先に進みたい男と前のままでいたい女

なんだか「半分、青い。」の月曜日が、「ええ?こうくるのか!」といった展開を見せたので、それについていろいろ思うことを。







新聞で「今週の半分、青い。のあらすじ」を読んだ時は、てっきり律が「俺、結婚するんだ」と言うのだと思ってたので、まさかの鈴愛へのプロポーズにビックリ。
しかも北川氏の「律はプロポーズするつもりで岐阜に帰ってる」情報にこれまたビックリ。

「最初からプロポーズするつもりだった」というのは重要で、これが視聴者に伝わってるかどうかで、実は受け取り方はかなり違ってくる。
一瞬でもいいので岐阜に戻る前の律を描いてくれてたら、って思いますねえ。
短冊を手にとってよし!と静かに気合を入れて鞄に収めるシーンを入れるとか、もうちょっとどうにかならなかったものか。
それすらなしにいきなり「結婚しないか」は、そりゃみんな驚くって。
驚かせたかったんだろうけど、世間はポジティブなビックリよりネガティブなビックリの方が大きかったような気がするので、基本的にいい場面なのに、それはあまりに残念なことではないかと、ちょっと思ってしまう。

「岐阜に帰る前からそのつもりだった」情報を知って初めて「あ、このドラマはそういうドラマだったのか」と改めて気付いた部分もあって、なるほど、そうであるなら年月が時々バッと飛ぶのもわかるというものです。
このドラマは律と鈴愛の違ってる部分、合わない部分、成長のズレ、そういうものの積み重ねをとことん描いていくお話なんですね。

成長のズレについては以前にもここで書いたけど、やっぱり律は早いというか、まあ律は普通で鈴愛がちょっとズレてるというか、今だからこそ割と確信を持って言えるのだけど、律が鈴愛のことを女の子として意識したのは、結構早かったんでしょうねえ。
だから鈴愛と、例えば友人としてどう付き合っていくかとか、どういう距離感を持っていた方がいいのかとか、ずっと考えてたような気がする。
だから19歳の時にルール違反のようなことをやっちゃった鈴愛ともう会わないことにしたわけだけど、うーん、まあ、律だって完璧じゃないからね。
やっぱり一緒にいないのは辛いってことを散々自覚して、一緒にいるためには結婚だ!って結論に至ったんだろうけど、律が結婚モードに入った時の鈴愛は仕事モード全開だったという、これまた残念なことに。
言葉足らずの自分に鈴愛は4年たっても後悔しまくってました。

でもね、この二人に欠けてるのは言葉じゃないと思うんだ。
はっきり言って、肌のぬくもりですよ、肌のぬくもり。
そりゃ言葉も足らないけど、お互い理解しきって思いやりもある二人だから、お互いの真実を伝えるといっても、既に言葉にはしきれないところがあると思う。
だから肌のぬくもり(笑)。
律も「結婚しないか」だのなんだの言うよりも、黙って抱きしめてたら良かったのにって思っちゃいますよ。
抱きしめたらそこでドラマ終わっちゃいそうだけど。

結局律は鈴愛にフラれた格好になって、4年後結婚。
誰とだかはわからんが。
ちなみに清とは3年続いたそうで、いやあ、結構長く続いたんだなあと一瞬感心したんだけど、よく考えたら律のことですからね、なんとなく受け身でダラダラそこまでいったのではないかと想像。
最後は清に愛想つかされたんだろうなと、これまた勝手に想像。
「左に鈴愛がいた気がしてた」とかなんとか言ってんだよ?
清がキーッてなってるところが目に浮かぶようだよ……。

でもそれに対する鈴愛の答えがとんちんかんで、なぜそこで「離れていても私のことを感じてくれてたなんてウレシイ」ってならないのか。
せっかくそれでしっとりした空気を作れるのに、なぜそこで「教えてやろうか、それは私の左耳が聞こえなくなったから」なんて答えを返すのか。
久々の律の前で相変わらず突拍子もないというか、やっぱり無意味なことやってるし。
駅で律が泣くシーンがあるんだけど、もしや鈴愛の変わらなさに懐かしさと愛しさを感じたと同時に、ある種の絶望さえ感じて泣いたんじゃないかって一瞬思っちゃったですよ。
後から見直したら、やっぱり愛しさ込み上げて泣いたのだなって感じだったけど。

だからというわけでもないけど、やっぱり実力行使だったと思うんだよねー。
言葉じゃなくて行動。まずは抱きしめてしまえ。
でもそうしたらそこでドラマが終わる。
というか、律は多分それらしい空気を作ろうとしてたはず。

