永遠に不滅です!

大河ドラマ「平清盛」はとうとう源平の戦いに突入。
賀茂川での対決は大量の矢が映画並みに降ってきて、「ちょっとこれは大げさすぎるんじゃ」と思わないでもなかったですが、圧倒的な戦力差はよくわかりました。

源氏側のまんまとしてやられた感、悲しいものがありましたね。
まあ、焦らし作戦にはまったり帝を奪われたり、空回りな雰囲気プンプンだったのですが、所詮義のない信頼一派、分裂も絵に描いたように無様でした。

二条帝派のお公家パートはギャグ丸出しだったなあ。
あれはあれで面白いけど、なんだか無性に摂関家がなつかしいぞ。
威厳が足りないというか、個人的に威厳渇望症ですよ。
白河院のような重石が欲しい。重々しさプリーズ!

だけどそんな重石がないからこそ乱が起こるわけで、この重石のなさゆえの世の定まらなさがなんか気持ち悪いというか、この時代はどうしようもないねって感じです。

当時生きてたら不安でしょうがなかっただろうなあ。
仏門に入って救いを求めたくなるのもわかるというか、まだまだ平治の乱は序の口だけど、「方丈記」の冒頭がなんか身に沁みますわ。

「行く川のながれは絶えずして、しかも本の水にあらず。よどみに浮ぶうたかたは、かつ消えかつ結びて久しくとゞまることなし。」

妙に悟るしかなくなっちゃいますよねえ。
お公家ギャグパートを見ながら「方丈記」に思いを馳せるのも変な感じですけどね。



宮廷工作は義朝より清盛の方が上手でした。
信頼があまりに浅かったのが敗因ですが、結局義朝は戦う才しかなかったって感じですかね。
でも信頼を罵倒し、鎧を押し付けるところは良かったです。
兜かぶってべそかいてる信頼の姿はいい感じでした。(史実は残酷ですけどね。)

帝救出作戦はちょっとモヤモヤが残る。
中を覗かれた時に「あれぇ」くらい言ってくれたらよかったのに。
なんのためにあの声の持ち主を二条帝役に起用したんだ。
せっかくの女声が無駄になってるじゃないか。

源氏の息子は3人とも良かったと思います。みんな頑張って戦ってました。
平家の息子も良かったです。
宗盛はまあ……あれはあれとして、重盛はさすが。今から「惜しい出来のいい嫡男」のオーラが漂っています。
息子達の一騎打ちはなかなかだったのではないでしょうか。特に長男同士の戦いは良かったです。
名乗りのあげ方もよいですね。変な言い方だけどバカには戦は出来ないな。

父親達の一騎打ちは、戦い自体はあれで良いと思うけど、終わらせ方があんなんでいいのだろーかって感じ。
本来なら義朝が負けそうなところで家臣の邪魔が入るのがお約束だと思うんだけど、清盛が完全に勝っちゃいましたからね。戦略で負けて、個人の武でも負けて、義朝のプライド木っ端微塵になっちゃって、それ以上追い詰めることが出来なかったってところがもしかしたら清盛の甘さで、これが頼朝助命の流れになっていくのだとしたら「源氏を滅ぼす!」と言ってたのはなんだったんだって感じだけど、まあ仕方ないのかな。なんだかんだでこの清盛は甘い人だし。

ただ、そろそろ厳しさが欲しいかなあ。
それは松山ケンイチの演技的にってこともあるんだけど、若年の清盛では許せたところが、そろそろ完全に合わなくなってきていて、特にしゃべり方はどうにかした方がいいと思うんだよね。
基本的に朴訥とした声で、洗練された感じが薄いんだ。言い方変だけど玉木義朝の方が都会的というか、清盛にはイマイチ都会っ子らしさがない。

もうちょっと声で演技できないものかなと思います。
これからは重々しさも必要になるし、なんとか頑張ってもらいたい。



「源氏は不滅」と言われて「巨人軍は永遠に不滅です」を思い出した私は古い人間なんでしょう。別にリアルタイムで聞いたわけじゃないけど、不滅と言われたらなんとなく長嶋さんが浮かぶ。
でも「方丈記」じゃないけれど、不滅なんてものはありゃしないんだよ義朝、と言ってやりたいかな。あれがあの場で振り絞った最後のプライドだったとしても。

まあ「不滅だ」という強い念があったからこそ後の大逆転につながったと言えるのかもしれないし、鎌倉将軍家は絶えても源氏の名はありがたがられるところまで地位が上がったし、口に出して言った甲斐はあったのかもしれない。
親兄弟を殺し、息子も家臣も多く死なせて、ある意味義朝は独りよがりだったけど、徹頭徹尾、源氏のプライドだけは揺るがなかったなあと、振り返って思います。
プライドのある男はいいですね。玉木義朝は見ていてとても清々しかったです。
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by teri-kan | 2012-07-10 10:43 | 大河ドラマ | Comments(0)
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