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「ボヘミアン・ラプソディ」(2018)

クイーンのヴォーカル、フレディ・マーキュリーを中心に描かれたクイーンの名曲満載の伝記映画。
現在大ヒット上演中です。







冒頭の20世紀FOXのファンファーレから粋で思わずニヤリ。
でもクイーンの曲が流れてきたらそれだけでウルウル。
なんだか曲がかかるたびに涙ぐんでた気がする。
最後の方はボロボロですよ。
泣かずにはいられない映画でした。

いやあ、年くったせいですかねえ、いちいち泣けてしょうがなかったです。
実はクイーンはフレディの存命当時は別にそこまで好きってほどじゃなかったんですよねえ。
でも懐かしいやら寂しいやら、あまりの彼らの輝かしさに圧倒されるやら、いろいろなものに揺さぶられました。

やっぱり曲にすごく力があるんですよ。
その圧倒的な彼らの楽曲のパワーと、並行して描かれるフレディの孤独との対比が、結局この映画の肝だと思うのですが、うーん、桁外れの才能を与えられた人はどうしてもその代償も与えられてしまうものなのでしょうか。
ベートーヴェンを聴いてあまりに幸せになった時、その幸福さが逆に恐ろしくなって、ベートヴェンの苦しみになぜか思いが及んで苦しくなったことがあるけど、この映画のクイーンの曲はそれに近いものを感じます。

曲というか、曲も含めたフレディのパフォーマンスですよね。
体中から発散されるあのパワー、圧倒的な歌声。
振り上げる拳、踏みしめる足、荒々しくも洗練された動きの肉体、全てが彼の叫び。
いやー、だめだ。
やっぱ泣ける。

ネタバレになっちゃうけど、ウェンブリーのライブエイドの時点では実際はフレディもまだ病気のことは知らなかったとのことなんですね。
でも既に彼の死の原因を知ってる上でこの映画は人々に見られるのだから、演出上はあれで良かったのだと思います。
エイズの発症と闘病が彼の真実の一つであることには変わりないけど、映画が言いたいのはそこだけではなくて、やはり歌とパフォーマンスであると、あれこそが彼の生きざまだということかなと思います。

正直、ウェンブリーまではこの映画はフレディの孤独を描きたかったのかな?って感じでした。
人種的にマイノリティであること、ゲイであること、当時非常に差別的に受け取られた不治の病を患ったこと、フレディの背負ったものは想像をはるかに超える厳しいものだったはずですが、彼を描くのにそこは外せないとしつつも、でもそれだけで彼を捉えてほしくないというか、やはりフレディの真実は彼のステージにあるのだということなのでしょう。

そしてそれはクイーンの曲に魅せられた観客のニーズとも合ってたのではないかなあ。
やはり曲なんだよ、パフォーマンスなんだよ、フレディの人生も思想もそれを裏付けするものだけど、でもやはり曲と歌なんだよ、ってことではないか。

で、そこに涙ぼろぼろになるのでした。
ロックっていいね!音楽っていいね!生きることそのものだね!って。

フレディの燃焼し尽くした生を素晴らしい音楽で堪能できる映画でしたね。
良かったなー。



ちなみに、役者は皆素晴らしかったと思います。
ブライアン・メイは全然違和感なかった。
フレディは本物に比べたら線が細かったけど、まあ、あんな人が他にたくさんいるとかありえないので特に文句はないです。

クイーンの曲についてはもうちょっと思うことがあるので、それはまた次に。



Commented by FP. at 2018-12-03 16:21 x
映画観ました!泣きました!

>やっぱり曲にすごく力があるんですよ。

そうなんですよー!
そして、メロディの美しさや歌詞だけではない、良い意味で作り込んだ曲の力を私は感じます。その作り込みの様子の一端が映画にも出て来ますね。
フレディは外見やイメージに反してとてもはにかみ屋で、自分の気持ちを他人に伝えるのが下手な人だったのかなと思います。彼の孤独な心も映画から伝わって来ました。

Queen のアルバムの中で、私は特にQueen IIが好きです。
物語‥‥なんですよね。
映画のお陰で、久しぶりにQueen 熱が出て来ました。

それにしても、ブライアン・メイとジョン・ディーコンは本物そっくりでしたね!
Commented by teri-kan at 2018-12-04 15:52
FP.様、こんにちは!

「ボヘミアン・ラプソディ」、良かったですよねー。

>その作り込みの様子の一端が映画にも出て来ますね

レコーディング風景は面白かったですね。
すごく工夫とアイデアがあって、アナログ時代の熱とか楽しさとかが伝わってきました。

クイーンがお好きだったのですね。
「Queen II」は評価高いですよね。
私ももうベスト盤じゃダメだなというか、いっそのこと全アルバムを収録したボックスセットを出してくれないだろうかと思っています。
映画は世界的に大ヒットしてるし、発売してくれたら買いたいという人、結構いるんじゃないかなあ。

いやー、ホントにいい映画でしたね!
Commented by FP. at 2018-12-06 13:18 x
ボックスセット出してほしいですね!

>レコーディング風景は面白かったですね

衝立が倒れたりして、皆でわ〜っ!!とかやってるシーンが可愛かったです!

大音量で聞こえるニャンのゴロゴロも良かった!!😻
Commented by teri-kan at 2018-12-07 21:56
FP.様、こんばんは!

衝立のシーンは「おお~青春~」と思いながら見てました。
可愛かったですね!

そうです。
ニャンコも可愛かった。
ネコ好きにも楽しい映画でしたね。

ボックスセット、割とマジで期待してます!
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by teri-kan | 2018-11-28 16:52 | イギリス映画 | Comments(4)

本や映画、もろもろについて思った事。ネタバレ有。


by teri-kan
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