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タグ:60・70年代 ( 43 ) タグの人気記事

「冒険者たち」(1967)

内容はそのまま冒険者たち、あるいは青春たち。
若者のキラキラ感とワクワク感と危うさと儚さが描かれた冒険物語であり青春物語。

主演はアラン・ドロンとリノ・ヴァンチュラ、二人の女神にジョアンナ・シムカス。



今見てもいい映画なんだけど、公開当時はとても斬新でお洒落で多くの人を魅了した映画だったろうと思います。
飛行機のシーンもレーシングカーのシーンも良いし、洋上の船のシーンはホントに良い。
いい三人組なんですよ。
絶妙な関係性でしたね。

レティシアがマヌー(アラン・ドロン)に語っていたのが要塞の島に暮らす夢で、ローラン(リノ・ヴァンチュラ)に伝えていたのが彼への愛だったというのがねえ。
ローランが彼女の夢を知らないまま彼女の夢を叶えようとしていたというのが鍵だよね。
彼女の従兄弟の面倒を見てあげるローランからは、優しさと責任感と彼女への深い思いが伝わってくる。
ローランはホントに素敵。

マヌーは彼女を失った喪失感と夢(飛行機)のためにパリに戻るけど、でもローランのことがとても好き。
飛行機の飛ばし方がカッコつけててイカれてて、結局この性格が災いを招いちゃうんだけど、マヌーの若々しさは眩しいの一言だ。

いやー、アラン・ドロンの映画を見るたび思うんだけど、つくづくいい顔だしいい体だよね。
銃を撃つ姿が素敵ねえ。
アラン・ドロンとリノ・ヴァンチュラがスーツ着て並んだら全然カタギじゃなくて、そりゃレティシアのおじさんも警戒するだろうって感じ。
この濃い二人にキラキラのレティシアの組み合わせが良いんですよ。
青春はキラキラでとことん危うくて、そして儚いんだな。



久々にこの映画を見たんだけど、昔とちょっと印象が違ってました。
途中かなり忘れてたせいもあるんだけど、青春が遠くなってるからかなあ。
良い映画なのは変わりないんだけど、昔はもっと単純に見ていたような気がしますね。




by teri-kan | 2019-08-05 00:00 | フランス映画 | Comments(0)

「影の軍隊」(1969)

ナチス支配下のフランスにおけるレジスタンスの物語です。
主演はリノ・ヴァンチュラ。
監督は日本では「サムライ」が有名なジャン=ピエール・メルヴィル。



レジスタンスのお話と言っても具体的な工作活動とか破壊活動が見られるわけじゃなく、1942~43年だからナチスは圧倒的にフランスを支配してて、同志は次々と逮捕・拷問・処刑されていく状況です。

見るからに苦しい。
先の希望はまだまだ全く見えない。

そんな状況下でレジスタンス活動をする人達の気概というのが、言葉にするのが難しいんだけど、熱く燃えるというのでは全然なく、むしろ冷静、冷徹、淡々。
でも感情はある。
おそらくすべきことをするといった感覚なのだと思うけど、命がかかってるので時に恐ろしいほど苛烈になる。

特に裏切り・密告に対しては……内輪の処刑シーンは壮絶すぎた。
やられるのが年配者じゃないってのが、これまた。
若者には未来があるのに!といったこと、善の側のはずのレジスタンス闘士にも通用しない。
ナチスは明らかに悪だが、レジスタンスはレジスタンスで血も涙もない戦いをしている。

……といった感じの映画です。
確かにナチスが悪いんだけど、ナチスから受けるプレッシャーによるレジスタンス内の緊張感がハンパなくて、なんかもうずっと緊張してるって感じの、そんな映画。

監督のメルヴィルは実際にレジスタンス運動に参加した人で、この映画はそうであるからこその彼らの真実ではあるのでしょう。
エンターテイメントって感じまるでありません。
苦しい映画です。



リノ・ヴァンチュラは存在感がすごいですね。
個人的には「モンパルナスの灯」のえげつない画商が印象に強いですが、他にも警察の役とか、そういうプロフェッショナルの威厳や説得力を力強く表現できる俳優さんってイメージです。
あと、シモーヌ・シニョレが良かった。
ラストシーンは、いやあ、それしかないかあとは思うものの、レジスタンスは苦しい。

酷い時代でしたね。
ああいうことがありえた時代だったというのが本当に苦しいです。




by teri-kan | 2019-08-02 00:00 | フランス映画 | Comments(0)

「華麗なる激情」(1965)

