変態極悪人のスパイ大作戦!の「マスケティアーズ」

最終回第20話の感想第三弾!

スペインのバルガスさんの仕込みで出来上がった極悪人ロシュフォール。
枢機卿のいなくなったフランスが跳ね除けるのは大変だった。
ウキャキャキャ言ってるだけの王は全くの役立たずだった。
それどころか、いろいろとあかんかった。
これを機に成長してもらいたいけど、王には高くついた事件になったなー。







最後、死んでしまってさえ王妃に慈悲をかけられなかったロシュフォール。
壮絶な死に様でした。
すぐにリセットできたのは瞼を閉じさせようとしたアラミスくらい。
自分を殺そうとした人間にさえこういった場面で平等なところは、彼の人間性を表していていいなと思う。

でも王妃は違ってて、強姦されかけて、殺されかけて、徹底的に侮辱されて、スペイン時代の思い出も汚されて、王族としても王妃としても女性としても母親としても、とうてい許せるわけないロシュフォールの所業だったのでした。
でも一番嫌悪してたのは、もしかしたら「愛とは苦しみだ」の講釈たれてたとこかもしれない。
アラミスを車裂きの刑にすることをネチネチ話して、苦しさに息が喘ぐ王妃に「それこそが愛」みたいなことを言ってたのが。

……これね、自分よくわかってないんですけど、もしかしてロシュフォール自身の拷問経験が入っていますか?
男の肉体的な痛みよりも、それによって苦しむ女の痛みの方がより大きいと言ってるんだけど、これをこの男が口にすると、なんだかいかがわしすぎるんですが。

拷問に苦しんでる時、それを王妃はどこかで思って苦しんでたはずだというか。
自分が苦しんでることを王妃が苦しんでいるのが愛なのだというか。
よくわからんのだけど、ようするに、こいつは長の拷問生活をその思考で耐えてきたってことなのか?
苦しんでる自分以上に王妃は苦しんでる!
王妃は自分の痛み以上の苦しみを感じているのだから、自分も耐えてその愛に応える!
苦しむほどその愛は更に深まる!
……ってな感じで。

そして今現在の心境としては、
「車裂きにされるアラミス見てたらツライでしょ?それが愛だよ。ボクもそれと一緒。
苦しむアラミス見てたら一思いに殺してやってくれって言うのでしょ?それわかるよ。愛だよ愛。ボクも苦しんでるあなたを殺したい」
……ってことでよいのか?

いやー、だめだ。自信ない。
何度も見返せばそのうち理解できるようになるだろうか。
ロシュフォールは奥が深すぎる(笑)。

もうこの人ほんまもんの変態だからさ、王妃を殺した後とか想像したら恐ろしすぎて、「他に誰か人はいないのか!」って感じでしたよね。
で、他に人がいないのにただ殺すだけのつもりなのかなあとか考えたりして、案外失神させるに留めて死んだことにしてどこか塔に閉じ込めるとか、そういうこともしかねないよなあとか思ったりして、いやあ、考えれば考えるほど気持ち悪くて、多分その気持ち悪さの波動を思いっきり浴びてる王妃はホントにおぞましくておぞましくてしょうがなくて、もうね、死んだからって慈悲をかける余裕なんてないですよ、はい。
最大級の侮蔑の言葉であの世へ送り出しても、こりゃしょうがないですね。



バルガスはロシュフォールの王妃への執心を知って、はーなるほどって感じだったから、こういう展開は全く予想してなかったんだなあ。
ロシュフォールが積極的にスペインへ魂を売ったパターンなら、王妃と自分は悪い仲じゃないと言ってただろうと思ったけど、どうやらそうじゃないらしくて、ほとんどバルガス主導で行われた陰謀だったよう。
ロシュフォールはホントに駒だったんだなあ。
それはちょっとお気の毒。
「スペインのためにやったんじゃない」っていうのがプライドだったか。
敵国の走狗になった身で唯一自分を保てたのが「王妃への愛のため」という思いだけだったというのは、うーん、まあ、同情すべきところではある。
ただ手法が手法だったんでね、しょうがない、地獄に落ちて下さいって感じですね。

いやー、バルガスはホクホクですね。
そりゃ感謝するでしょうよ。
銃士隊と親衛隊が戦ってるのを階段で見てるバルガスの顔が興味深そうでさ、フランス人同士でやり合ってるのを高みの見物ーって感じで、こっちは正直「キイイーー」でしたよ。
どうするんでしょうね、フランスとしてはバルガスの処遇を。
これからとことんフランスのために役立ってもらわないといけませんし、スペインとは完全に戦争状態に入りましたから、是非とも最大限の有効利用をしてもらいたいものです。



