「11人いる!」

萩尾望都の傑作SFマンガ。

1975年の作品ですが大変面白い。才能がある人が描いたものってこうも素晴らしいんだと思わせてくれる傑作。
短すぎず長すぎず、大変読み良い分量で、しかもペースは心地良く、無駄は一切ナシ。

昔のマンガってストーリーがサクサク進んでいいですよねえ。



この話は発想がものすごいというか、よくこんなの考えつくなあと感心するんですが、とりあえずあらすじはこんな感じ↓(ややこしいので今回はウィキより拝借)。

「宇宙大学の入学試験は実技、しかも漂流中と仮定し外部との接触を断たれた宇宙船で、乗員と設定された10人のチーム全員が53日間生き延びる、協調性を測る試験だった。
だが、宇宙船・白号の中に入ってみると10人だけのはずがなぜか11人いた。非常信号の発信ボタンを押せば外部と接触を取った事になり、生命の安全は確保される代わりにその時点で全員が連帯責任で不合格になるため、11人は猜疑心を抱きながら合格決定の53日目に向けて過ごし始める。」



現代とは全く違う異質な世界の構築、様々な人種の描き分け、その個性の豊かさとキャラクターの説得力、サスペンス風味の混じったストーリーに、事態が進むにつれ増していく緊迫感、納得のエンディング。
この一作で萩尾望都はマンガの天才なんだなあとつくづく思ってしまうわけですが、この作品には続編があって(タイトルは「続・11人いる!東の地平・西の永遠(とわ)」)、これがまたすごい複雑で壮大なストーリーなんですよ。
何が一番すごいって、あれだけの話を限りあるページ数でまとめきってしまうところがすごい。大風呂敷広げたはいいけどたたみ方が中途半端な作品が数ある中で、これはきちんとたたみきれてるんです。だから読後感に嫌なものが残らなくてスッキリと読みきれる。
この辺は大変好ましいと思います。

まあなんといっても古いマンガなんで、絵柄とか女性の描き方とか、いろいろ時代を感じてしまうところはあるけれど、決して読んで損はない。
かなりハラハラしますよ。楽しめること間違いナシです。
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by teri-kan | 2010-09-15 10:59 | 漫画 | Comments(0)
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