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「シャルリとは誰か?」と日本の場合

前回の続き。
カトリックの衰退による宗教的空白、格差拡大によるイスラム恐怖症(外国人恐怖症)の発症、といったフランスの現実を明らかにした上での、著者の日本への指摘についての感想です。





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by teri-kan | 2016-02-17 16:45 | | Comments(2)

「シャルリとは誰か? 人種差別と没落する西欧」

エマニュエル・トッド著、文春新書。

昨年一月に起きたシャルリ・エブド襲撃事件に反対する大規模デモを取り上げた本です。
あのデモでは人々が「私はシャルリ」と声をあげていましたが、それをしていた人達は一体どういう人達だったか、彼らにそういう行動をとらせた背景に何があるのか、といったことを、各種統計から分析、解明している本です。

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by teri-kan | 2016-02-15 09:56 | | Comments(0)

スイスの自衛権

昔から時々出ていた意見で、スイスのような永世中立国になればいいじゃないかというのが日本にはあるのですが、それについて常々思っていたことをちょっと書いてみます。

スイスについて
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by teri-kan | 2015-08-21 14:43 | 事件・出来事 | Comments(2)

「新訳 フランス革命の省察」

副題は、「保守主義の父」かく語りき。

エドマンド・バーク著、佐藤健志編訳。
PHP研究所。
1790年出版の原書の要約版です。





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by teri-kan | 2015-08-17 16:06 | | Comments(0)

「ドイツ帝国」が世界を破滅させる 日本人への警告」

エマニュエル・トッド著、文春新書。
世界情勢を語れるような知識はありませんが、面白かったのでご紹介。





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by teri-kan | 2015-06-10 16:33 | | Comments(0)

表現の自由の説明の疑問

守り人シリーズを楽しんでいる間に、世間ではいろいろなことがありました。
その中で一つ、ずっとモヤモヤしている件について、ちょっと吐き出しておきます。
ものすごく素人っぽい話ですが、シャルリエブドの反論について感じたことです。



例の風刺画の件で、怒ったイスラム教徒に対してシャルリエブド側が、「イスラム教だけでなくキリスト教も風刺している」と答えてたんだけど、これに違和感ありまくりなんですよね。
シャルリエブドのやったことは、例えて言うなら、「俺の親父はろくでなしのバカだ」と言ってたC君が、I君をつかまえて「お前の親父はバカだ」と侮辱したようなものです。
そりゃI君は怒りますよ。
でもそんなI君に対してC君は、「俺はお前の親父だけでなく自分の親父も侮辱している」って正当化したのです。
おいおいちょっと待ってよと、こちらとしては思わずにいられません。

自分の父親に対しては、育ててくれた過程で子供本人にしかわからない鬱屈も出てくるだろうし、親子ならではの言い争いも起こって当然だけど、他人の父親を外側だけ見て侮辱するなんてありえないです。
どれだけ侮辱に値すると思っていても、その父親を尊敬している子供がいるなら、彼らに対する配慮は必要でしょう。
父親と宗教を一緒にするなと言われるかもしれないけど、根っこの部分は似ているし、むしろそういった人間的感情を無視するから諍いが起きるんじゃないですかね。
人間の本性や本能的な感情を無視して机上の空論のような理想を語っているだけでは、対立は深まるばかりではないかと思います。

フランスが権威と権力に対抗して、戦いの末に手に入れた自由を重宝する気持ちはわかるのです。戦った自分達を誇りに思うのもわかる。
でも一日本人として先ほどの親父の例をとってみるなら、「そんなに厳しかったなんて大変だねえ。親父さんを殺さなきゃやってけなかったなんてどんだけ? うちのお父さんはユルくてヨカッター」くらいのものなのです。
I君にしてみれば、「俺は親父と上手くいってんだよ、親父の言うこと聞いてるのが俺には合ってんだよ」ってところでしょうか。
厳しいお父さんに抑えつけられて、自由が欲しいーっ!!って爆発したC君とは、育ってきた環境も家庭状況も何もかも違うのです。
その「何もかも違う人達がこの世にはいる」ってことが、このC君、もといシャルリエブド側の人達はわかってないんじゃないかということが、モヤモヤ感として残るんですよねえ。

日本人にとってもフランスで勝ち取った自由はありがたく、大変お世話になっているものなので、あまり批判めいたことは言いたくないし、むしろ言えない雰囲気すらあるようですが、もうちょっとその傲慢なところをどうにかしてもらえないかなあと、この件では思います。

ていうか、なんでこんなに極端なんだろうと思いますね、キリスト教圏の方々は。
さんざん抑圧されて、とても息苦しかったから、血を流して戦って自由を手に入れた。そうなるや自由を極端に謳歌して、なんでもかんでも自由、ちょっと反論したら自由の侵害!って叫んで、そうしてるうちにフランス式自由に「ちょっとおかしくないかな?」と思う人達が抑圧され息苦しいと感じ始める。
次はそういう人達が自由を批判するための自由を得るために血を流すのか?
どうにかならないものかって感じです。

