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「スティング」(1973)

第一次世界大戦後の不景気なアメリカが舞台。
登場人物は詐欺師。
表社会に張り付いた裏社会(という言い方も変だけど、そういった感じ)の事情がいろいろと面白い映画です。

ポール・ニューマンがカッコいい。
あまりそんな風に思ったことのない俳優だけど、この映画は良かった。
ロバート・レッドフォードも好きなタイプの俳優ではなかったけど、この映画の彼は魅力的だった。

今から見たらちょっと冗長に感じる作品かもしれない。
でもオシャレで、画面全体をじっくり見てるだけでいい、という人もいると思う。
男の人向けの映画かなあ。
ストーリーは面白いし、とにかく最後まで絶対見るべきではあるんだけど、ロマンスは欠けてるので、そういう華やぎを求める向きにはちょっと物足りないかもしれません。

最後は本当に面白い。
あまりの大掛かりさにぶっ飛びます。
本当に、本当に、大掛かりです。
古き良き時代の古き良き映画です。
裏社会のお話だけど品性の高さとユーモアがこの作品にはあります。



ここんとこ戦争や悲惨な事故といった映画が続いたので、毛色の違う作品をUPしてみました。
実はちょっと忙しくて、以前書き溜めてた映画感想を一気に放出してるのです。
古い映画ばかりだけど、でも、いやー映画ってやっぱりいいものですね。




by teri-kan | 2019-02-27 00:00 | アメリカ映画 | Comments(0)

「ヒンデンブルグ」(1975)

1937年に実際に起こった飛行船ヒンデンブルグ号の爆発事件を扱った映画。
実写フィルムと撮影部分の合体が印象的な作品。

この事件は原因が今もって解明されてないのですが、映画は破壊工作説にのっとったストーリーになってます。
そこの部分は結構ハラハラもので、結末を知っていても、いや、知っているからこそドキドキしちゃうのかな。
とにかくスリリングでした。

空の「タイタニック」って感じかなー。
悲劇が起こるのがわかってて見てるのですが、この映画の真骨頂は工作活動とそれを阻止しようとする人達との息詰まるやりとりというより、爆発そのものと、なんといっても爆発が起こってからにありました。
凄まじいの一言です。
ここは編集もすごい。

そして、その圧倒的な映像を見てさえ更に心を揺さぶられたのは、最後に流れた当時実際に実況していたラジオの声。
この声を前にしては、映画はやはり作り物。
声は時に映像よりもはるかに臨場感をもってその時の悲劇を伝えるけれど、このラジオ放送の実況はまさしくそれでした。
これを聞いてしまったら、正直原因が不明なこともどうでもよくなるというか、ただただ悲劇が起こった、その悲惨さに我々はただ打ちひしがれるだけである、といった感じになる。
本当に、これを目の当たりにしてしまった人達のショックは計り知れなかったと思います。

それにしても、飛行船を運行させるというのは大変だったんですねえ。
とても優雅で飛行船旅行ってシンプルに素敵だなと思ったのだけど、つつがなく運行させるのにこれほど神経使うとは。
この映画を見て何が良かったって、飛行船について詳しく知れたことかな。
いやあ、なかなかすごいものでした、飛行船。
でも事故の悲惨さもすごいものでした。




by teri-kan | 2019-02-22 00:00 | アメリカ映画 | Comments(0)

「ワーテルロー」(1970) 

イタリアとソ連の合作映画。
よく考えたらなぜこの二国の組み合わせでこの内容なのか、ちょっと不思議。
なにげにキャストは豪華です。



ワーテルローと言われてただ単に地名のことだけを思い浮かべる人はいないでしょう。
ナポレオンの決定的な失脚がテーマの映画なのだと想像されると思います。

でも、実際はそれもちょっと違ってて、ホントにこの映画はタイトル通りの映画でした。
ナポレオンの失脚がテーマというより、ホントにワーテルローの戦い。
ワーテルローの戦いこそが主人公。

なので余計な(という言い方もなんだけど)愛だの友情だのの出てくる隙間はなく、ホントに合戦がメイン。
センチメンタルな気分になる暇もない。
両軍の指揮官が粛々と指揮をとり、粛々と戦いが行われていくのです。

で、その戦いのシーンがすごいのですよ。
まー、贅沢。
贅沢なことこの上ない。
CGなしでこれですよ。
ホント贅沢。

あれ、ソ連兵なんですね。
さすがソ連。
そんじょそこらのエキストラじゃない。
隊列も、まあ綺麗。
プロ中のプロが再現するワーテルローで戦う兵士。
いやー、すごかった。

