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「ふしぎなキリスト教」

社会学者の橋爪大三郎と大澤真幸による、対談形式キリスト教解説本。
講談社現代新書。





微妙な宗教のお話とか感想
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by teri-kan | 2011-08-02 11:32 | | Comments(0)

「大聖堂」前半までの感想

現在NHK-BShiで絶賛(?)放映中のドラマ「ダークエイジ・ロマン 大聖堂」
とりあえず全8回放送のうちの4回までを観ました。

いやあ、ザ・暗黒の中世って感じで、ホント「ダークエイジ」。
毎回毎回アッパレなほどドロドロですねえ。

実は欲と陰謀の話は嫌いじゃない。それがあってこその人間ドラマだし。
あまりに見せ付けられてもウンザリするけど、金銭欲や権力欲こそ他の動物と人間の違いの最たるものだと思えば、「ほほーなるほどー」と、欲が暴力に直結するドラマもなんとか観ることができる。
「痛いぃ!」と言いたくなるような拷問シーンや残酷シーンがあったとしても。

しかし、その人間の欲を「神のご意思」とか言っちゃうのは勘弁してよって感じ。
だから嫌いなんだよキリスト教。……って言うか、このドラマはキリスト教のネガキャンドラマなのではなかろうかと思うほど、その辺容赦なく描かれてるのがすごい。

リドリー・スコットは、そういえば「キングダム・オブ・ヘブン」でもキリスト教に甘くなかったし、事実は事実としてニュートラルな目線で見ることのできる人なんですかね。
と見せかけて、実は「牛やカンガルーはいいけどイルカやクジラは知能が高いから殺してはダメ」という生き物の序列化思考がこびりついた人だったら残念極まりないですが。

まあとにかく「大聖堂」は人間の持つ欲を、より汚く見せるドラマとしてはなかなか素晴らしいのではないかと思います。
キリスト教のエグさがしっかり描かれているとはいえ、内輪の世界でアレコレやってる時代の分まだマシだし、一般庶民は観ていてもホッとできるものがあります。

第5回はまだビデオに録ったままですが、これから後半はどうなっていくんでしょうか。
ていうか、第4回なんて主人公のはずなのにトムが全然出てこなくて「え?」って感じ。
ジャックの父親が誰かっていうのもあるし(まさか王子のウィリアム?)、どっちかというとドラマ的にはこれからが本番。ドロドログチャグチャもいいけれど、そろそろ少しは救いというか、皆が喜んでるところを観たいものです。

こうなったら最後には是非「正義は勝つ!」のベタな終わり方でお願いしたい。
悪者はやっぱり悪者らしく身を滅ぼしてくれないとね。
これまでいかにも「おぬしも悪よのう」という描き方で来たのだから、最後まで悪者の使命を全うしてもらいたいものだと思います。
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by teri-kan | 2011-03-07 13:40 | 海外ドラマ | Comments(0)

「大聖堂」

先週の土曜日からBSで始まった海外ドラマ。
製作総指揮はリドリー・スコットだそうです。
リドリー・スコットはこの頃のイングランド作品が続いてますね。去年「ロビン・フッド」も公開されたばかりだし。(観てないけど。)

「大聖堂」の原作を読んでないのではっきり言えないのだけど、ヘンリー2世が登場するくらいまでの期間を描くのかな? いや、大聖堂を完成させるまでとなると結構年月がかかるか。
主人公のトムはカッコいいですね。魔女扱いされてしまうエレンも男前で良い。
悪人はホントーに悪人で、これから毎回「キーッ、腹立つうううう!」と思いながら見ないといけないようです。

イングランドのジメジメして陰気くさい雰囲気がしっかりとかもし出された、とてもいい映像だと思います。王朝の陰謀にピッタリ。
イングランド王家ってホントどの時代も血まみれですよねー。どんよりした天候も関係してるんじゃないかと思うくらい陰謀ドロドロ。
でもそのおかげで物語になりやすいとかあるのかもしれませんね。

NHKはこのドラマを結構宣伝してたように思うのですが、原作を読んだ事ある人、この時代に興味を持ってる人しか対象にしてなかったのですかねえ。もしくは王家の血縁関係をそこまで詳しく知らなくても主人公トムをメインに鑑賞すれば無問題と考えたのか。
政治背景の説明を少しでもしておいた方がわかりやすかったのではないかというか、児玉清が大絶賛してたので見てみた、といった程度の方々には、この第一回はわかりにくい場面も多かったと思います。登場人物の整理が必要だったのではないかな。

にしても、イングランドの民衆にとってこういう上の人達の争い事ってどうだったんでしょう。
イングランド人でない外国人の王様でも、王様は王様で良いのかどうなのか、日本人の感覚としてはよくわからないところがあります。
民衆は英語を話してるけど宮廷内はフランス語とか、そういうのって如何なものか。
最後にイングランド人がイングランド王だったのって千年以上前ですよね?
ヨーロッパ人の王の感覚って本当によくわかりません。

