主人公と同じ日に生まれた男の子

こんな朝ドラは初めてかもしれません。







全ての朝ドラを見てるわけじゃないけど、主人公の性格と人生に影響を与える主人公と対になる相手というのは、振り返ってみると、これまでは主人公と同じ女の子ばかりでした。
双子なのに性格が全く違う「ふたりっ子」が典型だけど、同じ名前を持つ運命を与えられた「ちりとてちん」も、これでもかとばかりにA子とB子が比較されました。

今週月曜日の「半分、青い。」は律の内面が語られた回だったけど、律は鈴愛とはまるで逆のキャラクターに設定されてるんですね。
勉強が出来るか出来ないかだけでなく、心の真ん中を話せるか話せないか、物事に対して積極的か受け身か、そういったところ。
子供時代からそうだったけど、この回で極めてはっきりと違いが語られました。

それを前提として、鈴愛と律が足りないところを補い合う関係というか、お互いがお互いに支えられていたということを、これまた明確に描いている。
最低限の言葉と、笛の音で。
同じ日に生まれた二人という運命を少年と少女に設定したらこういう風になるのかと、正直感嘆しています。

幼少時からずっと並んで成長していけば、過去の作品のように女の子同士だとライバル関係になるんですよね。
身近に境遇が似ている相手がいたら、どうしても同性同士比べざるをえない。
でも少年と少女なら比べても劣等感は生まれにくい。
というか、そもそも同性のように比較されない。

で、同じ少年少女でも双子じゃ多分ダメ。
朝ドラでそれをやると鈴愛と草太みたいな普通の兄妹になっちゃうんじゃないかな。
朝ドラヒロインの兄妹といえば、大抵どの作品も弟だけど、そういった作品に見られた男兄弟の役割を越えられないような気がする。
なので対になる男の子を出したいなら、やっぱり幼馴染。

で、幼馴染の男の子がキーになる朝ドラを思い返してみたんだけど、例えば「ちゅらさん」は(真面目に見てないのでうろ覚えだけど)、一緒に成長してきた幼馴染モノというより再会モノで、ずっと近くにいた者同士ならではの影響の与え合いによる性格形成は、あまりなかったような気が。
「梅ちゃん先生」のお隣の幼馴染は、なんと結婚までするけれど、正直なんであの子と結婚したのかさっぱりわからなかったので、個人的に参考にならない。
他には……ちょっと思い出せないので、やっぱり今回の「半分、青い。」のようなパターンは初めてのような気がします。

ようするに何が言いたいかというと、ここまで男の子の性格を深く描いた朝ドラって今まであったっけ?ということです。
内面の、奥深くまで。
もちろんドラマはまだ序盤だし、まだまだ律は見えないところの多い子だけど、でも見えないところが見えてるのだから、やはりとても丁寧に描かれてる。
受験生の繊細なところまで、神童扱いされてた少年の心のひだまで、本人がそうと主張してないままに、ホント丁寧に描写。

これはねえ、見てるこっちも肩入れせざるをえませんよ。

勉強ができるから有名進学校に進めばいいってわけではないのは、多くの事例があると思います。
私の身近にもある。
律は冷静に自分を分析してたけど、あんなふうに打ち明けられるようになるまでには相当の葛藤があったでしょう。
でももしかしたら本人それもそこまで深刻に受け止めていなかったかもしれない。
いや、深刻ではあったけど、でも自分自身で受け止めきれないことではなかった。
何事も受け身の子は、受け止め受け入れることには基本慣れてるのです。

彼が発した切羽詰まった「捨てないで」は、だからとても重い。
もしかしたら彼が本心から発した言葉第一号ではないかとさえ思う。
心の真ん中の気持ちは、もう出てるんだよね。
律も鈴愛も心の真ん中ではそうなってて、でも心の真ん中が自分自身で理解できるのは……だいぶ後だろうなあ。
自分で自分の心を理解できるのって、ホント後ですもんねえ。



幸せになってほしいです。
鈴愛と一緒に幸せになってくれたらうれしいけど、たとえ別々でも。

もう心はキミカ先生です。




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by teri-kan | 2018-05-09 15:50 | 朝ドラ | Comments(0)
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