システィーナ礼拝堂の天井画をめぐる芸術家とローマ教皇の確執がテーマの映画。
ミケランジェロにチャールトン・ヘストン、天井画を描くことを命じたユリウス2世にレックス・ハリソン。



深刻な映画かと思いきや案外そうではなくて、芸術家によくある生みの苦しみの描写は一応あるけど、ミケランジェロはやっぱり天才なのか、というか、神に愛された芸術家は霊感をたやすく得られるんだなあ。

むしろメインは芸術そのものよりユリウス2世との関係性にあって、これまた結構な確執があったりするんだけど、なんていうか、レックス・ハリソン自身のキャラクターのせいもあると思うんだけど、真剣に見えてどこかふざけてるというか、時にギャグか?と思えるような場面もあって、こっちとしては随分レックス・ハリソンのおかげで余裕をもって見れたような気がする。

ヒギンズ教授のイメージが強すぎるのかなあ。
彼のせいで奇妙なエンタメ風味が出てたように思います。

それが悪いってわけじゃないんだけど、これまでイメージしていたユリウス2世とはまるで違うというのがあって、まあ私のイメージするユリウス2世は惣領冬実の「チェーザレ」(まだ枢機卿時代だけど)なので、もう全然キャラが違うんです。
でもこの映画を見てたら「こんなユリウス2世だったらいいなあ」と思えるものではあります。

見ていて面白かったのは、教皇の方が思いっきり俗だということ。
芸術家の方が神に近いんだなと。
時はルネサンス真っ盛りですが、なるほど、芸術家は愛されてしかるべきなのですね。
ユリウス2世のことをああだこうだと言ってますが、彼のミケランジェロに対する感情はなるほどと思えるものでありました。

憧れ……。
一言でいえばそうなるのかな。
ミケランジェロは振り回されっぱなしですが、彼らの心の交流は見るべきものがありました。



にしても、邦題になんでも「華麗なる」をつければいいってもんでもないだろうってタイトルです。
映画の原題は「The Agony and the Ecstasy」。
「ミケランジェロの生涯 苦悩と歓喜」という伝記小説が原作だそうで、一体これがどうなったら「華麗なる」「激情」になるのか。
確かに映画は豪勢で主演二人はよく怒ってたけどさあ。

このタイトルで「ミケランジェロの創作活動がテーマの映画です」って言われてもピンとこないよねえ。




by teri-kan | 2019-07-31 00:00 | アメリカ映画 | Comments(0)

「突然炎のごとく」(1962)

監督はトリュフォー。
主演はジャンヌ・モロー。
でも原題は「ジュールとジム」。
ジュールとジムの友人同士とモロー演じるカトリーヌの三角関係を描いた映画です。

感想は、「この人達おかしい」で終わらせるのもなんなので、かなり真面目に書いてみました。
愛は常に動いているものなのですね……。





あーいーそれはーくるしくー
by teri-kan | 2019-06-28 00:00 | フランス映画 | Comments(0)

「スティング」(1973)

第一次世界大戦後の不景気なアメリカが舞台。
登場人物は詐欺師。
表社会に張り付いた裏社会(という言い方も変だけど、そういった感じ)の事情がいろいろと面白い映画です。

ポール・ニューマンがカッコいい。
あまりそんな風に思ったことのない俳優だけど、この映画は良かった。
ロバート・レッドフォードも好きなタイプの俳優ではなかったけど、この映画の彼は魅力的だった。

今から見たらちょっと冗長に感じる作品かもしれない。
でもオシャレで、画面全体をじっくり見てるだけでいい、という人もいると思う。
男の人向けの映画かなあ。
ストーリーは面白いし、とにかく最後まで絶対見るべきではあるんだけど、ロマンスは欠けてるので、そういう華やぎを求める向きにはちょっと物足りないかもしれません。

最後は本当に面白い。
あまりの大掛かりさにぶっ飛びます。
本当に、本当に、大掛かりです。
古き良き時代の古き良き映画です。
裏社会のお話だけど品性の高さとユーモアがこの作品にはあります。



ここんとこ戦争や悲惨な事故といった映画が続いたので、毛色の違う作品をUPしてみました。
実はちょっと忙しくて、以前書き溜めてた映画感想を一気に放出してるのです。
古い映画ばかりだけど、でも、いやー映画ってやっぱりいいものですね。




by teri-kan | 2019-02-27 00:00 | アメリカ映画 | Comments(0)

「ヒンデンブルグ」(1975)

