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「チェーザレ 破壊の創造者」その3

惣領冬実の歴史漫画で全13巻。
10巻まではその1と2で感想を書いたので今回は11~13巻を。
「ここで終わるのか~」なところも含めて、というか、どうしてもそれが中心の感想になりますね、やっぱり。
ここで終わるのかあ~~、です、正直に言わせてもらえば。



とはいえ、チェーザレの人生のどこで区切りをつけるかとなると、ここだろうなとは思います。
この先に進んだら最後までいかなければおかしいし、そうなると内容量が膨大に。
そりゃもう永遠に終わらないくらい膨大に。

それにここから先が本番というか、チェーザレの本格的な歴史的出番ということで、「まあ、みなさんここから先は知ってますよね?」ってことでもあるかなあ。
ようするに、父親が教皇になってボルジア家が圧倒的な権威と権力を得たところからチェーザレのオラオラな大活躍が展開されるわけで、そこはまあ、冷静に考えれば結構つらいものがあります。
アンジェロがついていけるとはいまいち思えないですしねえ。
途中からはこっち的にもつらすぎるので、まあ、ここで終わりでもいいかな。
残念ではありますけどね。
描かれたのは完全にチェーザレの青春時代ということで、それはそれで納得ではあります。

チェーザレの今後はあれとして、アンジェロは割と早い段階でメディチに戻るのかな。
ボルジアが主役ですがこの成り行きではメディチを書かないわけにはいかないので、となるとここもまた劇的すぎ膨大すぎなので、そこにアンジェロも絡ませてドラマチックに仕上げるとなると、やっぱり「さすがに無理だよね」ですよねえ。
サヴォナローラは登場済みだし、登場してるのに完結してこのまま放置というのはもったいなさすぎだけど、まあ、しゃーないです。
この先を脳内で想像して、しんみりするのみです、読者としては。

既に不穏の種は撒かれてて、ボルジアもメディチも今後を予測させる雰囲気は作品中で見えています。
それで納得するしかないかな。
そう書きながらも未練たらたらな感想になってますが、うん、まあ、納得させますよ、自分に。
ここで終わるのも仕方ない。
仕方ないのです。

でもコンクラーベ(教皇選挙)は面白かったなー。
とても丁寧に描かれて、歴史的事実は知っていてもハラハラドキドキ。
だからこそ惜しむ気持ちが……。
いかんいかん、書いてるといつまでもこんな調子になる。



チェーザレは美しかったです。
徹頭徹尾綺麗な顔だった。
存在が美だった。
まあ、チェーザレに限らずなんですけどね。
作品の世界観から何から全て美しいの一言。

タイトルの「破壊の創造者」って、言葉だけを見ると矛盾してるけど、作品を読めば納得できるのではないかと思います。
確かにホントに破壊の創造者でした、チェーザレ。
本領発揮はこれ以降だけど、コンクラーベでも創造者であることは見えました。

ジョバンニとの対比が面白いというか、この後のことを考えたら絶対面白くなるはずなんですよねえ。
この後……。
ああ、いかんいかん。
この辺で書くのはホントに終わりにします。
素晴らしい漫画をありがとうございました!




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by teri-kan | 2023-02-10 00:00 | 漫画 | Comments(0)

本や映画、もろもろについて思った事。ネタバレ有。


by teri-kan
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