まあドラマの本番はこれからです。
状況は第一回で大体描かれたと思うので、物語としてはこれからが見せ場だと思われます。
楽しみですね。
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by teri-kan | 2011-02-12 03:25 | 海外ドラマ | Comments(0)

系図マニア

私はかなりの系図好きで、各国王家や名家の系図を自前でいくつか作っています。
縦に長いのより横に広がる系図が好きで、特に婚姻関係の繋がりを見るのが楽しい。昔は外国も日本も結婚は政治ですから、家同士の関係は即政治状況の説明なんですね。そういう系図を自分なりに作ると当時の社会や(ヨーロッパの場合だと)国際情勢が理解しやすくなってとても楽しいのです。

系図好きになったきっかけは源氏物語で、大量に出てくる登場人物を整理するために始めたのが最初なのですが、源氏の登場人物は「なんで皆こうやってきちんと線で繋がっていくんだ?」って感心するくらい何らかの血縁関係で結ばれていて、狭い社会の中で皆誰かと夫婦だったり兄妹だったり親子だったりするのです。これでもかってくらい徹底されて皆親戚なのですよ。
「まあ道長だって娘を四人も入内させたしなあ」とか思いつつ、そのうち源氏物語の世界だけでは物足りなくなって、とうとう実際の平安王朝の家系に手を出すことになるのですが、これがまあ物語なんか比較にならないほど複雑怪奇で、はまりこんだら抜けられない(苦笑)紙が足らない(笑)きりがない(笑)。
檀林皇后ってカッコいい名称だなあとか、桓武天皇のお母さんは渡来系の人なのかあとか、井上廃后って何よ、皇后が廃されるなんてことがあったの?とか、楽しく調べつつ、書いた本人しかわからないような入り組んだ系図が何枚も出来上がって、でも「うん、上手くまとめた」と悦に入っていたウン年前……。


地味に楽しんでたあの頃を、橋本治の「権力の日本人」は思い出させてくれます。
あれに載ってる複雑な系図はまさに私が作っていたのと同じもので、そして二作目の「院政の日本人」でとうとうその説明がきたのでした。著者がどのようにしてあの系図を作るに至ったのかという成り行きというかいきさつの説明が。

橋本治が天皇家の系図を書いていくにあたって、どんどん遡って継体天皇や応神天皇まで行き着いてしまったという話には、僭越ながらその気持ちがわかるような気になったものでした。誰が何をしたかは置いておいて「この人の父はこの人で母はこの人」ってことばかり調べてたというのもすごくよくわかる。

でも自分のような凡人と違って、彼は自分が作った系図から様々なことが読み取れるんですね。読んでる資料の量が違いますし、目的をもって系図を作ってるから当然なのでしょうが、にしてもこの辺の作業、本人すごく楽しかったんじゃなかろうかと想像します。

読んでてこれだけ楽しいのだから、書いてて(というより考えていて)さぞかし楽しかったでしょうねえ。




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by teri-kan | 2009-08-12 11:59 | | Comments(2)

「カペー朝 フランス王朝史1」

佐藤賢一著(講談社現代新書)。

タイトル通りフランス・カペー朝歴代の王について書かれた本。
王様一人一人について性格、成し遂げた事柄等が当時の状況と共にわかりやすく書かれていて、大変面白い歴史本です。

読んでてつくづく思ったのは、君主にとって何より肝心なのは長生きすること、しっかりと男系の子孫を残すこと、それに尽きるんだなあということです。
ハプスブルグ家の繁栄も結局はそれ故なのですが、そういった生命力の強さが人の上に立ち続ける家門の条件の最たるものだというのは非常に納得できますね。

とはいえカペー朝のように、こうまで見事に父から息子へと王位継承がなされているというのは、筆者によれば奇跡的なことなのだそうです。言われてみればその通りで、以前ヨーロッパの歴史の勉強をする時、人を中心に見ていった方が流れが理解しやすいからと自前で各王朝の系図を作ったことがあるのですが、確かにフランス王家はとても書きやすかったのですよ。
これがスペイン、イギリスだとそうはいきません。ドイツなんか最悪です。おかげでドイツの歴史は覚えにくい(苦笑)。対立王とか、どこの家のフリードリッヒさんかハインリヒさんか、頭の中で整理するのが大変なのです。
その点フランスはわかりやすく、勉強しやすい。ヨーロッパの歴史を知りたいと思う人は、とりあえずフランス史から入るのがやっぱりいいような気がします。


本作で一番面白いと思ったのは、後書きでフランス王国を個人商店にたとえたところ。
あれは妙にわかりやすくて笑ってしまいました。
テンプル騎士団撲滅の呪いのせいで直系男子が絶えたという噂も、いかにもな話でウケました。
ていうか、タンプル塔ってテンプル騎士団の本拠地だったんですね。「あ、そうかー、そういやタンプルかあ」って、今更ながら納得しました。



次はヴァロア朝です。戦争、陰謀、発狂、グチャグチャのドロドロ王朝。
カペー朝の王よりも既にたくさん本などに書かれている王達が出てくるので、より面白い作品を期待したいところです。




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by teri-kan | 2009-07-29 10:36 | | Comments(0)

「中世世界とは何か」

佐藤彰一著(岩波書店)。
ヨーロッパ中世初期について書かれている歴史書。発行は08年11月ですが、先月本屋で初めて見つけて購入。思ったよりも早く読み終わることができました。



面白かったー!

