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「ミルドレッド・ピアース」(1945)

ジョーン・クロフォードがアカデミー賞主演女優賞を受賞した作品。
のっけから殺人シーンで始まって、「一体どんなミステリー映画?」って感じだったんだけど、ただのミステリーではなかった。
こんな内容の映画だとは思わなかった。
これはかなり辛い。

この映画、古い作品の割には昔っぽい邦題がついてなくて、日本人にはとっつきにくいと思います。
調べてみたら、昔テレビで放映された時は「深夜の銃声」とつけられていたそうで。
うん、それなら昔の洋画っぽい。
でも映画のテーマ的には主人公の名前そのものがピッタリ。

洋画に邦題をつける場合って、日本は原題を時に無視してインパクトや雰囲気重視でいったりするけど、洋画のタイトルはテーマそのものを表すものが多いと思います。
「ミルドレッド・ピアース」も主人公ミルドレッドという人を語る映画でした。
彼女の生まれ、彼女の人生、彼女の価値観。
そして彼女の人生を支配する彼女の娘は、ある意味彼女の本質を反映した女の子。
この娘がホント、ねえ……。
娘がああいう風に育っていく過程は、いやー、ホント辛いわ。
あれだけ自分の人生を切り開ける女性なのに、娘に対しては支配し支配され合う関係しか作れなかったんだなあ。



画面が美しい映画でした。
ジョーン・クロフォードが惚れ惚れするほど美しく、昔の映画はつくづく目にいいと感心しました。
美女が本当の美女だ。
最後は「そうだったのか」と納得もできる物語で、良い映画だったと思います。

あ、主人公のメイド役の黒人の子って、「風と共に去りぬ」でもスカーレットのメイドをやってましたよね?
声としゃべり方にすごく特徴があるので、顔をボーッと見ててもすぐに気づきます。
ちょっとうれしい気分になりました。




by teri-kan | 2019-08-07 00:00 | アメリカ映画 | Comments(0)

「パルムの僧院」(1947)

スタンダールの原作をもとに作られた文芸映画。

故郷パルムに戻った美青年が、とある事件を起こして塔に幽閉されるも、愛の力で脱出するという物語。
……とまあ、こう書くとあまりにおおざっぱだけど、細かいことを説明しても仕方なかろう。この映画は出てくる人物みな愛ゆえに動かされ、愛ゆえに己の行く道を決めている。

主人公の青年はジェラール・フィリップ。
大変美しい。
ストーリー自体はなんてことない本作も、ジェラール本位で見れば楽しめることウケアイ。
見目麗しく、本作ではアクションもこなす肉体派。キレイー、ステキー、と溜息つきながら観ればそれでOK。

彼の伯母の公爵夫人が印象的です。大人ーって感じ。
甥の養母でありながら、甥を本気で男として愛しちゃって、なんかいろいろ大変。ていうか皆いろいろ大変。

フランス人(イタリア人?)にとって(肉欲とセットの)愛は大事なんだなーという映画ですね、はい。
by teri-kan | 2010-12-01 01:12 | フランス映画 | Comments(2)

「モロッコ」(1930)

初めて日本語字幕のついたトーキー映画。
1930年といえば昭和5年。とんでもなく古い作品です。

監督はジョセフ・フォン・スタンバーグ。主演は美しい脚のマレーネ・ディートリッヒ、そして高身長がステキなゲイリー・クーパー。
クーパーは外人部隊に所属する女たらしの軍人で、ディートリッヒは酒場の歌手という役どころ。
映画史に残る大スターの共演が見所の映画です。

私はこれを映画館のスクリーンで観ることができました。ディートリッヒが亡くなった時(1992年)、追悼上映という形で公開されたんですね。
今から思えばラッキーだったけど、実はあまり内容を覚えていない。
というか、当時も「有名な映画だから楽しみにしてたけど、ふーん、こういう話だったのか」といった程度の感想しか持てなかったと記憶しています。なんていうか、ストーリー自体はあまり印象に残らなかったんですよね。

ただ、映画の雰囲気が素敵だったのは記憶にある。現代の時代モノとは違った異国風味がたっぷりで、主役二人の風貌から何から全てが別世界。
そしてなんといってもラストシーン。
あそこだけは当時も観ていてゾクッとしたし今でも強烈に覚えている。
途中の経過はともかく、あのラストシーンだけで個人的には大感動でした。



後にディートリッヒの伝記か何かで読んだんだけど、クーパーはつまんない男だったってディートリッヒがバッサリ言ってて、結構ショックを受けたんですよね。
だってスクリーンで観るクーパーはカッコいいのにー。

