメージは従来のイメージそのまんまって感じです。
ポルトスがちょっとカッコよすぎかな。
ダルタニアンはそうそうこんな感じ!って感じ。
アラミスは安定の男前。ルーク・エヴァンズはいい顔だ。
アトスもいいですね。
三銃士の皆さんは冒頭の仕事っぷりとか結構鬼畜で、BBCの「マスケティアーズ」の皆さんが良心的な善人に思えてしょうがなかったんですが、思えばこっちが本来の三銃士だったかもしれない。
本も読んでないのにイメージで言ってしまうけど。

この映画の三銃士って強気で強くていいんだけど、「マスケティアーズ」の三銃士はものすごく弱いところも抱えてて、かなりグダグダと悩んだりしてるのがいいなあと、ちょっと思ってしまいました。
ドラマと映画の違いってやっぱりあります。
映画はパッと打ち上げたドデカい花火みたい。
とことん派手でとことん華やか。
ミレディなんかすごいし。
内容はほとんどナイに等しいのですが、気楽に楽しむには良いです。




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by teri-kan | 2017-01-12 16:56 | その他の映画 | Comments(4)

「マスケティアーズ」はBBC

「マスケティアーズ」はデュマの「三銃士」が元になってるドラマなんですが、制作がイギリスのBBCなんですよね。
最初驚いたんだけど、よく考えてみたら映画でも三銃士モノって英語しゃべってるのしか観たことないし、フランスじゃなくアメリカとかイギリスが作ってるものが多いです。

なので思いました。
ルパンものもアメリカかイギリスが作ればいいんだと。
そうすればこんな風にスピーディで活気があって明るい作品になるんだと。

かえすがえすも2004年の映画「ルパン」が惜しいんですよねえ。
これがヒットしてればアルセーヌ・ルパンはもっと人気が上がっていたはずなのに。
あそこまでシリアスに作ることなかったし、救いのないエンディングにする必要もなかったし、こう、なんていうかなあ、変に芸術ぶったり哲学風にしなくたっていいんですよ。
ルパンが活躍 → カッコイイ!
ルパンが危機脱出 → ヒャッホー!
そんなので良かったんですよ。

なんであんなに辛気臭くしちゃったかなあ。
あれがフランス人の芸術性です!とか言われても、ちょっとねえ、暗すぎでしたよねえ。
ルパンシリーズって、個人的にはワクワクの冒険小説のカテゴリーに入ってるので、終始シリアスってピンとこないんですよ。
誰かルパンに対して私に近い感覚を持ってる監督さんが今風なルパン映画を作ってくれないものですかね。

スピーディで前向きな三銃士+1が躍動している「マスケティアーズ」を見てると、つくづく思っちゃいます。
フランスの素材だろうがイギリスやアメリカが作ればいいじゃないかと。
英米人はルパンが好きじゃないかもしれないけど、中にはファンだという映画人もいるでしょう。たとえ少数だとしても!
俳優だって別にフランス人じゃなくていいよ。
ていうか「マスケティアーズ」にフランス人俳優いない。
いるかもしれないけどメインはイギリスやラテン。
「ルパン」だってそれでいいじゃないか。
「三銃士」がこれだけ面白くなってる事実があるならさ。

……という風なことを、「マスケティアーズ」を見るたびに思っているので、ちょっとここに書いてみました。

ちなみにフランス映画で明るく楽しい時代物の冒険活劇が作れないとは思いません。
ジェラール・フィリップの「花咲ける騎士道」は、それはそれは楽しいフランスの冒険活劇です。
1952年と古い作品なので全然参考になりませんが、古き良き時代の明るい元気な映画です。

も一つちなみにフランス版の映画「三銃士」として「ソフィー・マルソーの三銃士」というものがあるらしく、ちょっと調べてみたのですが、allcinemaに載っていた解説がなかなかすごかったのでここに掲載させてもらいます。

