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隊長と息子達

「マスケティアーズ」の感想で、さんざん「隊長はお父さん」と書いてきたので、隊長にとっての息子達についても。
まとめみたいな感じです。






ポルトスについては、前回の感想と合わせて、S3E9の感想で足ります。
自分の教えをきっちり受け継いだ出来のいい部下ですね。
かつての友人の息子で、きっと心のどこかにいつも留めている息子同然の青年。

アトスについては、「アトスと伯爵」で書いた通り。
銃士隊に迎え入れた時に既にいい大人だったアトスを、隊長はきちんとリスペクトしていました。
酒浸りだったけど剣の腕は立つし、何より統率力がある。
後を託すのに十分で、ポルトスと共に最も信頼できる部下の一人でした。

ダルタニアンは、もしかしたら隊長が隊に迎え入れた最後の銃士になるのかな?
どちらにしても目をかけずにはいられない末っ子ポジションの青年。
アトスの言を否定しなかったから、銃士としての素質は歴代最高との評価もしている。
そして何より本人のやる気を買っている。

しょっぱなからそうだったけど、とにかくやらせてみる、というのが隊長の指導方針らしい。
最終回冒頭でアラミスが語ってるように、若造でも信頼してやらせる。
失敗の可能性もあるけど、その責めとフォローは自分が引き受けるし、多分あまりに能力とかけ離れた仕事は無理矢理させない。
リスクとのバランスはきちんと取るし、ラバルジュとの対戦の時、銃士の誰をも指名しなかったのは、多分そういうことだったと思います。



とまあ、ここまではいい。
この三人はいいんだ。
問題はアラミス。
能力に疑いはないけど、とことんトラブルメーカーなこの男をどう評価していたのか、推測するのはなかなか困難。
大事にしてるのはわかるんだけど、結局のところ銃士として、あるいは人間として、隊長はアラミスをどう評価していたのかなあというのが、ドラマに描かれたものだけで測るのはかなり難しい。

なので、しょうがないのでこれをヒントにした。
というか、このヒントは大きかった。
アラミスを言い表すのにこれ以上の言葉はないでしょう。
「私は君を気に入っている。修道士には向いてないけど」
S3E1の修道院長の言葉です。

アラミスって結局これだよね。
修道士に向いてないけど君が好き。
たらしかもしれないけど君が好き。
やらかし君かもしれないけど君が好き。
君がどんな人間でも君が好き。

神に愛された人たらしは一味違う。



特に何をするわけでもないのにクラスの人気者になる子っていますが、アラミスはああいったタイプですね。
人間的魅力と言えばいいんだろうけど、隊長がアラミスを最も評価してるところがあるとするなら、まさしくそこだったのではないかなあと、今になってちょっと思ったりしてる。
だって王太子がアラミスの子ってバレた時も、「何このバカ信じられない」って思ったはずなのに、必死こいて助けてますもんね。
隊長だけじゃなくて他のみんなも。
神に愛された人たらしはホントに一味もふた味も違うのです。

とどめはアトスの陸軍卿推薦理由。
ズバリ「魅力」ですよ。
言われた王妃も困るよね(笑)。
アラミスの魅力にやられてる王妃にしてみれば、どうにも答えようがなかっただろうなあ。
アトスだってやられてるし、お互い一緒だよねってことで、あの場は妙な暗黙の了解がありました。

魅力……恐ろしい(笑)。



というわけで、隊長にとってアラミスは、可愛い子はバカをやっても可愛いってタイプの息子。
銃士としてどうよと思うけど、まあ一人くらいそういうのがいてもいいだろう。
腕はいいんだ、腕は。
彼特有の魅力が事件を解決する時だってあるんだ、エミリーの事件のように。

出来のよい子は可愛いし、信頼できる子は可愛いし、がむしゃらな末っ子は可愛いし、困ったバカも可愛い。
それでよしとしよう、うん。
隊長はいいお父さんだった。
四人は皆素晴らしい息子だった!



ここで終われば綺麗なんだけど、もう一人付け足しておきます。
息子というのとは違うけど、何気に師匠と生徒の関係だった王について。

王に剣を教えたのが隊長だったということで、あの二人の付き合いはかなり古いということがわかったのだけど、そうであるからこその理解であり献身だったのだなあと、最後まで王に忠実だった隊長について考えました。
少年時代を知ってたらね、やっぱり思いは深くなりますよ。

相当苦労させられたけど、隊長は王のこと結構好きだったんだろうなと思います。
国家のためだけであそこまで尽くしたとは思えないし、王に献身的だったのなら、それは本心からそうしたかったのだと思います。

任務に関しては冷徹だったりするんだけど、人としてすごく温かくて、それがとても魅力的な人でした。
「気性が荒くてすぐ怒ってた」ってコンスタンスとアラミスが言ってたけど、それも裏表のなさの証のように思えます。

国家第一、任務第一の人ではありましたけど、ホントに温かい人だったなあ。
王も四銃士も他の銃士も皆隊長のことが好きだったけど、私も大好きでした。
シーズン4作ればいいのに~ってマジで思ってるけど、でも隊長はいないんだと思うと、結構それだけで心がしぼむ。

隊長の存在の大きさは計り知れないものがありましたね。
好きだったなあ。
ほんとにもう、我が隊長は永久に不滅です!です。



なんとまだ続く。
次は王妃。
これで最後になると思います、多分。



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by teri-kan | 2017-04-26 00:30 | 海外ドラマ | Comments(0)

本や映画、もろもろについて思った事。ネタバレ有。


by teri-kan
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