バルガス捕獲については銃士隊の大手柄なので、ロシュフォールの陰謀阻止と合わせて銃士の給料大幅アップを望みたいな。
隊長の陸軍卿出世は当然。
王は憑き物が落ちたようで、ようやっとまともになれたようで良かったです。

でも王太子のことはどうかな。
王は信じたいことを信じることにしたのかな。
あの王のことだから全てロシュフォールの嘘だったのだな、ヨシ!となるかもしれないけど、でも査問の場でアラミスが否定しなかったこと、マルグリットがもっともらしい証言をしたことは、さすがにあの王といえど頭から離れてないでしょう。
あの場で証言した三人のうち、アラミスの言葉が本当だったことは証明されました。
あとの証言をどう皆が受け止めるか、公式上は全て陰謀で片づけたとしても、トゲとなって残ってしまうのはどうしようもないです。

だから、あの場で王が「私にそっくり」どころか「鏡見てるみたい」とまで言ったのは、実は結構すごい。
王は王としての仕事を完璧にこなしました。
疑わしく思ってるかもしれないし、そうではないかもしれない。
みんな疑心暗鬼だけど、でも王がそういうことにしたんだからそれでいい。
これ以上のゴタゴタは誰にとっても御免なんです。
王太子は王太子としてしっかり育てていきましょうということで決まり。
アラミスの子は事件を経て、どこか疑われつつも、しかしそれ故にその地位を盤石にしました。

ロシュフォールの事件のおかげというにはあまりに失ったものは大きいけど、王妃と王太子にとってはかえって楽になった部分もあるのです。
今後「王の子にしては怪しいな」と思われることがあっても、皆タブー扱いしてそれを表沙汰にすることはないでしょう。
王が認めてるのだからそれでいい。
今後はそういった形で宮廷は進むのだと思います。



にしても、アラミスとロシュフォールの戦いは良かったですねえ。
一人の女をめぐる戦い。恋愛活劇の基本中の基本です。
でも、
「俺の女だ」
いや、それ違う。
王の女ですよ、ロシュフォール。
この人最後の最後まで王への敬意がなかったな。

でも「その本質」はわかってて、所有を主張する相手は実は正しい。
それを認めざるを得なかった時の苦しみは壮絶だったと思うけど。
王妃もアラミスも、ロシュフォールに対して自分の想いを表すことも愛する人の命乞いも全くしないままで、表情見たら感情アリアリでも言葉に乗せることは一度もなかった。
それがロシュフォールには腹立たしかったに違いなくて、でも負けを認めることは最後までできなかったですね。

あ、そういえば最後なかなか死ななかったのって、拷問で耐性が出来てるからかなあと思ったんだけど、どうでしょう。
肉体的痛みには全然へこたれない体になってるというか。
さすがに内臓に致命傷を負えば命は消えるけど、痛みにはもうね、それこそ心の痛みに比べれば肉体の痛みなんて彼にはなんてことなかったんだと思います。

んー、さすがにちょっと可哀相かな。



というわけで、続く。




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by teri-kan | 2016-09-14 10:44 | 海外ドラマ | Comments(9)
Commented by fansy2 at 2016-09-14 13:43
>苦しむほどその愛は更に深まる!
最後まで「俺の女だ!」とかいっていた人なので、なんともこの人をどう解釈するべきか苦しむところですが(爆)
アラミスを苦しませること=王妃が苦しむということ自体はロシュフォールわかってはいたんでしょうね。
愛とは離れていても”一心同体”とか思ってそうな人だから(爆爆)
自分が苦しんでいるときは相手も苦しんでいる…
だから、その拷問に苦しいという観念を捨てて受け入れることで少しでも身体の痛みがなくなれば、それは愛する人の痛みもなくなる…
ってなことは、自分が拷問されたときに極めた愛情表現?ではあったんでしょうかね~…
擁護するつもりはないですけど、もともとは純粋に王妃に対して慕う気持ち自体は清らかだったとは思ってあげたいですね(笑)
けど、拷問されなんとかその痛みから逃れるために、頭に浮かんだのがまだ愛らしい少女時代の王妃…。。
それからものすごい勢いで彼の愛情は変質していったとしかいいようが…