まあそんな風に言えちゃうディートリッヒは本当にカッコいいんですが、風貌も圧倒的だけど、とにかく個性が強烈。オーラがすごい。
ああなりたいとか見習いたいとか、そんなものを遥かに超越した、本当に異次元の女性って感じでした。
by teri-kan | 2010-10-14 10:19 | アメリカ映画 | Comments(0)

「バルカン超特急」(1938)

列車モノ映画の最高峰の一つ。
ヒッチコック作品は本当に面白いです。

列車内で一人の婦人が行方不明になってしまうのですが、彼女を見た人間は主人公の女性しかおらず、乗務員や他の乗客に「そんな人はいなかった」と言われてしまう有様。必死で婦人を探す主人公でしたが、実はその裏には大きな陰謀が。
……といった、なんかそんな映画最近あったなあというような物語ですが、もちろんこちらが本家本元。
あっと驚く仕掛けあり、ちょっと怖い映像あり(あの病人が怖く思えるのは、いかにも古げな白黒映像のせいでしょう)、ドキドキ楽しめるサスペンスです。

主人公を助けるチャーミングな男性はマイケル・レッドグレイヴ。よく聞く苗字だなと思っていたら、ヴァネッサ・レッドグレイヴのお父さんでした。
いかにも昔のハンサムって感じの人ですが、とても魅力的です。ユーモアがあってヒッチコック映画にピッタリ。

クリケット大好きのイギリス人が登場するのだけれど、彼らは妙に安心できる存在で、同時に物語にリアルさを与える存在にもなっています。
東欧の見知らぬ風景、異国の旅館、長距離列車といった日常からかけ離れた場所だけど、クリケット狂の彼らがいるから日頃馴染んでる社会との接点を持つことができるのですね。だから安心できるし、起こっている事もリアルに感じられる。
そういったところはやっぱりヒッチコック上手いなあと思います。
by teri-kan | 2009-03-18 10:20 | イギリス映画 | Comments(0)

「肉体の悪魔」(1947)

戦時下のパリ郊外の町での、新婚の人妻と高校生との不倫物語。

ラディケの原作はもっとすごいらしいのですが、タイトル通り「肉体」に支配された男と女の話なんでしょうか。

映画の内容と「肉体の悪魔」というタイトルは、ちょっと合わないですね。映画の二人は肉体に突き動かされているというより魂が求め合っているという印象の方が強いですから。
でもそれは綺麗すぎる主演二人のせいかもしれません。ミシェリーヌ・プレーヌはとにかく可憐だし、ジェラール・フィリップは年上殺しの可愛さ爆発させてました。


この作品を観て驚いたのは周囲の反応&当事者二人の振る舞い。
アパートの大家さんは陰口叩いてるし、双方の親も苦々しい思いでいっぱいなのだけど、とりあえず黙認してるというのがすごい。少なくとも日本じゃありえない。
夫のいる女の母親に向かって怒鳴って張り合っちゃう愛人高校生ってどうですか。堂々と青空の下で、しかも近所でベタベタデートするってどうですか。

不思議といえば子供が出来て喜ぶ男子高校生というのも不思議すぎる。相手は人妻ですよ?彼女の立場どうするの?それを言うなら17歳の愛人の子供を妊娠して喜ぶ人妻も人妻なんだが、あの辺の感覚があまりにかけ離れすぎて驚く以外にない。
もしかしてカトリックだからかなあ。子供を授かるのはその愛を神が祝福しているからとか。
にしても今後あんた達どうするのよって聞きたくなるような展開なんですよねえ。

恋愛に勝るものはないんですかね、フランスでは。
大家さんも文句言いながら「戦争が終わってダンナが帰ってくるまでのこと」って割り切ってるようだし、ダンナに告げ口する様子もないようだし、なんだかんだいって基本的に寛容なんですよね。

すごいわ、フランスって。
by teri-kan | 2009-03-05 10:13 | フランス映画 | Comments(2)

「天国は待ってくれる」(1943)

エルンスト・ルビッチ監督。
主演はジーン・ティアニーとドン・アメチー。

とても幸せになれる映画。ある男性の一生を描いているのだけれど、見終わった後、人生っていいなあとか、優しい気分になれる。

閻魔様があの服装であの部屋にいることにかなり違和感があるんだけど、最後までくると「そんなものか」で済ませられます。
全然怖くなかったよね。あれなら生前の悪行も何もかも冷静に振り返れそう。

なぜか「トムとジェリー」の「天国と地獄」を思い出しました。アメリカ人の死んで天国に行く感覚ってあんな感じなんですねえ。
by teri-kan | 2009-02-01 02:57 | アメリカ映画 | Comments(0)

