「サイコ」(1960)
2009年 03月 26日
怖い映画ですねえー。本当に怖い。何から何まで怖い。
個人的にはモノクロで救われたところがあります。肌に飛び散る赤い血飛沫とか大の苦手なもんで。
でもモノクロだからこその怖さもあります。ベイツさん家の母屋は、ありゃーいかんですよ。見るからに「いかにも」な家じゃないですか。あの地下室なんて、それこそいかにもじゃないですか。
お母さんが振り向いた時、わたしゃ椅子から腰が浮くほど仰天したんですが、うちの母親に言わせると「サイコ」で何に一番驚いたかといって、主役のはずのジャネット・リーが映画の途中で死んでしまったことなんだそうです。主演のスター女優があっさり意味もなく殺されちゃったことにビックリしたそうなのですよ。
聞けば当時ジャネット・リーはとても有名で、そんな女優を、なんといいますか、端役のようにあっさりと殺してしまうなんて、それまでの映画ではちょっと考えられなかったそうなんですね。
そういった俳優の扱いもそうだし、犯人がああいう性癖の持ち主ということとか、とにかくこれは当時の常識を遥かに超えた作品だったのです。
現在もサイコ・サスペンス映画の最高傑作として名を残しているのは、その常識破りのおかげと言えるのだと思いますが、いやー、にしても今見てもやっぱり怖い。
でも最高に面白い。
ヒッチコックすごいわー。