「鈴愛の声を聞いて(ウットリして)た」とか言ったり、「左に鈴愛を感じて(アイミッシュー状態だっ)た」とか言ったりしてるんだ。
なのに階段でグリコをやる鈴愛(涙)。
そりゃこの流れでプロポーズの返事が「無理だ」だったら、そりゃそっちの意味の無理になっちゃうよね……なんて不憫な律。

律は鈴愛のあるのかどうかわからない女の子スイッチを押したいんだろうけど、どうやら律の前ではそのスイッチは起動しないらしく、もしくは起動しないよう鈴愛自らセキュリティかけてるらしく、どうにもうまくいかない。
レダハー着てオシャレにしてたらさすがの鈴愛も女の子モードに入れたのかもなあと思えるので、草太の洗濯とお母ちゃんのアッパッパ&つっかけは本当に残念すぎる。
なんかもう、マジであれもこれも上手くいってないんだよ。

しかも、鈴愛は5年前にあんなことがあっても昔通りの二人だったことに安心感を感じてたというか、昔通りの二人を演出しようとしてたフシがある。
律は子供の頃のような幼馴染関係に戻りたいわけじゃないから、そこでも二人はズレてる。
ホントこの二人、難しいことになってるんだよね(涙)。



北川氏、月曜日の回を神回と言ってたそうだけど、自分で言うのは如何なものかというのはともかく、言いたくなる気持ちはわからないでもないです。
多重的、なおかつ繊細な感情のズレを、セリフと小道具を駆使してきっちりはっきり描いている。
二人の演技もいい。
律が最初からプロポーズするつもりだったことさえはっきりさせてたらなお良かったけど、まあそれは仕方ないか。

いや、やっぱり仕方なくない。
必要な情報はツイッターではなくドラマの中で出してもらいたい。
良い回だったんですけどね、ちょっとそこだけ残念だったかな。

で、ドラマの方は、残念な二人がまたいつか前向きに会える日を楽しみにしたいと思います。
その前に鈴愛は漫画ですけどね。
ストーリーを考えるのが苦手だなんて、今更だけど、そりゃ大変だわ……。




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by teri-kan | 2018-06-27 23:59 | 朝ドラ | Comments(2)
Commented by 柳 多久 at 2018-06-30 20:57 x
こんばんは!

半分、青い。
数話録画をためてしまうと、もういいかな……なんて思ってしまうのですが、見るとやっぱり結構面白いよな、となり、なおかつteri-kanさんの感想を読んでは、やっぱりもうちょっと見よう、となっています。
朝ドラを追いかけるのは、中々大変だなあと、いつも追いかけているわけではない身としては、毎回思います。

私はなぜだか、すずめが律と絡まない回の方が、なんだか楽しく見られます。
なぜなのかはよくわからないのですが……。

律がすずめにプロポーズするらしい、というのはネットニュースではじめに見てしまって、なんだよそれ、となぜか見る気がなえてしまっていたのですが、今日まとめて6話見て、プロポーズからいきなり数年経ったのには驚きましたが、今週の最後まで見て、これはこれで面白いなあと思いました。
なんていうか、すずめの周りは進んでいるのに、すずめは進んでいないように見える。
それが朝ドラを見ている自分がいきなり物語が数年先に進んでいるのにまだついていけない部分と重なるせいか、すずめの焦る気持ちがより伝わる感じがしました。
最後は切なかったです。
ほんとすずめには漫画を頑張ってもらいたいですね。
Commented by teri-kan at 2018-07-01 22:47
柳 多久様、こんばんは。

>すずめが律と絡まない回の方が、なんだか楽しく見られます。

律が絡まない漫画家パートは普通に面白い朝ドラになってると思います。
オフィス・ティンカーベルの面々は皆素敵ですもんね。
特に秋風先生は最高で、浮世離れした天才漫画家の変人キャラにトヨエツの繊細な演技が合わさって、実に魅力的な人物になってます。
ドラマで見られるのがもう少しだというのが寂しい……。

土曜の鈴愛の壊れっぷりは辛かったですね。
置かれてる状況の悲惨さが胸に痛かったです。

律と鈴愛はあまりに一緒にいるのが当たり前すぎて、それがどれだけ微妙なバランスの上に成り立っていたのか、そこまで思いが至ってなかった感じなのかなと思います。
実は維持しようと思わなければ維持できないものだったというのを、お互い気付けてなかったというか。
本当にお互いにとってお互いの存在が当たり前すぎたのだと思います。

こういう長い年月の関係を丁寧に描くのは、さすがに朝ドラくらいしかできないと思うので、その点も含めて私は楽しく見ているといった感じですね。
ただ、普通の恋愛物語ではないので、好みが分かれてしまうところはあるのかもしれませんね。
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