1937年に実際に起こった飛行船ヒンデンブルグ号の爆発事件を扱った映画。
実写フィルムと撮影部分の合体が印象的な作品。

この事件は原因が今もって解明されてないのですが、映画は破壊工作説にのっとったストーリーになってます。
そこの部分は結構ハラハラもので、結末を知っていても、いや、知っているからこそドキドキしちゃうのかな。
とにかくスリリングでした。

空の「タイタニック」って感じかなー。
悲劇が起こるのがわかってて見てるのですが、この映画の真骨頂は工作活動とそれを阻止しようとする人達との息詰まるやりとりというより、爆発そのものと、なんといっても爆発が起こってからにありました。
凄まじいの一言です。
ここは編集もすごい。

そして、その圧倒的な映像を見てさえ更に心を揺さぶられたのは、最後に流れた当時実際に実況していたラジオの声。
この声を前にしては、映画はやはり作り物。
声は時に映像よりもはるかに臨場感をもってその時の悲劇を伝えるけれど、このラジオ放送の実況はまさしくそれでした。
これを聞いてしまったら、正直原因が不明なこともどうでもよくなるというか、ただただ悲劇が起こった、その悲惨さに我々はただ打ちひしがれるだけである、といった感じになる。
本当に、これを目の当たりにしてしまった人達のショックは計り知れなかったと思います。

それにしても、飛行船を運行させるというのは大変だったんですねえ。
とても優雅で飛行船旅行ってシンプルに素敵だなと思ったのだけど、つつがなく運行させるのにこれほど神経使うとは。
この映画を見て何が良かったって、飛行船について詳しく知れたことかな。
いやあ、なかなかすごいものでした、飛行船。
でも事故の悲惨さもすごいものでした。




by teri-kan | 2019-02-22 00:00 | アメリカ映画 | Comments(0)

「ワーテルロー」(1970) 

イタリアとソ連の合作映画。
よく考えたらなぜこの二国の組み合わせでこの内容なのか、ちょっと不思議。
なにげにキャストは豪華です。



ワーテルローと言われてただ単に地名のことだけを思い浮かべる人はいないでしょう。
ナポレオンの決定的な失脚がテーマの映画なのだと想像されると思います。

でも、実際はそれもちょっと違ってて、ホントにこの映画はタイトル通りの映画でした。
ナポレオンの失脚がテーマというより、ホントにワーテルローの戦い。
ワーテルローの戦いこそが主人公。

なので余計な(という言い方もなんだけど)愛だの友情だのの出てくる隙間はなく、ホントに合戦がメイン。
センチメンタルな気分になる暇もない。
両軍の指揮官が粛々と指揮をとり、粛々と戦いが行われていくのです。

で、その戦いのシーンがすごいのですよ。
まー、贅沢。
贅沢なことこの上ない。
CGなしでこれですよ。
ホント贅沢。

あれ、ソ連兵なんですね。
さすがソ連。
そんじょそこらのエキストラじゃない。
隊列も、まあ綺麗。
プロ中のプロが再現するワーテルローで戦う兵士。
いやー、すごかった。

正直それだけといえばそれだけだけど、それがすごすぎるのでそれでよし。
今では望むべくもない贅沢さを味わえる映画です。




by teri-kan | 2019-02-20 00:00 | その他の映画 | Comments(0)

「バラバ」(1961)

監督は「ミクロの決死圏」や「トラ・トラ・トラ!」のリチャード・フライシャー。
主演はアンソニー・クイン。
でもイタリア映画。(言語は英語)

バラバはイエス・キリストの処刑と引き換えに赦免された男で、本作もイエスの処刑から始まります。




ひねくれてる感想
by teri-kan | 2019-02-18 00:00 | その他の映画 | Comments(0)

「ロシュフォールの恋人たち」(1967)

「三銃士」関連でロシュフォールを検索かけたら必ず上位に出てくるタイトル。
ずっと気になってたので見てみたら、なんとまあ素敵なミュージカル映画でした。

色が素敵、洋服の色がとにかく素敵。
ロシュフォールの町の風景にピッタリ。
踊る色彩が映えに映える。

帽子が素敵。
普段使いであれはないわーってくらい派手でゴージャスだけど超可愛い。
とにかく素敵。

音楽がもうとにかく素敵。
この曲はこの映画だったのかーってのが何曲もある。

徹底して恋愛なのがさすがおフランス。
ありえない展開もミュージカルならいける。
明るくカラッとした町の空気感とピッタリ。

終わりの余韻の持たせ方もさすが。
町を出ていく人は恋人とめぐりあえない人達なのか、と思いきや!
最後の最後まで素敵だった。
さすがフランス映画。

いやー、良かったですねえ。
重々しさとか深い味わいとかそういうものはないけど、とにかく素敵。心地よい。
インテリアに例えるなら、立派な壺といった芸術的な調度品ではないけど、私室に一点置いておきたいようなお洒落で素敵な雑貨って感じ。
ホント心地いいんですよー。