新聞っていまや権力ですからね。
もうちょっと発信の仕方には配慮をするべきだと思います。
特に一面にデカデカと絵を載せたら見ない自由を行使できない。
あれは一度視界に入ってしまったらお終いですからね。

高圧的な宗教に苦しみ、人をたくさん殺して自由を手に入れた歴史以外の歴史を持つ民族がいることを、もうちょっと理解してもらいたいものです。
そういう人達をバカにすることもやめてもらって、その上で表現の自由を謳うなら、いくらかは対立が和らぐのではないかと思います。
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by teri-kan | 2015-02-25 12:01 | 事件・出来事 | Comments(0)

「肉食の思想 ヨーロッパ精神の再発見」

鯖田豊之著、中公新書。

ちょっとした欧米人への疑問が、これ一冊でかなり解決されるのではないかと思われる名著。
最近の例でいえば、アメリカのエボラ隔離政策への批判ですね。感染拡大を防ぐための隔離が人権侵害に当たるという批判が起こった件。
日本人の感覚からすると「自宅待機くらいしてよ」ってとこですが、それすら許さないといった反発がなぜ起きるのか、そういった彼らの自由への渇望の理由が、これを読めばわかります。





感想です
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by teri-kan | 2014-11-27 14:48 | | Comments(0)

「ヴァロワ朝 フランス王朝史2」

佐藤賢一著、講談社現代新書。

「カペー朝」に続く、フランス王朝史第二弾。
幸運にめぐまれたフィリップ6世から始まるヴァロワ王家の、戦争に次ぐ戦争の歴史&中央集権国家へと突き進む歴史が、各王ごとに詳しく書かれています。

はっきり言ってとても面白いです。
さすが直木賞作家。
この調子でできることならフランス以外の王朝史も書いてもらいたい。

と思ったのだけど、どの国もフランスほど楽しくなさそうである。
偏見入ってるけど、ドイツは真面目くさそうだし、イギリスは陰険そうだし、スペインは陰湿そう。
なんだかんだでフランス史はドロドロしてるけど明るいんだよね。
ホントーに勝手なイメージなんだけど、なんていうんだろう、多分国土が豊かだからだろうな。
広いし温暖。なんといっても西欧の真ん中。
良い土地にあるんですよね。
その点イングランドは教皇庁から離れた僻地の島国、天気もじめじめ、ドイツは辺境&寒い、スペインは明るいけど、陽がきつい分影が濃過ぎる上に対異教徒最前線。
なんだかんだでフランスは恵まれてるんですよねえ。

そんな恵まれてるっぽいフランス。
そのせいもあってかどうか、とにかく戦争ばかりしています。
全方位で戦争です。それが仕事といわんばかりに。実際仕事なんだけど。
イヤな時代ですね。

そんな中でもジャン2世はのほほんとなごめる。昔話で聞くだけならこういう王様の話がいい。
逆に結構腹立つのがフランソワ1世。
ダ・ヴィンチのパトロンとして有名な王ですが、あんまり好きじゃないなあ。
息子のアンリ2世の可哀想な子供時代とか初めて知ったし、こういういきさつならディアーヌ・ド・ポワティエがあれだけ愛されたのは、美貌だけが理由じゃなかったんだなあと納得できる。
歴史を作るのは個性を持った人間だということ、よくわかりますね。
王の性格がそれぞれとてもイキイキと書かれていて、勉強としても読み物としても楽しい本です。

どのようにしてフランスの中央集権化が進んだのか、その過程が面白いです。
封建領主がいる中でどうやって各地の税金を王に集中させていくのか、その流れはわかりやすかった。
なるほど、こうやって社会は熟成していくんだなと。
バラバラだった各地域がまとまっていき、ナショナリズムも生まれていく雰囲気とか、こうして読んでいると、フランス社会の変遷は必然だったのだなあと思います。
この先絶対王政がやってくるのも、ここまで読めば必然としか思えない。
でも、じゃあフランス革命も歴史の必然だったのかとなると、どうなんだろう。
革命から恐怖政治と、大量の人間が死んでしまった時代が必然だったと考えるのは、ちょっと辛いものがある。
王政の廃止は……必然だったのかなあ。
革命以降政治体制がコロコロ変わることも。
パリコミューンなんてものも出てきますし、フランスの政治の革新さというか右往左往さというか、王政が続いてる国との違いとかを、ちょっと考えてしまいますね。

国民としてはこれはしんどいんじゃないかと思うし。
第三者としてはドラマチックで面白いけど、かなり疲れる歴史をフランスは歩んでいるような気がします。
ヴァロワ朝だけでもげっそり疲れてしまいそうな、そんなゴタゴタドロドロです。
面白いんだけどね。




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by teri-kan | 2014-11-06 11:13 | | Comments(0)