「心の旅路」(1942)

映画館で泣くことはしょっちゅうなのですが、ひっくひっくと嗚咽まであげたことが2回程あります。その一つがこれ、「心の旅路」。

自分でも驚いたのですが、この映画、ストーリーはいたってベタな記憶喪失もので、非常にありふれているのです。セットも超チャチで、何この造花って感じなのですが、映画の良し悪しはそんなもので決まるのではないのです。人の心を動かすのは、やはり人なのですよ。

相手を想う気持ちの深さに涙。シンプルな感情こそ最も強い。
こういう映画は大事にしないといかんなあと思いますねえ。

監督のマーヴィン・ルロイは「哀愁」の監督さんですが、あれもわかっていても涙が出てくるメロドラマですね。

でも「哀愁」は可哀相な涙。
「心の旅路」で流れる涙はもっと温かい。
by teri-kan | 2009-01-29 10:45 | アメリカ映画 | Comments(0)

「生きるべきか死ぬべきか」(1942)

監督はエルンスト・ルビッチ。主演は若くして事故死したキャロル・ロンバート。クラーク・ゲーブルの愛妻だったことでも有名な方。

舞台は第二次世界大戦中のポーランドで、ナチス支配下での、とある劇団の奮闘振りが描かれています。

とにかくすごい映画。
全編笑いがあるんだけど、その笑いと隣り合わせの「シャレにならない部分」との兼ね合いが、なんかもうすごい。とてもおかしいのに変な緊張感がずーっとあって、見終わった後「すごいもの観た」と感動すると同時に妙な脱力感が襲ってくる。
「面白かったねー」と言ってもいいのかどうなのかなぜか躊躇われるのに、でも思い出し笑いをしてしまうという、なんと表現していいのかわからない作品ですね。とにかく「すごい映画」。

映画の持つ力と無限の可能性をひしひしと感じます。
ああ、こういう事もできるのかあって。
by teri-kan | 2009-01-06 13:07 | アメリカ映画 | Comments(0)

「或る夜の出来事」(1934)

最高のラブコメ、とても楽しいロードムービー。
古い映画だけどたくさんの人に観てもらいたい。

大富豪のお嬢さんと売れない新聞記者の、長距離バスでの偶然の珍道中なんだけど、この二人のズレというか、ズレながらもいいコンビなところがとにかくおかしくて、まあなんといいますか、粋ですね。かわいい映画です。

アカデミー賞の主要5部門制覇の最強作品。
クローデット・コルベールがとてもキュート。
そしてクラーク・ゲーブルが若い!細い!

超オススメです。



実は年末年始に出掛けられる余裕がなかったので、今年はお正月映画をまだ一本も観ていません。
次の三連休に行けたらいいなあ。
by teri-kan | 2009-01-05 11:59 | アメリカ映画 | Comments(0)

「風と共に去りぬ」(1939)

多分映画館で観た映画の中では最も回数の多い作品。本当に大好きです。

年齢と共に感想が変わってきますね。若い頃は前半部分にドキドキしたものですが、年とってくると「スカーレット、あんたなんて危ういお嬢さんなんだ」と大人目線で心配しながら観てしまうようになります。
レットとの結婚生活のすれ違い具合も理解できるようになってくると、もう諦めの境地に達してしまうというか……ほんとバカだねえスカーレットは。

でも何度観てもレットのカッコよさは変わりません。出会いの時の階段の下からスカーレットを見上げる顔なんてたまらんです。
最後の捨て台詞も素敵過ぎる。「うひょー、かっけー」とため息ほれぼれです。


スカーレットをみてると「私も元気に前向きになろう」と思えてきます。彼女の長所は外見を除けば驚異のバイタリティだけで、決してお手本になるような淑女じゃないのですが、実は1コだけ学べるところがあります。

それは例の決め台詞、「まあいいや、明日考えよう」です。

これ名言ですよ。絶対オススメ。
「夜に考え事するな」とは結構言われますが、そんな事言われたって考えてしまうものは考えてしまいます。でも「明日考えたら?」と言われたら、考えることを完全に棚上げするわけではないので案外すんなりと受け入れられる。で、起きてみたらあらビックリ。なんだ、なんとかなりそうじゃん、なんて思えるようになってることもなきにしもあらず。

とりあえず忘れてとにかく眠る。これ最強。
スカーレットみたいな厚顔無恥にはなれずともかなり楽になれますよ。
by teri-kan | 2008-12-28 00:41 | アメリカ映画 | Comments(0)