私、ロシュフォールは自分の口からは王妃と相思相愛♪ってことはいわない人だと思っていました。
本当王妃に対する愛情はキモいの一言に尽きるんですけど、何せ相思相愛って思っているからこそ、
今回のアラミスみたいなことに自分自身もなりえる可能性がある!とかそういうこと考えてそうな人だから(爆爆)
だから、言わなくても互いに愛があるみたいな勘違いに突っ走れたともいえるというか(笑)
でも、それを受け取らなくてはならない王妃の身としては…
本当同情しちゃいますね。。
「孤独だ」とかいわれても、自分で自分の世界を広げ、挙句の果てにはその世界に引きずり込もうとしわけで、そんな男に女がかける言葉なんて…。。
Commented by あんどれあ at 2016-09-14 22:19 x
王太子の存在は、王妃だけじゃなくて王も救ってたんだと思うんですよね。第9話でリシュリューが王妃を消して子供の産めそうな嫁を、と思うほど世継ぎがいないのは国家の危機だったのではないかと。
王も自分の子だって信じてすべて丸く収まってたのに、どうするんだろーと思ってたので、最後の王の一言には救われました。国家の安定とか、自分の立場にまで考えが及んだのではなく、これで皆収まりがいい、って本能的なものだと思いますが。

ロシュフォールも、摂政狙ってたんだったら由緒正しい王太子がいた方がいいと思うんですけどねえ。アラミスとの子、っていうだけでキーっとなっちゃったんでしょうね。リシュリューに捨てられる訳だ。

ところで、アラミスが修道院に行くんだったら、枢機卿まで出世してマザランになれるかも?と一瞬思ってしまいました(笑)。彼は、権力欲が無いし、枢機卿になるまで何十年もかかりそうなんで、まずあり得なさそうな話ですが。
Commented by teri-kan at 2016-09-14 22:54
fansy2様。
こちらでもありがとうござます!

>なんともこの人をどう解釈するべきか苦しむところですが(爆)

そうなんです。
頑張って理解しようとしてるんですが、さすが変態、難しいんですよね。
ふと「なんでこんなヤツのことを一生懸命考えてるんだろう」と思ったりして、なんとも言えない気分になったりします。

>もともとは純粋に王妃に対して慕う気持ち自体は清らかだった

それはそうだっただろうと思います。
王妃自身もスペイン時代のヤツには良い思い出しかないようだし、真っ当な心と態度で少女時代の王妃に接していたのだと思います。
だから拷問したスペインが悪いとしか言いようがないような。
王妃も恨むなら祖国を恨むしかないような……。

>今回のアラミスみたいなことに自分自身もなりえる可能性がある!とかそういうこと考えてそうな人だから(爆爆)

絶対考えてましたよね!
もうずーっと考えてたと思います。
アラミスのことを知った時、悔しかっただろうと思いますよ。
自分に成り代わった卑怯者(笑)くらい思ったかもしれません。

やっぱりこの人は難しいです。
彼の孤独の世界に引きずり込まれるのはごめんだなあ。
その世界に身を置いてたマルグリットと王は悲惨でしたもんね。
王が言ってたように悪い夢のような世界なんだと思います。
Commented by teri-kan at 2016-09-14 23:27
あんどれあ様、こんにちは。
コメントどうもありがとうございます。

とにかく世継ぎがいるという事が大事で、確かにそれで丸く収まってたんですよね。
国家安泰を願ったリシュリューが恐れてたのは、今回ロシュフォールが起こしたような事件が起きることだったと思うので、ロシュフォールの罪は本当に大きいです。
リシュリュー、多分あの世で大激怒してるはず。

王の一言が本能的なものだというのは、私もそうだろうと思います。
もともとあまり深く考えることのしない王だけど、悪夢から冷めたばかりでそもそも深く考えることができなかっただろうし、深く考えること自体全身で拒否したんじゃないかなと思います。
空気を読んだだけって感じですかねえ。
でもそれでも良い判断で、王の態度として正しかったと思います。

>アラミスが修道院に行くんだったら、枢機卿まで出世してマザランに

枢機卿って権力欲の権化のイメージがあるので、アラミスには絶対無理だと(笑)。
そんな野心があるなら親の薦めのままにさっさと神の道に進んでいたでしょうね。
でも今後彼がどうなるのかはとても気になります。
Commented by 221B at 2016-09-15 10:11 x
とりあえず「一旦終了」となったマスケ、なんとなく全体的にさくさくきれいにたたまれちゃって、「…(なにを云っていいのやら)」な感じがしています。

ロシュの蜥蜴ファッション、「ご慧眼!」。そうか、そうですね。「鱗」を意識させるレザーのアップも多用されてました。リザード・ロシュ、なんでああいう捻じれ方になったのか、興味あります。

スペイン時代が伏せられたままなので、どうにでも解釈できるんですが、なんだろう、アレ。
この時代、まだ革命前ですから、フランス人の鉄の愛国心もまだ発芽してませんよね。やっぱ宗教的な縛りのせいなのかしら。狂信者によく見られるパターンというか、まあ偏執狂ですよね。
ご指摘のとおり、もちろん彼の拷問体験が王妃に投影されてたと思います。しかし彼には「痛みこそ愛、苦しみこそ愛」て、ベーシックに書き込まれた誤認識があるような。幼児体験的なトラウマかしら、あの超人的な歪み。