正直それだけといえばそれだけだけど、それがすごすぎるのでそれでよし。
今では望むべくもない贅沢さを味わえる映画です。




by teri-kan | 2019-02-20 00:00 | その他の映画 | Comments(0)

「バラバ」(1961)

監督は「ミクロの決死圏」や「トラ・トラ・トラ!」のリチャード・フライシャー。
主演はアンソニー・クイン。
でもイタリア映画。(言語は英語)

バラバはイエス・キリストの処刑と引き換えに赦免された男で、本作もイエスの処刑から始まります。




ひねくれてる感想
by teri-kan | 2019-02-18 00:00 | その他の映画 | Comments(0)

「ロシュフォールの恋人たち」(1967)

「三銃士」関連でロシュフォールを検索かけたら必ず上位に出てくるタイトル。
ずっと気になってたので見てみたら、なんとまあ素敵なミュージカル映画でした。

色が素敵、洋服の色がとにかく素敵。
ロシュフォールの町の風景にピッタリ。
踊る色彩が映えに映える。

帽子が素敵。
普段使いであれはないわーってくらい派手でゴージャスだけど超可愛い。
とにかく素敵。

音楽がもうとにかく素敵。
この曲はこの映画だったのかーってのが何曲もある。

徹底して恋愛なのがさすがおフランス。
ありえない展開もミュージカルならいける。
明るくカラッとした町の空気感とピッタリ。

終わりの余韻の持たせ方もさすが。
町を出ていく人は恋人とめぐりあえない人達なのか、と思いきや!
最後の最後まで素敵だった。
さすがフランス映画。

いやー、良かったですねえ。
重々しさとか深い味わいとかそういうものはないけど、とにかく素敵。心地よい。
インテリアに例えるなら、立派な壺といった芸術的な調度品ではないけど、私室に一点置いておきたいようなお洒落で素敵な雑貨って感じ。
ホント心地いいんですよー。



監督はジャック・ドゥミ、音楽はミシェル・ルグラン。
「シェルブールの雨傘」コンビですが、個人的には「ロシュフォール~」の方が好き。
「シェルブール~」は見たのが昔すぎてイマイチ記憶が定かじゃないけど。

カトリーヌ・ドヌーヴとフランソワーズ・ドルレアックの美人姉妹が双子役。
「赤と黒」でジェラール・フィリップの相手役を務めた美人女優のダニエル・ダリューが双子のお母さん役。
美人の母子設定です。

脇を固める俳優も有名人揃い。
何気にえらく豪華です。

こんなに素敵な映画だったとは知らなかったなー。
いやはや、良い映画でした。
とにかく色が超綺麗!
お洋服見てるだけで楽しいです。





by teri-kan | 2018-12-19 10:00 | フランス映画 | Comments(2)

「地下室のメロディー」(1963)

出所したての老ギャングとチンピラ青年の、カジノの金庫破りのお話。
老いた大泥棒はジャン・ギャバン、若いチンピラにアラン・ドロン。
この二人がとても素晴らしい犯罪映画です。

描かれているのは徹底的に「老」と「若」。老獪と軽薄、重厚と軽快さ。経験豊富で幾多の修羅場をくぐってきたであろうジャン・ギャバンの渋さもいいし、アラン・ドロンが軽くて悪い子なのもいい。
二人の役割分担は至極もっともで、ギャバンの知識とドロンのフットワークの軽さの融合は泥棒行為にとても効果的なんだけど、でも結局は、
「若けりゃ一人でやっている」
ギャバンのこのセリフに尽きるんだろうなあ。

ドロンの仕事は若くなければ出来ないことで、彼は若い体にまかせて必死こいてカジノの地下まで辿り着くのだけど、その地下室で外から引き入れたギャバンのどーんとした姿には、なんか哀愁を誘うものがありました。
それまでキビキビと頑張ってたドロンを見てたからその落差に愕然。しかも札束をカバンに入れる動作が、動作が……遅すぎるー!
遅すぎてのろすぎて、でも本人的にはスピーディなつもりで、これが演技なんだからジャン・ギャバンすごいなあなんですが、ここはカメラもしつこいくらいにのろいギャバンをじっくり映してるもんだから、もうこっちはイライライライラ(苦笑)。早くカバンに詰めてさっさと逃げろー!って叫びたくなるくらいでした。

うまく作ってるなと思います。特に後半の緊張感はすごい。犯罪が成功するかどうかの緊張感と、ギャバンとドロンの間に流れる緊張感の両方とも。
あの二人の関係は仕方ないよなー。ドロンの心情はわからなくもない。
ただ、最後の手段は驚いた。フランス映画って一筋縄ではいかないラストを迎えるものが多いけど、この映画の終わり方もすごかったです。

嗚呼これが人生、って感じ?