スコットランド独立運動

スコットランドというものに初めて触れたのは、多分アニメの「キャンディキャンディ」でした。
バグパイプにキルト、丘の上の王子様。
スコットランド文化だと知ったのは随分後のことだけど、出会いがそれだったので、以降スコットランドにはずっといい印象を持ってましたね。

「ツーリングExp」のディーンの出自がスコットランド貴族だったとか、ジェームズ・ボンドもスコットランド出身だったとか、優秀な人材の輩出国みたいなイメージも強くて、そういうのもあってなんとなく「いいところ」という印象がありました。

だからイングランドに主導権取られて同じ国やってるっていうのは、好きでやってるならいいけど、ショーン・コネリーとか昔からものすごく熱心に独立に向けて活動してたし、それならば独立させてあげればいいのにって、心情的にはそっちの方に傾いていました。

でも今回独立が決定してたら、今頃大変なことになってましたよねえ。




続き
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by teri-kan | 2014-09-26 11:53 | 事件・出来事 | Comments(0)

「聖書考古学 遺跡が語る史実」

長谷川修一著、中公新書。

「聖書に書いてあることってどこまでが事実なんだろう」という単純な興味から手にとった本です。
で、案外確定されてないことが多いんですね。エジプトやアッシリアなど周辺国がしっかりしていてそっちの記録が残っていればいいのですが、記録が乏しい時期もあったりして、特に時代が古ければ古いほど、当たり前だけど不確か極まりなかったりする。
政情の不安定さからあの地域は発掘調査もままならないし。

まあ、どう考えても最初の方は作り話としか思えないですけどね。
ただ書かれた時期の社会を反映させて先祖の物語を書いたという、その背景に説明がつけば、それは意味があります。それも立派な民族の歴史だし。
そういった説明は本書はとても丁寧で、そこら辺初心者にはありがたかったです。

古代のユダヤについて個人的に最も知りたいのは、ていうか誰でもそうだと思うんだけど、出エジプトなんですよね。
これがどこまで本当なのか、さすがに映画みたいに海が割れたと主張してる人はいないだろうけど、少なくとも大量のユダヤ人が一斉にエジプトを出た記録がエジプト側にあれば、あそこまで話を膨らませる基となった歴史的事実として納得できます。
でも、その辺まだはっきりしてないんですねえ。
本当に民族の記憶に強烈に残るような大がかりな脱出があったのか、たいしたことない事を大袈裟に脚色したのか、確実なことはまだ全然わかってないみたい。

昔読んだ本に書いてあったのですが、ユダヤだけでなくどの民族も民族固有の神を信じていて、その点ではユダヤが特別だったわけでは全然ないのに、なぜユダヤだけが強固な信仰心を持ち続けられたのか。
それは神の存在を信じるに足る普通では成し遂げられない何かが実際に彼らの身に起こったからで、出エジプトがそれにあたるのではないか。

この説明には当時大いに納得して、出エジプトは当時の人々が「奇跡だ」と思えるような形で実際に起きたのだとずっと思ってたんだけど、でも思い込みが先にくる思考の道筋はかなりよろしくないようで、本書はフラットに事実を見て判断することをこつこつと説明してくれます。

入門書って感じなんですよね。
古代のイスラエル云々に留まらず、考古学そのものに対する見方を教えてくれる本って感じ。他の歴史本を読む時の心構えにもなるし、発掘された事物を思い込みから判断することの危うさ、そうならないように自戒することの難しさを真摯に書いてくれています。

そういう意味で歴史を研究したいと思ってる人にはとてもオススメな本。高校生や大学生が読んだらいいかも。
個人的には読んだ後はユダヤの歴史は案外どうでもよくて、歴史の学び方の方に視点がいったくらいだし。

で、最も知りたい「ユダヤ人がどんな苦しい時でも自分達の神を捨てなかった理由」については、結局よくわからないままでした。
いや、本書でも説明はされてるんですけどね。選民意識があるからだって。
でもその選民意識がどこからくるのか、それがわからない。その理由になりえると思っていた出エジプトはなんだかはっきりしないものだったし。
ただ、それが実際にあったにしろそうでなかったにしろ、どれだけそれに意味を持たせられるかという、物語の創作性が大きくものを言っているのだとしたら、妄想をどれだけ膨らませられるか、それをどれだけ盲信できるか、結局そこに行き着くのかなあという気がしてくる。
ようするに思い込みの激しい民族ってことだけど。

でもそうなると、なぜ他の民族と比べてユダヤだけ際立って思い込みが激しいのかってことになって、となるとやはり奇跡的な何かがユダヤ民族にだけ起こったのだろうか、でもそれは一体何?という、最初のところに戻ってしまう。
選民意識は一度生まれてしまえば後は増幅するだけだと思うので(ユダヤ教から発生したキリスト教もその点では同じようなものでしょう)、その生まれたきっかけ、それが知りたいなあと思います。
歴史的事実がもっと明らかになればと思うけど、まだまだ長い道のりっぽいですね。




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by teri-kan | 2013-05-23 12:12 | | Comments(8)