「SWAN」ドイツ編 その16

「SWAN MAGAZINE Vol.52 2018年 夏号」を読みました。
とうとう最終回です。







とにかくお疲れ様でした、でしょうか。
ここまで長い道のりでしたねえ。

京極さんの前だと真澄は「真澄ちゃん」になるんですね。
大恩人であり尊敬する先輩でありお姉さんであり。
他のダンサーのお友達とは違うんですね。

シドニーとラリサが話してたことが興味深かったです。
真澄は自由だというところ。
自分ならロイヤルの自分、あるいはボリショイの自分を考える、といったことを語っていたけれど、ようするにそれって彼女達はエリートってことですよね。
一方、真澄は雑草出身。
例外の一期生だったことを忘れてはいけません。

「SWAN」ってもともとスポ根風味でしたけど、初回からここまでの流れを大雑把に言えば、「雑草バレリーナが世界に名を売るまでの成り上がり物語」なので、ラリサやシドニーといった名門バレエ学校でトップを歩み続けてきたエリートは、どうしても対照的に描かれるのだと思います。
本編の最後でセルゲイエフ先生が「真澄は底辺からここまで上がってきた」みたいなことを言う時、確かピラミッドの、そのまた下に転がってるような石ころが真澄って感じの絵があったような記憶があるけど、とにかく真澄はそれなんですよね。
雑草であり石ころ。
自由ですごいね、自由でいいね、と言われても、後ろ盾ゼロからきましたからね、そりゃあラリサやシドニーの何倍も苦労してます。

ただ、彼女達はそんな自分達のエリートの限界に思うこともあるのかな。
この二人なので割り切ってそうだけど、エリートでありながら自由なんてのは、それこそリリアナレベルでないと無理っぽいというのもラリサは感じてると思うので、潔く割り切れてるのかな?

ていうか、まだソ連ですよね?
西側のロイヤルとソ連体制下のボリショイじゃ、バレエ団のしがらみと言っても同列には語れなさそう。
でもラリサはそこも割り切ってそうだなあ。

ちなみにここの場面、真澄に初めて会ったのはモスクワだろーっ、とシドニーには言いたい。
あんな超絶曲芸やっといて、忘れたとかないでしょ。
真澄には批判されたけど、テクニックがすごいことには変わりないのに。
それとも自分でもあれは黒歴史だと思ってるとか?
思えばシドニーの登場シーンって強烈でしたねえ。
ラリサも強烈だったけど。



とまあ、そんな感じの最終回でした。
まいあ囲んで皆がワイワイとか、レオンの計画を聞いて皆がイイネ!とか、大団円で「SWAN」は終わり。
真澄は先生とリリアナの意志も受け継いで生命を踊っていく。
うん、なんかもう真澄の言ってることが、「これでこの人まだ二十代前半なんですよ?」っていうくらいすごいんだけど、大作のシメとしてはこれくらいでいいのかな?
基礎すらまともでなかった雑草ダンサーが数々の困難を乗り越えて辿りついたところとして確かに収まりはよいかも。

まあ、物語上は十年もたってないのに、実年月は四十年超えちゃってますからねえ。
真澄も二十代と見せかけて五十歳代並みの試行錯誤を繰り返したのでしょう。
うん、いやー、長かったですねえ、やっぱり。



とにもかくにもお疲れ様でした。
大変楽しませていただきました。
良い漫画ですよ、やっぱり。
なんだかんだ批判も書いたけど、感想書くのは楽しかった。

こうしてきちんと終わらせてくれてありがとう。
本当に楽しかったです。
ありがとうございました。




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by teri-kan | 2018-06-22 12:42 | 漫画(SWAN) | Comments(4)
Commented by 真珠 at 2018-06-23 21:55 x
いつも感想をアップされるのを楽しみに読まさせていただいています。

40年かけて完結したから、読み返して時系列が変わっている部分もありました。
『まいあ』の中で、エドとファニーの上の子供はまいあより4歳くらい年下だったような・・・
まいあは12月のクリスマスの時期に産まれたはずだから、復帰公演が産後7か月なら、季節は夏のはずなのに京極さんはトレンチを着ているし、夏っぽくない。

『まいあ』の中も時系列がおかしかった気がした。
青石薫が真澄よりも一つ年下で、知らない間に留学して結婚して青石惺という息子までいた。
青石惺は微妙に落ち着いていたから、まいあよりも年が上のような気がした・・・・
その辺の時系列は、ストーリーと違っていてもいいのかもしれないですが、ずっとそんな気持ちで読んでいました。

つまらない疑問をコメントしてしまいました。
Commented by teri-kan at 2018-06-24 16:22
真珠様、こんにちは。

「まいあ」ではファニーの子はそんなに年下だったのですか。
なんかもう今のお腹の子が無事に生まれて育つことを願うしかない気持ちに……。

実は「まいあ」は大雑把にしか覚えてないのです。
ですが、
>青石惺は微妙に落ち着いていたから、まいあよりも年が上のような気がした
これはそうだった気がします。
確かに青石さんが真澄より早い出産というのはいかにも早い。
青石さんのお姉さんの子と言われた方が無理がないくらいかもしれません。
でも多分、惺は人一倍落ち着いた子なんでしょうね。

個人的にあまり子供の年齢とか細かな年代のズレは気にならないと言いますか、人物の感情の流れに変なところがなければ、割とそういうのはどっちでもいいと思える方なのですが、コメントを読ませていただいて、我ながらその辺覚えてなさすぎだなと感じました。
こうしてコメントで書いていただいてありがたかったくらいかも。

いろいろとなるほどーといった感じでした。
時系列は計算した上でドイツ編は描かれてると思ってましたけど、案外そうでもなかったのですね。
Commented by ako at 2018-06-28 13:12 x
こんにちは。swan大好きでたどりついたこちらのページ、いつもいつも楽しみに拝見しておりました。
わたしはコミックスで追いかけておりますので最終回は来年のお楽しみとなりますが、先にこちらで予習?しておりますのですでに感慨深い思いでいっぱいです。
40年前この漫画に出会いバレエを知り、レオンに恋しルシィの死に涙し、そしてまたブランクを経て復活、真澄の成長と恋愛を今度は母の気持ちで見守る。
数々の名作はあれど、小学生からおばさんになるまでこんなに楽しませてくれる漫画はほかにはありませんでした。
来春まで時間がたっぷりありますので、ゆっくり読み返したいと思います。
本当にありがとうございました。
Commented by teri-kan at 2018-06-28 15:11
ako様、こんにちは。
いつもお越し下さっているようで、こちらこそありがとうございます。

さすがに40年は長いですよね。
その間ファンもいろいろありました。
小学生の頃はバレエの世界に憧れて読んでいただけでしたが、ここまでいい年齢になると、否応なくバシバシ突っ込みまくる厄介な読者に(苦笑)。
でも本当に楽しかったです。

コミックスの出る来年が待ち遠しいですね。
かなり先のような気がしますけど、幸い年くってますので、あっという間に来年になるのだろうと思います。
「SWAN MAGAZINE」も年4回ですが、今だから間隔の長さに耐えられたような気がします。
もっと若い頃だったらこの長さは辛かったでしょうね。

感謝の言葉はこちらこそです。
「SWAN」のおかげでたくさんの方にここに来ていただきました。
来ていただいた方々に感謝だし、なにより「SWAN」に感謝です。
本当にありがとうございました。
コメント、どうもありがとうございました。
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