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今こそロジャー・ムーアの007

WOWOWで放送されてる007シリーズを何作か見て思ったこと。
好みを書き連ねてるだけなのでテキトーに読み流して下さい。







ここ数年ダニエル・クレイグのボンドしか見てなかったから失念してたんだけど、007シリーズって美女とイチャイチャしながら終わるという極めてハッピーな映画だったんですよね。
「ドクター・ノオ」のニヤけたショーン・コネリーを見て、このシリーズが愉快な娯楽作品だったことを思い出しました。

女たらしぶりもすごかった。
ホントになんで忘れてたんだろというか、ここまでたらしだったっけ?って思うくらい、とにかく女とやりまくってるし隙あらばキスしてるし、ド・シリアスでクソ真面目なダニエル・ボンドを見まくった後だと、「なんて不道徳だったんだ!」って正直愕然とする。

本当に本当に、ボンドは女とやりまくっていた。
悲しいくらい、いや、笑えるくらいやりまくっていた。
ロジャー・ムーアはハードなスパイとは全くもってかけ離れていた。
前から思ってはいたが、本当に「こんなおされスパイいるかよ」って感じだった。

ムーア・ボンドは作品自体もゆるゆるだった。
「私を愛したスパイ」、荒唐無稽な設定過ぎてすごい。
この作品も以前何度か見ている。
ゆるくて楽しいなあとずっと思っていた。
でも近年のボンドに慣れると本当にだるだるだ。
KGBの女スパイがお飾りボンドガールに毛が生えた程度の使えなさで、ピアース・ボンドと一緒に戦ったアメリカや中国の女エージェントと比べると、「そりゃあソ連も崩壊するでしょう」といった体たらく。

本当にゆるい。
意味のない美女軍団もやたら出てくる。
もうキラキラと画面が眩しい。
無駄に華やか。
ボンド、何があっても絶対大丈夫だし。
悪者が出ても「いよっ、待ってました!」ってくらいに余裕。
おせんべいボリボリ食べながらダラーッと見れる。
もうね、なんて素晴らしいんでしょう。



私は今盛大にロジャー・ムーアの007を推したい気分なのです。
殺伐とした今の世の中に必要なのはこんな遊び心、こんな余裕、綺麗なものを綺麗だと素直に称えられる空気、度肝を抜くスケール、宇宙?いいじゃん行っちゃえば、タンカーで潜水艦盗んで海底世界で暮らす?いいじゃんそれも、と荒唐無稽を無邪気に面白がれる空気。

しみじみとムーア・ボンドのありがたさをかみしめていますよ。
綺麗な景色、綺麗なお姉ちゃん、カッコいい色男ボンド。
最後はイチャイチャで絶対ハッピー。
安心安全007印の贅沢な娯楽作品ですよね。

実は私「オクトパシー」がすごく好きなんです。
女子供も楽しめる品のよいスパイ・アクション・アドベンチャー・ファンタジーで、お色気シーンもあるけど家族みんなでお茶の間で見たらいいような007。
これだけは見逃してはいけないと録画予約したけど、やっぱりいいんですよね。
とことんキラキラしててユーモアにあふれてる作品。
007にユーモアは必要ないって意見もあるけど、最近ダニエル・ボンドのド・シリアスにずっと浸かっていたから、ユーモアもいいよってかえって素直に思えます。

正直ふざけてる以外のなにものでもなく、今の時代ああいった形での女性の起用は無理でしょう。
今では作ることのできない映画かもしれないけど、浮世を忘れて楽しむ最高の娯楽作品。
小難しくなく、説教くさくなく、啓蒙くさくなく、お涙ちょうだいでもなく、徹底してオシャレでカッコいいを追及した壮大な娯楽。

ダニエル・クレイグ版はカッコいい上に内容も深くて好きなんだけど、実はスケールとしてはムーア版に劣ってて、パーソナルな方に寄り過ぎたきらいがあるんですよね。
リアルさを求めるとそうなるのだろうけど、テーマが狭くなるというか、壮大さでは昔の作品なんですよねえ。
なんていうか、夜空を眺めて宇宙を夢見る感覚。
ダニエル版007はボンドのアイデンティティの物語だからむしろ彼の中に入っていく感覚で、その辺の違いは結構あるなと思います。



ここまで書いておいてなんですが、今回見直して「やっぱ一番カッコイイ!」って感動したのは実はピアース・ブロスナン。
007は見返すたびその時ハマるボンドが違うけど、今回はピアース・ボンドのカッコよさが胸にきた。
もともと好きだったけど、真面目なボンドの反動ですかねえ、色男ぶりが感動的だった。

意外にいいのがQとの関係で、年齢差でいったら見た目おじいちゃんと孫でいけるくらいなんだけど、Qの前で見せるボンドの振る舞いが器のでかいおじいちゃんの前でやんちゃする男の子って感じで、その男の子感がいいのです。
「大人になれ」って呆れたように言われて一番似合うのはピアースのボンドだなあ。

ダニエル・クレイグはまた違った雰囲気ですからね。
彼の最後の007作品でハードでシリアスなボンドをたっぷり楽しんだ後は、もうちょっとユーモアのある女たらしなボンドを久々に見たいです。
ムーアな007まではいかないにしても、リアルを大きく超えた壮大かつ楽しいストーリーで。




by teri-kan | 2018-10-19 09:43 | イギリス映画 | Comments(0)
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