もー、こういう本を待っていたんですよ。ヨーロッパがヨーロッパであることの基本というか、どういう風に今のようになったのかその原点というか、それが知りたくてこの時期について書かれた本をいくつか読み続けてきたのだけど、ピンとくるものにはこれまで出会えなくて、なんとなーくモヤモヤしたものをもう何年もずっと抱えていたのですね。

でもこの本でいろいろなことを初めて知ることができました。
ゲルマン人の王の定義、貴族の成り立ち、それから修道院の成り立ち、帝政ローマ衰退からゲルマン国家形成までの混沌とした時代のあらましetc.。
ゲルマン人(というかフランク人)の歴史や思想がわかりやすく書かれていて、いやー、読んでて楽しかったですねー。


私は歴史についてはただの趣味で、専門に勉強したわけじゃないのだけど、これはそんな人間にも読みやすい本だと思います。
もちろんある程度の流れや人物名、地名はそこそこ知ってないとダメだけど、あの辺の時代に興味がある人なら絶対楽しめると思います。


あと数回は読み込んで、全部が全部は無理でもきちんと自分なりに理解できるようにしたいな。
今はまだ上っ面なぞってるだけだし、もうちょっと頑張りたいと思います。




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by teri-kan | 2009-07-08 10:31 | | Comments(0)

「天使と悪魔」

只今映画が公開中のダン・ブラウンの原作本。
映画を観にいくにあたって急遽原作を読みました。

本屋に置いてあったアンケート結果があざとくて、あれのせいでどうしても「ダ・ヴィンチ・コード」と比較して読まざるをえなかったのですが、一体あのアンケートは何だったんですかねえ。ああまでして「ダ・ヴィンチ・コード」を貶めないと「天使と悪魔」の映画を見に来てくれそうな人がいなかったんでしょうか。
「ダ・ヴィンチ・コード」の映画は確かにつまらなかったけど、あのアンケートはないわ。商売根性が見え透いていて不愉快の方が勝る。

で、結局本作の感想も比較した感想になってしまうのです。





ほんのりネタバレあり
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by teri-kan | 2009-05-23 23:24 | | Comments(0)

「ブルボンの封印」

藤本ひとみの「鉄化面」物語。
ルイ14世双子説は楽しいですね。どのようにでもストーリーを膨らませられます。

内容は主人公の女性の出自の謎と恋愛を軸に繰り広げられるフランス王朝絵巻……って感じだったかな。ぐいぐい読めるし、彼女の作品らしくいい男がたくさん出てくるので、歴史物好きな乙女にはオススメだと思います。(宝塚で上演したくらいだから雰囲気は想像できると思います。)

最後の辻褄合わせが上手いこと出来ていて、「おおっ、こういう風にまとめたか」と感心しました。これは仕方ないと思えるというか、少なくとも本人の苦しみは小さくてすむかなと。
とはいえ酷い話ではあります。鉄仮面が存在していたという前提での話なので、どうしても誰かを仮面の中に押し込めなきゃならないから仕方ないんですが。


当時これを読んだ後「鉄仮面って知ってる?」と後輩に尋ねたところ、「鉄仮面は知らないけど銀仮面なら知っている」という答えが返ってきました。
銀仮面など初耳だったので詳しく聞いてみると、ある小説の登場人物なのだがとにかく面白い、恋愛ものではないが銀仮面もいい顔だからおそらく気に入るはずだ、少しだけでも読んでみたらどうか、みたいなことを言われて、彼女の薦めるままにその「銀仮面が登場する本」というものを借りてみました。

それが田中芳樹の「アルスラーン戦記」。


確かに仮面ものといえば仮面ものですが、さすがに鉄化面とは違うし、かといって話は確かに面白いし、結局「アルスラーン」はその後自分でも購入して新刊が出る度買い続けているのですが、時々こうして「ブルボンの封印」を思い出しては、変な気分になるのです。

「銀英伝」や「創竜伝」など田中芳樹を読みまくって随分楽しませてもらったものですが、それも全て「鉄仮面」から銀仮面をイメージしてくれた彼女のおかげだったなあと、今でもおかしくもありがたい気持ちになります。




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by teri-kan | 2009-03-11 11:00 | | Comments(0)