監督はジャック・ドゥミ、音楽はミシェル・ルグラン。
「シェルブールの雨傘」コンビですが、個人的には「ロシュフォール~」の方が好き。
「シェルブール~」は見たのが昔すぎてイマイチ記憶が定かじゃないけど。

カトリーヌ・ドヌーヴとフランソワーズ・ドルレアックの美人姉妹が双子役。
「赤と黒」でジェラール・フィリップの相手役を務めた美人女優のダニエル・ダリューが双子のお母さん役。
美人の母子設定です。

脇を固める俳優も有名人揃い。
何気にえらく豪華です。

こんなに素敵な映画だったとは知らなかったなー。
いやはや、良い映画でした。
とにかく色が超綺麗!
お洋服見てるだけで楽しいです。





by teri-kan | 2018-12-19 10:00 | フランス映画 | Comments(2)

「地下室のメロディー」(1963)

出所したての老ギャングとチンピラ青年の、カジノの金庫破りのお話。
老いた大泥棒はジャン・ギャバン、若いチンピラにアラン・ドロン。
この二人がとても素晴らしい犯罪映画です。

描かれているのは徹底的に「老」と「若」。老獪と軽薄、重厚と軽快さ。経験豊富で幾多の修羅場をくぐってきたであろうジャン・ギャバンの渋さもいいし、アラン・ドロンが軽くて悪い子なのもいい。
二人の役割分担は至極もっともで、ギャバンの知識とドロンのフットワークの軽さの融合は泥棒行為にとても効果的なんだけど、でも結局は、
「若けりゃ一人でやっている」
ギャバンのこのセリフに尽きるんだろうなあ。

ドロンの仕事は若くなければ出来ないことで、彼は若い体にまかせて必死こいてカジノの地下まで辿り着くのだけど、その地下室で外から引き入れたギャバンのどーんとした姿には、なんか哀愁を誘うものがありました。
それまでキビキビと頑張ってたドロンを見てたからその落差に愕然。しかも札束をカバンに入れる動作が、動作が……遅すぎるー!
遅すぎてのろすぎて、でも本人的にはスピーディなつもりで、これが演技なんだからジャン・ギャバンすごいなあなんですが、ここはカメラもしつこいくらいにのろいギャバンをじっくり映してるもんだから、もうこっちはイライライライラ(苦笑)。早くカバンに詰めてさっさと逃げろー!って叫びたくなるくらいでした。

うまく作ってるなと思います。特に後半の緊張感はすごい。犯罪が成功するかどうかの緊張感と、ギャバンとドロンの間に流れる緊張感の両方とも。
あの二人の関係は仕方ないよなー。ドロンの心情はわからなくもない。
ただ、最後の手段は驚いた。フランス映画って一筋縄ではいかないラストを迎えるものが多いけど、この映画の終わり方もすごかったです。

嗚呼これが人生、って感じ?

でもドロン演じる青年は後々自分のこの行動を絶対後悔すると思うな。
あの遊び人がこれしきで真っ当になれるとは思えないし、何か金が必要になった時絶対後悔するに決まってる。100フラン賭けてもいい。

ていうかドロン、ツメの甘い悪党の若者役がホントーにピッタリだよなあ……。

この映画もドロンは最高に美しく、神が彫刻刀で彫り彫りしたお顔を堪能する喜びを存分に味わえるのですが、いよいよ地下室に突入するという場面、彼は目出し帽を頭からかぶってしまうのです。
「ああ、顔が隠れるう!」とショックを受けるも、目出し帽姿のアップが映って別の意味で大ショック。
目出し帽から覗くドロンの二つの目は、ありえないくらい美しく壮絶なのです!
確かに彼の瞳は美しくてシャープで影があって厳しくて力があるのですが、鼻とか口とか排除した目だけのドロンは本当にすごかった。

あの目だけで殺せるよねえ、ドロン、女を。
さすが(元)世界のハンサムだー。

ちなみに「地下室のメロディー」は音楽も良いです。
この頃のフランス映画はカッコよくてオシャレな音楽が多いですね。
モノクロ映像にジャズ、悪徳を描いた映画にジャズ、小難しい「これも人生」的な映画にジャズ。

オシャレだなー。
by teri-kan | 2011-11-04 16:15 | フランス映画 | Comments(4)