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海女と甘とアマの「あまちゃん」

(前回の「亡霊もどきの成仏」の続き)

そうそう。春子のマイクから電池が抜け出たシーン。
あれは若春子の仕業ですよね。
抜け出た電池はそのまま太巻に突き刺さってめり込むけど、あれはこの期に及んで再び春子に影武者やらせようとしてる太巻への若春子の鉄拳みたいなもんでしょうね。

でも太巻がこの策をとる気持ちはわかる。彼はどうしたって鈴鹿さんのプロデューサーだし、春子にしてもなんでまた影武者をやろうとしたかというと、今はもう鈴鹿さんの事務所の社長だから。
マネージャー、プロデューサー、社長、その他諸々スタッフ、プロである人達はお客様にクオリティの高いものを届けるのが仕事で、所属アイドル・所属女優のイメージを高めて守るのが仕事。
二十年前だろうが現在だろうが太巻のとる行動はこれしかなくて、どんなに心に呵責を感じようと彼はこうしかできない。
でも今回はそれを若春子と鈴鹿さんが見事に跳ね除けて奇跡を起こす。
ここはプロである大人の事情に屈しなかった、アイドルになりたかった若春子の純粋な夢や希望や、鈴鹿さんの「自分の歌で皆を元気にしたい」という心からの思いの勝利の場面で、そういった純粋な情熱は何にも勝ると言ってるんですね。

鈴鹿さんの早過ぎる前のりのなせる技ですよねえ。
18歳時点で止まったままの春子の部屋は大きかったよなー。
このドラマ、夢に挑戦すらできなかった子(ユイ)、夢に挑戦して破れた子(春子)、夢をかなえたけど中央を離れた子(アキ)の他にも、夢をかなえてそのまま第一線で二十年以上も活躍し続けた子(鈴鹿さん)がいて、プロ魂を持ってる鈴鹿さんのピュアな原点の部分って一体どんなものなのかな?っていうのもあったと思うんだけど、そこを見事に描いたなあって感じですね。

太巻が海女カフェを見て「アマの仕事だ、愛がある」と言ってたのがわかりやすいのですが、プロほどスレてなくて、かといって素人のようなやっつけ仕事じゃない、愛と情熱にあふれたアマの心意気を彼はベタ誉めしたんですね。かつて自分がしたいと思った仕事だったって。
で、アイドルになりたいと叫んでた女の子達の情熱もそこにある。
水口さんが出来上がった女優のマネージャーはつまらない、アイドルの原石の発掘と売り込みが楽しいって言ってたのがまさにそうで、そこに情熱の塊を見ちゃったんでしょうね。彼はそんな形も何もまだわからない磨ききられてない情熱を愛する人で、彼の原点のお座敷列車は、確かに愛と情熱の塊だった。

「あまちゃん」のタイトルってホントよく出来てると感心するんですが、「海女」でコツコツ働いて生活することの尊さを表わし、「甘」で若い子の未熟と成長を表現し、「アマ」で夢と情熱を語る。
よく考えたらこの三つって「生きる」ことそのものなんですよね。
しかもそれをドキュメンタリーっぽくとか悲劇っぽく語らず、笑いの中で表現して、いろいろあるけど生きるって楽しいよねという賛歌にしてる。
震災の後にこういうドラマが出てきたのは良かったなと思います。

まだ最終回じゃないけど、こうまで綺麗にまとめてあるのを見ると、「あまちゃん2」は難しいような気がしてしょうがない。
やってくれたらうれしいけど、なくてもいいという気になります。
期待の声は高いけど、どうなることやら。
スピンオフなら可能かなと思いますが。

で、実は今日の放送分はまだ観てないんだけど、鈴鹿さん、「潮騒のメモリー」は良かったけど他の歌は大丈夫だったんだろうか。
大丈夫じゃない予想をしてるので、今夜の放送が楽しみ。
by teri-kan | 2013-09-27 00:03 | 朝ドラ | Comments(0)
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