中世…というより現代でもいると思うけど、熱心な宗教者には「キリストと同じ痛みを受けることが愛」みたいな信念があって、よくじぶんをバラ鞭で打って血みどろになるみたいなの、ありますよね。ああいうのを彷彿します、ロシュの愛。

…愛じゃないけどね、それは。でもあなたには「その痛みがないと愛に感じられない」誤配線があるのね?っていう感じ。「Pain(痛み)」より「Agony(葛藤による苦痛)」が欲しい、そのギリギリが快感だ、「血が流れてこそ、愛の価値と聖性が高まる」のね、みたいな。…痛いわー、その痛いのがすきなのねー、うーん、困ったわね~(笑。

Commented by 221B at 2016-09-15 10:13 x
(続きです)
「王妃は絶対手に入らないから」ああまで妄執した、ともいえる気がします。ロシュが欲しいのはAgonyの恍惚感で、そうであれば「王妃の人格をじぶんの都合がいいように解釈する」こともフツ―にできる。てことは、ロシュは「じぶんを愛したいのに素直に愛せないひと」って奴かしら、「苦痛を与えてそれに耐えるじぶんなら愛する価値がある」的な???

…王妃はスペイン時代ちょっとはロシュを好きだったんじゃないですかね。「無邪気な王女さまの素直な好意」に毛が生えた程度だったかもしれないけど。若いロシュがそれを「至高の愛の華」と思い込むようなきっかけはあった気がする。なにせロシュは「馬鹿じゃない」ですからね、意志もものすごく強いし忍耐力もある。
王妃はいまはもちろん「立場優先」だから認めるはずもないけど。「ざ・公人」ですから。そこをバッサリ「そんなこと一度もありません」て云い切れるところが「王妃となるべく教育を受けて育った」王家の血で。

……ロシュってちょっと「アラミスの、なり得た影」的な存在だったように思いました。
Commented by teri-kan at 2016-09-15 15:20
221B様、こんにちは。

>宗教的な縛りのせいなのかしら。狂信者によく見られるパターンというか、まあ偏執狂

この視点からロシュフォールを見ることはなかったので新鮮な気持ちになりました。
「自分をバラ鞭で打って血みどろ」って、私あれダメなんですよね……(苦笑)。
理屈としてはアリなんでしょうけど、度し難い。本能的に避けたくなります。
でもそういうたとえを出されると、ロシュフォールの変態さがなんだか高尚なものに思えてきました(笑)。
少なくとも本人は高尚なつもりでしたしね。
獄中のロシュフォールにとって王妃は神でもあっただろうし。

ただ、勝手に神にされた王妃にとっては迷惑極まりない。
神でもあり「俺の女」(笑)でもあり、おぞましいとしか言えないです。

>王妃はスペイン時代ちょっとはロシュを好きだったんじゃないですかね

女子中学生が塾の講師に憧れる程度には、ですね。
でもそれを「血を流して愛を高めよう!」まで持っていかれると、もうどうしていいのやら~。

>「アラミスの、なり得た影」的な存在

これは深く考察する価値のあるご指摘に思えます。面白そう。
結局王妃がどちらを愛したか、それが全てのように思えるし、王妃自身のことを知るべき話なのかもしれませんね。
Commented by ララ at 2018-06-20 01:44 x


お邪魔いたします。

今週土曜日に変態登場ですね(再放送)!

こちらで改めて復習させて頂いておりますが。

>「アラミスの、なり得た影」的な存在

これって、日本的に言うと 「荒御魂」なんでしょうかね。

フランスが舞台のドラマに荒御魂って表現もナンですけど、つくづく深いドラマですね。
Commented by teri-kan at 2018-06-20 16:48
ララ様、こんにちは。

間をおかずシーズン2が始まるので良かったですね。
次からはじっくり変態を堪能しましょう(笑)。

>「荒御魂」

確かに対照的な描かれ方をしてるかもしれませんね、アラミスとロシュフォール。
神や信仰、愛の捉え方など正反対です。
アラミスは実践的で現実のぬくもりとか優しさが大事で、ロシュフォールは際立って観念的って感じ?
そのつもりはなかったのにうっかり王妃を手に入れちゃったアラミスは、王妃への愛が生身の王妃からスタートしてるから、そりゃロシュフォールとは真逆ですよねえ。

アラミスがロシュフォールの思いをどこまで理解していたのかわからないけど、ロシュフォールの王妃への愛が憎しみに変わった過程を知ったなら、自分の身を振り返ってかなり複雑な思いになること間違いなしでしょうね。
実はポルトスがロシュフォールの愛の純粋な部分を知っちゃってるので、アラミスはそれを聞いてたらいいなと、秘かに思います。
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