ドラマ「精霊の守り人」 始まりました

記念すべき第一回目、なかなかよく出来ていたのではないでしょうか。
上手くまとまっていたし、初回で出すべき情報はわかりやすく出ていたように思います。

出すべき情報とは、新ヨゴ皇国の成り立ちとか帝の在り方、人々の暮らしぶり、といったものに加えて、登場人物の紹介ですね。
王宮内の力関係やキャラのわかりやすい提示、バルサの過去も並行して描き、チャグムと対比させる。
映像ならではの作り方がなされていて、「上手くまとめるものだなあ」と感心しました。
「天と地の守り人」までを考えた上での第一回目になっていましたね。

世界観の表現は文句なしです。
帝の御座所は白が強くて、最初はちょっと違うなと思いましたが、勝手にイメージしていた天皇の御座所っぽいモチーフと案外外れてはいないのかなと。
極端な白は神聖性の象徴なのでしょうね。
原作だと帝は姿を現さないだけで聖性の表現にもなりますが、映像ではそうもいかないから、あのやたら白い部屋はドラマとしてはありなんだろうと思います。

都の雑多な雰囲気は良かったですね。
特にトーヤとサヤの暮らしてる橋の下と橋の造形はイメージ通りで嬉しくなりました。
あ、橋といえば最初のチャグムが落ちた橋、あれはイメージをはるかに超えるスケールでビビった(笑)。
あんなところから落ちて無事なわけないじゃん、ってくらいとんでもない橋。
もっと穏やかな橋を想像していた自分はイメージ貧困なのかもしれません(苦笑)。

衣装、ラルンガ退治が元になった祭の踊り、料理、下町の雰囲気等々、アジアのごった煮のような習俗がとても良いです。
原作を読んだ時、私が最初にイメージしたのはインド辺りで、読み進むうちインドからちょっと東に寄りましたが、まあそんな単純なものでないのは御存じの通り。
大きな山脈がドーンと北にそびえてるんで、どうしても実際のヒマラヤ以南を思い浮かべがちになりますが、既存の世界地図から自由にならないと話のつじつまは合いません。
そこの苦労は原作を読んでる時、正直ありました。

でも稲作が盛んというのは大きいですよね。
あと温暖そうなことと、水が豊かなこと。
なのでドラマ化にあたって新ヨゴ皇国を東と南のアジアの混ざり合った習俗で表現するのは自然かな。
その辺製作側とこちらとの齟齬はほとんどなく、これは原作のおかげなのでしょうね。
作者の上橋菜穂子は下々の暮らしぶりをしっかり描くので、そういった面でのイメージの共有は皆きちんとできてるような。
まあ、それをどこまで表現できるかが肝ですが、さすがそこは90年記念、労を惜しまず作ってくれてると感じます。
初回を見る限り次も楽しめそうだし、3年間期待できそう。
登場人物がこれからどんな成長を遂げるのか。
ホント楽しみです。

ドラマの帝は原作以上にこういうキャラなんで、帝の行く末をどう表現するのか、演出と藤原竜也の演技には期待したいです。
帝は新ヨゴ皇国そのものですからね。
しかも神。
神の傲慢さと悲哀をどう見せてくれるか、透明感のある存在感に期待。
難しい役だと思うけど、頑張ってほしいです。

綾瀬はるかと小林颯くんは、もうただただ頑張れと。
原作のバルサとチャグムに対して感じていたのと同じ気分で、ただただ頑張れ。
生きて生きて、最後までバルサとチャグムを生き切ってほしいです。




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by teri-kan | 2016-03-22 15:16 | ドラマ | Comments(4)
Commented by 柳 多久 at 2016-03-26 06:38 x
こんにちは!
SWANの記事でコメントさせていただいた者です^^
あれからもひそかに(?)ちょくちょく遊びに来させていただいては、teri-kanさまの書かれる様々の記事を楽しく拝読しております!

