ツィメルマンのピアノリサイタル
2014年 01月 10日
曲目はベートーヴェンの後期ピアノソナタ3作品。
30番、31番、そして32番です。
場所は三原市芸術文化センター。
正直なんでこんな田舎にツィメルマンのような大物が?と思いましたが、このレベルの演奏家がこんな近くに来ることは二度とないだろうということで、素直に喜び、はりきって出かけました。
で、感想。
ツィメルマンはやはり素晴らしかった……。
30番は綺麗でしたね。
期待通りというか、期待がそもそも高いので、その通りだったので満足。
で、31番が素晴らしかった。
ツィメルマンの31番の評判の良さは知ってたんですが、3楽章のフーガに入るところは本当に素晴らしくて、まるで教会の中にいるかのようでした。
ステンドグラスにぼうっと光が差してくるような、そこからふわっと空気が生まれてくるような、そんな厳かな音。
もともとベートーヴェンの31番は大好きなのですが、ツィメルマンのは良かったー。
32番も良かったですね。
2楽章のトリルは天の音でした。
途中のジャズっぽいところがかなり速くて驚きました。
音も速かったけど手が、手が……すごかったー。
前の方の席だったので右手がよく見えたんだけど、是非真上からも見てみたいと思いました。
基本的には大満足のリサイタルでしたが、咳をする人が多かったのは残念でした。
当初の予定通り12月初旬に行われていたら風邪っぴきの人は少なかっただろうになあと思いましたが、ツィメルマンの腰の方が大事ですからね、仕方ありません。
無事に行われたことが何よりです。
三原のような田舎に来てくれてありがとうです。
できればいつかまた来てもらいたいけど、そんな幸運そうもないでしょう。
ていうか、やっぱり謎です。
なんでこんな田舎に来てくれたんだろうか。
謎すぎです。