でもドロン演じる青年は後々自分のこの行動を絶対後悔すると思うな。
あの遊び人がこれしきで真っ当になれるとは思えないし、何か金が必要になった時絶対後悔するに決まってる。100フラン賭けてもいい。

ていうかドロン、ツメの甘い悪党の若者役がホントーにピッタリだよなあ……。

この映画もドロンは最高に美しく、神が彫刻刀で彫り彫りしたお顔を堪能する喜びを存分に味わえるのですが、いよいよ地下室に突入するという場面、彼は目出し帽を頭からかぶってしまうのです。
「ああ、顔が隠れるう!」とショックを受けるも、目出し帽姿のアップが映って別の意味で大ショック。
目出し帽から覗くドロンの二つの目は、ありえないくらい美しく壮絶なのです!
確かに彼の瞳は美しくてシャープで影があって厳しくて力があるのですが、鼻とか口とか排除した目だけのドロンは本当にすごかった。

あの目だけで殺せるよねえ、ドロン、女を。
さすが(元)世界のハンサムだー。

ちなみに「地下室のメロディー」は音楽も良いです。
この頃のフランス映画はカッコよくてオシャレな音楽が多いですね。
モノクロ映像にジャズ、悪徳を描いた映画にジャズ、小難しい「これも人生」的な映画にジャズ。

オシャレだなー。
by teri-kan | 2011-11-04 16:15 | フランス映画 | Comments(4)

「鳥」(1963)

映画史上非常に特殊な映画。
カテゴリーとしては恐怖映画?
サスペンスじゃないよね。んー、スリラーとか?
とにかく特殊で、映画史の中で「鳥」といったら「鳥」としか言いようがないほど、他の作品とは一線を画している作品です。

うちの母親は公開当時この映画を観て、「なんで襲われるのかよくわからなくてつまらなかった」のだそうです。突然鳥が襲ってくる、だから何?というか、それのどこに意味が?みたいな感じがしたのだそうです。
まあね、今観てもホントにストーリーないもんね。エモーションをかきたてる音楽もなしで、この物語性の欠如に入り込めない人がいたとしても、まあ仕方ないかなという気はします。

もちろんその理由のなさが恐怖の根源であって、やっぱり人間って理由を求めたがるものなんですね。
日本の近年の例でいえば、「たくさんの熊が人里に下りて人を襲う、それは何故か?木の実の成りが悪いせいもあるけど、もともとは人間が森を伐採しすぎたからだ」……という風に結果と原因が結びつけば、人間ってとりあえずは冷静になれる。たとえ熊が人を襲う現実に変わりはなくても。
でも原因や理由がわからなければ、それはもうただ恐ろしいだけの状況でしかない。で、そうなった時、人は勝手に理由をこしらえて、あの女のせいだ、魔女だ、とわめきちらして自分の心を納得させようとする。

そういった「鳥」の登場人物の恐慌状態は非常に理解できて、わけわからないものに恐怖する根源的な恐れをきちんと表現したヒッチコックは、やっぱり上手い監督さんなんだなあと思います。

個人的に恐ろしかったのは鳥かごの中のラブバードかな。
いつ人間に対して牙を剥くのか、外の鳥たちと共闘されたらオシマイだとか、ずっとそんなこと思っていました。
思いっきり獅子身中の虫というか、最後もしっかり連れていっちゃってさー、あー怖い怖い。

ティッピ・ヘドレンが最後とうとう魂を失った状態になってしまって、あれも恐ろしかったですね。
歯向かう気を喪失させる。
これ以上の鳥の勝利はないんじゃないかと思いました。




実はこの感想、ずっと昔に書いていたのにUPする機会を失ったままお蔵入りになっていたものです。
最近古い映画(というか映画自体)の感想を書く事が減ったけど、好きな映画はまだまだあるんですよね……文章に出来るほど内容をしっかり覚えてないだけで。

なんかねえ、自分の記憶力のなさに愕然とすること最近多いですねえ。
by teri-kan | 2011-10-04 16:21 | アメリカ映画 | Comments(0)