「老いた騎士たちの泰然自若振りも手伝って、ハリウッド型の娯楽作品と違いゆっくりとしたテンポで展開していくのは多少冗長であり、共演者たちの間抜けぶり等はマルソーの颯爽とした主演振りを際立たせてはいるが、登場人物のキャラクターに深みが出ていない。ハラハラドキドキを楽しむアクション映画といったよりも、大らかな気持ちで楽しむ夢想譚といった趣である」

ディカプリオ君主演の「仮面の男」は、三銃士が老いててもカッコよくてスピーディだったぞ!
ソフィー・マルソーのは1994年、ディカプリオ君のは1998年作で、その差たったの4年。
なのになぜスピード感でそこまで違いが出るのだ。
フランスはそもそもスピーディに作るとか、キビキビしたものを作るとか、そういう意識が薄いのか?



ところで、「マスケティアーズ」自体は昨日も大変面白かったです。
アラミスほんとイイ男だよね。
王位継承者の赤ちゃんが出てきて、「げげっ、この子が鉄仮面になるのか!?」とハラハラしたけど、そうはならなくて安心した。
アラミスほんとイイ男だよね。

三銃士+1はみんなイケてるね。
リシュリューもトレヴィル隊長も頭が回ってカッコいいし、ルイ13世だけが無能っぷりを振りまいてるんだよね。
マリー・ド・メディシスを最後まで拒否できてれば見直したんだけど、王のくせにあるまじきチョロさだったね。
ルイ13世の一人無能キャラはいいなあ。

いやあ、来週も楽しみです。
三銃士はやっぱり面白い。
BBCはいい仕事してます。




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by teri-kan | 2016-05-09 15:07 | 海外ドラマ | Comments(0)

「マスケティアーズ」が面白い

一人は皆の為に! 皆は一人の為に!



毎週日曜日の23時からNHKでやってるドラマ、「マスケティアーズ パリの四銃士」が面白いんですよ。
マスケティアーズという単語には「?」な人も、「パリ」ときて「銃士」とくればダルタニアンと三銃士の四人組を思い浮かべると思うんですが、全くその通りの方々が活躍するドラマなのです。
アトス、アラミス、ポルトス、そしてダルタニアン。
この四人組は最強です。

キャラの配分がいいんですよねえ。
理性的なリーダーと、柔軟性のある色男と、気は優しくて力持ちと、血気盛んな若者。
つくづく良い組み合わせだよね。
映画やアニメも見たけど、「三銃士」はどれも面白かったですもんね。
イイ男が正義のために戦う冒険活劇は絶対善だ!


やっぱりカッコいいんですよ~。
それが最も大事と言ってもいいくらいなんですよ~。
ダルタニアンの顔は綺麗すぎだね。
スタイルもバッチリ!
まあ一番好きな顔はアラミスなんですけどね。
アラミスいいよねえ~。うっとり~。

ていうか衣装がいいんだよね。
帽子からしていいんですよ。
あ、ダルタニアンは帽子ないけどね。
その代わりサラサラヘアーがいつもたなびいてる!


……まあ、そんなドラマです。
基本政治劇なんだけど、いまのとこ一話で事件は解決してるので、わかりやすく出来てると思います。
このスピード感も良いです。
むしろこれだけのエピソードをよく50分にまとめられるなと感心するくらい。
事件を通して銃士それぞれの人間性もちゃんと際立たせてるし、脚本、演出、美術に衣装、全てにおいてクオリティ高いです。

長いシリーズだと追い続けのるが大変で、だからはなから見ないという人もいるかと思うけど(私がそう)、「マスケティアーズ」は途中の一回だけを見てもそこそこ楽しめるんじゃないかなあ。
一話完結の事件ものだし、チャンチャンバラバラは理屈いらないし、顔と衣装は綺麗だし、眼福なのは保証する。

ちなみにリシュリューやミレディといった敵も良い。
トレヴィル隊長やコンスタンスも良い。
ルイ13世は更に良い。
あの異彩は有り難いですよね。

うん、こう書いてると、ホント良い良い尽くしのドラマのような気が。
冒険活劇好きには、たまらないドラマなのではと思います。
まだまだ始まったばかりなので、これから先が楽しみです。




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by teri-kan | 2016-04-25 14:03 | 海外ドラマ | Comments(0)