信仰心とかいうもの
2017年 06月 05日
現在第7巻に手をつけたところですが、ここまでのアトスがとんでもなく興味深いので、今の時点で感じることを書いておきたい気分に。
私は信仰心というものがよくわかってない人間なのだけど、原作のアトスを見てたら「神を信じるとはこういうことなのかあ」と、なぜだか信仰を理解できる気になっちゃうんですね。
神を信じるというのは、この世界を信頼することなのか、と。
アトスがこの世に対して示す絶対の信頼感はものすごいのです。
今になってわかる、例えばマスケのシーズン3第1話の修道院長。
危険な集団への警戒を説くアラミスに対して、院長は私からしてみたらお気楽としか言いようのない「人間への信頼感」を示すのだけど、原作のアトスを知ると「院長のこれが神を信じるってことなんだな」と理解できるのです。
何が信頼感のベースになっているのかが、なんとなくだけどわかるという感じ。
それを言葉にするのは難しいのだけど。
なんでアトスがこういう人になったかというと、やはりラウルなんでしょうねえ。
思いもかけず突然神から与えられた息子。
世界がガラリと変わったんだと思う。
彼を与えられなければアトスの人生はダルタニアンが予想した通りの、酒浸りのグダグダ生活だったでしょうしね。
第一部と第二部では、アトスは全然違います。
しかもアトスの信仰はさり気ない。
信仰という言葉から受けるある種のイメージとは離れてる印象です。
あれだけの確信を持っていながら、全く押しつけがましくないのですよ。
神の恩恵を言葉にしてダルタニアンにも語ってるけど、信仰心の薄い仲間をどうこうしようとはしない。
ていうか、自分自身に対してさえ押し付けてる感じがしない。
「信仰しなきゃ」「お祈りしなきゃ」「お務めしなきゃ」といった意識から自由に見えるし、そんなことしなくても神と世界と自分が一つにつながっているかのように見える。
あれは幸福の一つの形と言っていいかもしれませんね。
とにかくアトスはそこに立ってるだけで、もはやオーラの違う人。
いやもう、なんていうか、アトスってこういう人だったんですねー。
デュマの描く四人はホントに個性がそれぞれだけど、中でもアトスは特異。
マスケのアトスがああいう感じになるのも「なるほどなあー」です。
で、今はパリ市内&パリ近郊の古地図が欲しい。
第1巻から思ってはいたけど、第7巻ではいよいよパリの古地図が欲しくなってきた。
ネットをざっくり探してみたら、一応ないことはないみたい。
三銃士の地図に加えてマスケマップも大雑把でいいからこの際なんとか作れないものか。
読むのがまずは先だけど、読めば読むほど知りたいことも増えてきて、何気に困ることも多い「ダルタニャン物語」なのでした。
「二十年後」以降はグーグルマップで大体の場所を検索して、距離感を確かめながら読んでるんですが、やっぱり地名が変わってると調べるの大変だし、同じ地名が国内にいっぱいあって正確かどうかなんて皆目わからない。検索可能な17世紀半ばの古地図がほしいです~。
でも、江戸時代の日本に比べると、フランスって古い地名がけっこう残ってて、おおざっぱでもどこらへんかわかるのがありがたいです。
「三銃士」の分だけ&英語ですが、カナダ人の役者さんで舞台でトレヴィル隊長を演じた方が、パリで調査されたのをグーグルマップにまとめられています。URLここに記入できなかったので、URL欄にリンク記入しておきました。
Musketeers in Paris→Map of Musketeer Adventures Outside Parisからパリ以外のマップも作られています。
このサイト、原作の記述や現地動画の説明もあって、役作りの調査を超えたすばらしさ。私はブックマークしただけで、全然読めていませんが…。
ダルタニャン物語、登場する実在の人物たちや、飲んでるお酒の種類とか、ディテールが楽しくて知りたいことがどんどん増えていきますね!
ところで、ムカデの傷、お大事にして下さいね。
よいものを教えていただきありがとうございます!
Aramis' apartmentとか、うれしい(笑)。
カナダのトレヴィル隊長ありがとう!!
そうなんですよね、記述が結構具体的で、いろいろと気になってしまうのです。
馬で何日とか、何時頃到着とか、お金がいくらかかるとか。
ナポレオン三世時代に改造された近代的なパリではなく、古い地図があるとホントに助かると思います。
誰かCGで復元してくれないだろーかとさえ思ったりします(笑)。
ムカデはおかげさまでほとんど完治しました。
ありがとうございました。