「男と女」(1966)

現在フランスのドーヴィルでサミットが行われています。
ドーヴィルと言われて思い出すのは「男と女」。
ダバダバダ~♪の歌声で有名な、とても素敵なフランス映画です。

夫を亡くした女と、妻を亡くした男が、寄宿学校に預けている子供を通じて知り合い、恋に落ちるという物語。
その恋自体をあれこれ語るのは野暮というか、理屈っぽく語れる映画ではないので、観てただ浸ればいいのだと思うのだけど、まあなんて言うかなあ、そこに男と女がいるから、と言いますか、いやあ、恋愛っていいですねえ。

フランス映画ってステキだなと感心したものでした。
大人の恋愛の描き方もだけど、この作品はとにかく絵的に美しくて、どのシーンを切り取っても美しい絵になりそうなくらいに良い。
今でも印象に残ってるのは白黒の場面かな。セピア色もいい色だったけど。んでもってその色の中の主人公二人がとても雰囲気があるんだ。
アヌーク・エーメはさすがの美しさで、ジャン・ルイ・トランティニャンはシブくて大人の男ーって感じで。

うーん、やっぱり素敵だ。すごく綺麗。



サミットのニュースを見てるとたまに海が映ったりするんだけど、映画でも最も印象的なのは砂浜の場面です。

やっぱり砂浜ですよね。
カップルには砂浜ですよ砂浜。若くてもそうでなくても。

本当に素敵な恋愛映画です。
by teri-kan | 2011-05-27 10:50 | フランス映画 | Comments(0)

「山猫」(1963)

ヴィスコンティの、イタリア統一戦争時代のシチリア貴族を描いた大作。

大変美しい映画で、豪華絢爛な貴族の館、舞踏会、シチリアの風景、何もかもが綺麗で、画面を観ているだけで目の保養になる。
目の保養といえばアラン・ドロン。クラウディア・カルディナーレも超キレイ。
とにかく何もかもが美しい。

そんな美しい映画は、時間が進むにつれじわりじわりと変化していく両シチリア王国の貴族社会を丁寧に描いて、それでも毅然としている主人公の内面と合わさって、なんとも静かなエンディングを迎える。
イタリア統一“戦争”とかいうけれど、お貴族様はこんな風に結構穏やかに追われていったんですねえ。

今年はイタリア統一150周年なのですが、この映画はちょうどその時期を描いた作品で、ガリバルディとか教科書でしか知らないような人も(確か名前だけだったけど)出てきます。
イタリアの歴史といえばローマ時代かルネッサンス期くらいしかTVでも取り上げられないけど、日本人にとってあまり知ることのできない統一運動時期のイタリアを手軽に知ることができる映画として、「山猫」は結構貴重なのではないかと思います。

しかし、こういう映画が作れるのって、やっぱりヴィスコンティだからなんでしょうねえ。
ヴィスコンティ家はイタリアでも有数の名門貴族ですが、時代から追われていく身のやるせなさは、わかる人にしかわからないものなのかもしれません。
特に主人公のように年齢もいっている人ならば。

一般庶民の若輩者には、おそらく完全には理解しきれないものだと思いますが、それでもこの映画を観ていたら、そういった葛藤や感情もなんとなくわかる。
それはやっぱりヴィスコンティだからこそなんでしょうね。
by teri-kan | 2011-01-17 01:56 | フランス映画 | Comments(0)

「アパートの鍵貸します」(1960)

有名すぎる映画。
アカデミー賞で作品賞や監督賞など6部門受賞しており、今でも人気のある作品。

監督はビリー・ワイルダー、主演はジャック・レモンとシャーリー・マクレーン。
ラブホテル代わりに自分のアパートを上司に時間貸ししている男が、会社の女の子に恋するものの、当の彼女が上司の浮気相手だった……というお話。

とてもオシャレな映画ですが、よく考えたら非常に不道徳で倫理的に如何なものかという映画。ストーリーだけをなぞれば非常にドロドロで深刻なのに、それをこうもハイセンスな作品に仕上げるところがビリー・ワイルダーの力ってことなんでしょう。

ジャック・レモンの身の軽さがいいんですよね。シャーリー・マクレーンの、ちょっと考えの軽いところもいい。その辺の軽さ加減、深刻さと軽さのバランスの絶妙さが見所。

ワイルダーって本当に上手いんだと思います。
やっぱりオシャレ。
by teri-kan | 2010-11-29 00:40 | アメリカ映画 | Comments(0)