精霊の守り人、私も原作が大好きで、ドラマが始まるのをドキドキしながら待っていました!
原作、そしてアニメが素晴らしいだけに、ドラマはどうなるんだろうと不安も大きく、あまり冷静に見れませんでした。
帝の水晶玉とか、なんだよあれ~と恥ずかしくなってしまったのですが、teri-kanさまの冷静な感想を読んで反省しました。
中々、まっさらな気持ちで見る、はじめてこの物語に触れる人がどう見るのか、を考えて見る、というのができないなあと。
バルサの野生っぷりが増しているのも気になったのですが、原作とは違いいきなり拷問にあっているし、バルサがああいう態度に出るのも無理ないよな、とかいまは思います。
なにはともあれ続きも楽しみですね^^
teri-kanさまの感想も楽しみにしています!

そして実はお願いがあるのですが、実は私もブログをやっておりまして、ぜひteri-kanさまのこちらのブログを、リンクさせていただけたらな、と。
突然ごめんなさい><
お返事いただけたら嬉しいです!
Commented by teri-kan at 2016-03-28 13:18
柳 多久様
こんにちは。
土日は書くのが難しくて、返事が遅くなってしまいました。すみません。

「精霊の守り人」のドラマは、もしかしたらアニメをご覧になった方こそハードルが高いのかなと想像しています。
特に原作未読、アニメのみの方。
残念ながら私は観てないのですが、アニメ版は評価が高いですし、それを基準にされるとちょっと辛いものがあるかもしれませんね。

でも私も水晶玉の登場は吉と出るか凶と出るか、怪しいなと思っています。
あれがどういう力を持っているのかわかりませんが(まだ第2回目の放送は見ていません)確かに微妙なんですよね。
王権の象徴としての帝の拠り所だとしても、じゃあ由来はなんなんだ?という疑問が出てきて、やっぱり微妙だと思います。

野生児のようなバルサは、まだ完成されてないバルサと考えたらいいのでしょうね。
これから3年後への成長のためのバルサ。
そして完成されてないからこそ拷問も必要だったと。
原作のバルサは最初から人間の心理にも権力者の論理にも詳しく、その上で自分の取るべき道の取捨選択をしていましたが、ドラマの今のバルサにそこまで求めるのは無理なのかもしれませんね。
原作のバルサはあらゆる決断に全幅の信頼を置けましたが、ドラマ版はちょっとその辺違ってそうな感じがします。

リンクの件はOKです。
どうもありがとうございます。
ブログ、ちょっとだけですが見させていただきました。
読書量が膨大ですごかったです。
私は読むのが遅いので羨ましい……。

こちらもリンクさせていただきます。
近々また伺わせて下さいね。
Commented by 柳 多久 at 2016-03-29 18:51 x
teri-kanさま、お返事ありがとうございました!

精霊の守り人、確かにアニメの広大な風景などを見てしまうと、ドラマの映像が若干物足りなく感じてしまいました><
野生児のようなバルサは、まだ完成されていないバルサ、という言葉になるほどー!! と目から鱗でした!
これから成長していくバルサ、それもまた楽しみです!

リンクの件、了承いただいてとても嬉しいです! ありがとうございます!
読書量はほとんどが漫画です!><
読むのが漫画は早いのかな、とは思うのですが、それは面白いー面白いーと何も考えずにばーっと読んでしまうからだと思います……(汗)
なのでteri-kanさまのSWANの考察のような丁寧な批評に、ちゃんと考えて読めばこんなにも楽しめるんだー! ととても感動しました!
これからも、色々な記事を楽しみにしております^^
(あさが来た、私も見ているのでteri-kanさまの記事を楽しく読ませていただきました!)
ではでは!
Commented by teri-kan at 2016-03-30 14:08
こんにちは。

成長していくバルサは、確か上橋さん本人が仰っていたと思います。
帝のキャスティングが若いのもそういった理由からだと、誰かがどこかで言ってたような。
ちょっと記憶が曖昧ですが。

「SWAN」の考察は自分でも予想外で、昔はそんなに考えて読んでませんでした。
モスクワ編はなぜだか考えてしまって、なんでしょうねえ、みんな思わせぶりだからでしょうか。
モスクワ編はちょっと自分の中でも特殊ですね。
あれほどあれこれ考えたのは、多分他にないと思います。
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