ネビルから読み取れること

作者の裏設定によると組分け帽子は彼をハッフルパフ寮に入れる可能性があったらしい。寮監はネビルの得意な薬草学のスプラウト先生、寮の場所も大地に近く、温和で辛抱強そうなネビルにはぴったりのように思われる。しかし物語の最後でヴォルデモート本人と直接対決した数少ない人物の一人となり、真のグリフィンドール生であることを自ら証明した。
巻が進むにつれたくましく成長、7巻ではダンブルドア軍団のリーダー格にまでなる。彼の行動にはゴドリック・グリフィンドールが称えた勇気とはどんなものか、「勇気ある者が集う寮」とはどういうものなのかが示されており、それは7巻のハリーに向けられた彼の言葉に集約されていると言ってよい。
臆せず声をあげること、困難な中でも抵抗の火が消えていないと示し続けること、そうすれば皆の気が挫けることなく心が一つになるということ、ネビルはその信念を持って先頭に立ちホグワーツで戦い続けた。
勇気を持ったスリザリン生は存在するし、その代表格はスネイプだろう。ヴォルデモートを裏切って死んだレギュラス・ブラックもそうかもしれない。しかしその勇気の示し方はグリフィンドール生とは違う。グリフィンドールの勇気は他の人々にも勇気を与える類のものだ。
ハリーが死んだと思われた時にヴォルデモートの前に進み出たのはよい例で、あれはスリザリンから見ればただの自暴自棄な無駄死に行為でしかない。しかしああすることで命をかけて最後まで戦うことを示し、ハリーの死にショックを受けて意気消沈しそうだった全員の心に火をつけた。無謀と言うのは簡単だが、実際のところ自分だけ前に飛び出していくというのは余程の勇気がなければ出来ない。もしこの性質が遺伝されたものだとするなら、彼の両親が人望厚い闇祓いだったのも頷ける。剛毅な祖母の教育方針の賜物だろう。
入学当時の少年スネイプは二つの寮の違いを「頭脳派」と「肉体派」とに言い分けたが、当たらずしも遠からずといったところか。スリザリンのロケット、ハッフルパフのカップ、レイブンクローの髪飾りに並ぶグリフィンドールの象徴が剣だというのは、魔法が本分の魔法使いにあって自身の肉体で勝負することもあった彼そのものを表しているのかもしれない。
しかしネビル自身は箒も苦手で決して肉体派とはいえず、ハーマイオニーもその意味でいえば頭で勝負するタイプである。彼女もレイブンクロー寮との間で帽子が悩んだそうだが、困難な時代が近付くのを察知してこのように決めたのなら、組分け帽子の勇気の見極め方は正解だったといえるのだろう。
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by teri-kan | 2008-11-06 14:25 | ハリーポッター原作 | Comments(0)
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